第二話 旅立ち
王都とはかなりの距離があるっていってたな。
まぁ、のんびりと目指していこうか。
そう言って俺は王都に向かうため、先の長い道のりを歩いていた。
そして歩いているうちにモンスターが現れた。
そのモンスターはRPGでは序盤の雑魚敵、スライムだった。
「なんだ、スライムか……ッてスライムッ!?」
ガルマ先生は言っていた。確かにRPGではスライムは雑魚だ。
だがこの世界のスライムは強い。と言うか男子の天敵だ。
この世界のスライムは、どこで学んだのか男子の急所を的確に狙ってくる。
それ故かなり有名なモンスターなのだ。
故にこのモンスターと戦い、戦士生命を絶たれた者も多いと言う。
『スライムに遭遇したら中の赤い丸の魔石を狙うのじゃ。でないとお前さんの将来が無くなってしまうぞ!』ってガルマ先生言ってたな。
さて、俺の息子が危機に瀕する前にさっさと倒すか。
赤い魔石――あった、意外と小さいな。
火の魔法で消し炭に消し炭にしてやるか。えーと燃え盛る炎をイメージ、よし!
すると手の平に炎の渦ができた。
えいっ!
バスッ!
そしてそれをスライムに投げつけると、スライムは文字通り消し炭になった。
「ふぅ、これからスライムと戦うたびに俺の将来が危うくなるのか。この先が心配だ」
かれこれ二、三十匹のスライムと戯れながら次の町についた。
さて、王都に向かうとはいえ、少しこの町で休息するか。
そんなことを考えているうちに俺はあることに気づいた。
この町にはやけに武器や防具を着けた人が多いな。
「あの、すいません。なんでこの町には武器や防具をつけた人が多いんでしょう」
小柄で少し頼りなさそうな人に聞いてみることにした。
「そ、それはこ、ここが冒険者ギルドがある村だからだよ」
しゃべり方もなんか頼りないな。
それにしても冒険者ギルドか。
「そこは何をするところなんですか?」
「君は何も知らないでここに来たようだね」
この人に聞いたところ、冒険者ギルドは、このギルドに登録して依頼をこなすことにより、お金が稼げる、と言うシステムらしい。
登録して最初はFランクから始まり依頼をこなしていくうちにランクが上がり最終的にSランクになるという。
「いろいろ教えてくれてありがとうございます」
「うん。き、君も頑張ってね」
そう言って彼は去っていった。
冒険者ギルドか、一体どんなことするんだろ……
外見はモンゴルのゲルのような感じで結構規模が大きい。
「あの、すいません。冒険者の登録をしたいのですが」
冒険者ギルドにて俺はギルドに登録しようとしていた。
「はい、冒険者の登録ですね。少しお待ちください」
でてきたのは小柄で可愛らしい長い金髪の女性だった。
「少し説明させていただきますね」
先ほど小柄な男性と話したことを説明された。
「では登録しますね。このカードに血液を一滴たらせば登録完了になります」
言われたとおり血をたらしたとたん、カードが光り文字が刻まれていった。
そして女性からカードを手渡された。
ガルマ先生の所で、ある程度文字は読めるようになった。なになに……ランクはFか。
「ではあちら掲示板にクエストが貼ってあるので、はがしてこちらのカウンターにカードと一緒にお持ちください。それでは冒険者様、頑張ってください」
いやーそれにしても可愛かったな。
さて、クエスト受けるか。
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