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第二十一話

 どうも、シュートです。

 俺は今クエストにでて原因不明の腹痛に襲われ、外で絶賛トイレ中です。



 そもそもこの世界のトイレは基本汲み取り式で溜まったら指定の場所に捨てるという仕組みだ。

 中世のヨーロッパの様な町並みと言うだけあってトイレ事情も中世のヨーロッパと大体同じなようだ。



 だが、少し違うのは窓から溜まったものは投げ捨てないと言うことだ。


 中世のヨーロッパの時代のトイレ文化はとても酷く、前の時代より退化したものだったと言う。


 一般の家にはトイレがなく、住民はおまるを使用して、おまるが一杯になると定められた場所に捨てるのが決まりになっていたが、定められた場所へは持っていかずに、窓から外へ投げ捨てるのが習慣になっていたらしい。



 だが異世界(ここ)では窓から溜まったものを窓から投げ捨てると言うことはされておらず、ちゃんと指定された場所に運び、捨てている。


 

 なので町が汚いと言うことは無い。

 やっぱりこの世界はいいな。



 話は逸れてしまったが今俺は外でトイレをしているのだ。

 魔法で地面に穴を堀り、四方を土壁で囲んだだけのなんとも簡素な造りだ。


 いや、なにか落ち着かないので、洋式トイレの便座を造って座った。

 

 

 やはり洋式トイレの安心感は素晴らしい。

 この世界だと大体和式のようなしゃがんでするタイプが多いからなかなかにしずらいのだ。

 

 

 

 「ふぅ......」


 とりあえずし終わったので便座から立ち上がり、壁を崩し穴を埋めた。


 そしてあたりを見渡すと特に変わったことは無く魔物に囲まれている様子も無い。

 ここは依頼を達成するために王都近くの森に来ている。


 冬には雪が降るのかタイガが広がっており、少し肌寒い。



 「シュートさーん」


 奥のほうでアンナが俺を呼んでいるみたいだ。

 段々と近づいて来て、俺の目の前まで歩いてきた。



 「見つかりましたか?」

 「いや、まだ見つかってない」



 そして少し経った後、空から大きく羽ばたいて降りてきたのはこの世界の魔力総量トップのエリシュドラゴンのエリーだ。



 「見つかったか?」

 「いや、我が空から探しても見つからない」 

 「見つかりませんね......」



 俺たちが探しているのは一角白兎と言うユニコーンのような美しい角を持っている白兎だ。

 ギルドの依頼で手頃そうだったので受けてみたが全く見つからない。



 大きさは大体一メートル程で姿は名前の通り白い兎なんだそう。

 そして額には白く美しい一角の角が特徴だ。



 森の中なら目立ちそうな一角白兎だが何故か全く現れない。


 

 「しかし全然見つからないな」

 「もう疲れましたよぉ」

 「どうやらスキルを使用しているようだな」


 スキル?聞きなれない言葉に俺は困惑する。


 「スキルって何だ?聞いたことが無いんだが」

 「スキルと言うのは簡単に言うとかなり効率のいい魔法のことだ」


 どうやらスキルは常時発動できるほど効率が良く、一角白兎もそれを使用しているとのこと。

 


 「多分ヤツの使っている魔法は隠蔽(ハイディング)探索(サーチ)阻害(インペディメント)だろう」

 「そうなると探すのは大変そうだな」


 

 随分と隠れることに特化したような魔物だな。

 だから魔力探査で探しても反応が無いのか。



 とにかく俺は散策を続けた。


 

 すると森の置くからかすかに振動が伝わってくる。

 それは段々と近づいて来て、ついに姿を現した。


 

 「グルァァァ!」


 現れたのは大きな森の熊さんだった。


 俺たちを発見するとすぐさま攻撃を開始した。

 慌てて回避行動をとるがでかい図体の割に俊敏だったので熊の攻撃がかすり、脇腹からうっすら血が流れる。



 「大丈夫ですか!?」

 「あぁ、ただのかすり傷だから大丈夫だ」



 アンナの反応は少し大げさな気きもするが「大丈夫?」と聞かれて「大丈夫」とつい答えてしまうのは日本人の悪い癖だと思う。


 

 ヒュッ 



 バクッ




 するといつの間にか元の大きさに戻っていたエリーが熊をそのまま上から噛み付いた。

 熊は糸が切れたように力が抜け、エリーに咥えられて宙吊り状態になっている。

 

 文字数少なくてすいませんでした。

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