第五話 「THE・ SCEITEL」
今回なんか文章おかしいかもしれないですw
拓磨side
「はぁ…」
俺は溜め息を吐き、
気怠そうに教室の扉を潜り席についた。
特に学校が嫌いなわけではないのだが、
理由は昨日の出来事にある。
結局あの後、異能者について聞かせてもらったが、
常人(異能者を知らない)なら信じられない内容だった。
それに、春人の"反射"とか言う能力も聞いてみれば
チートレベルの危険すぎる能力だったし。
自分に掛かる負荷を無効化出来るなら武器や防具を
使う必要などないし、ましてや核シェルターよりも
強固な体なら負けることなどあり得ないのでは…。
など考えていると、
「…オイ拓磨、聞いてんのか?」
不意に後ろから声が掛かった。
「…あー、何だよ聖?何か用かよ?」
「ボーッとしてっから声掛けてやったんだろうが。」
「考え事してただけだ、気にすんな。
それより、HR 始まるぞ?」
声の主、神梨 聖は俺の幼馴染みでよく遊んだ仲だ。
気さくで誰にでも優しく、男女問わず人気者。
正直俺もこいつに憧れていると言う面はある、だが
「…いや、また悩み事だろ。後で聞かせろよ?」
「いや気にすんなって言ったろ…。」
席に向かい背中越しに話す聖に俺は
聞こえるか聞こえないかの小さな声で言った。
このようにこいつは他人のことになると
回りが見えなくなることもある。
「聞かせろっていったってなぁ…。」
こんな話に誰かを巻き込みたくないし、
取り敢えずは聖には黙っておくとしよう、うん。
そう思考を収束させると、ようやく先生が入ってきて
HRが始まった。
聖side
放課後、俺はとある場所に向かった。
拓磨の悩みは気になるが深く聞いたって
面倒臭がられるだけだし、今日のところは
見逃してやることにしよう。
などと悪役じみた台詞を頭の中で浮かばせていると、
ようやく目的の場所に辿り着いた。
「この学校教室棟は複雑だからなぁ、
避難とかには不便すぎるだろうに…。」
まぁ、そんなことはさておき、
いつもの仕事を始めるとしようか。
ガラリと扉を開けると、そこは煙草と酒の臭いがした。
部屋には五、六人の生徒と、
奥の大きな椅子に座っている生徒が一人いて、
ヤクザか何かのような風貌をしている。
「なんだテメェは?ここがどういう場所か…
知ってて来たのか兄ちゃんよォ?」
リーダー格が威嚇の声を発する。
が、俺は気にせず淡々と事実を話した。
「勿論、生徒の通報を受け此処に来た。」
「生徒のお前に通報だァ?」
始めは怪訝そうな目でこちらを見ていたが、
用意してた特注の木刀に手を掛けるとそいつは
目を光らせた。
「フン、ここの決まりを知ってたんだな。
どうします?荒城さん。」
「構わねェよ、潰せ。」
決まり、か…
「貴様等には、前も忠告したはずだが?」
「知らねェよ、ンなもん。話終わったなら失せろ!」
一人が俺の顔面目掛けて金属バットを振った。
普通なら食らえば怪我では済まないだろう。
「普通なら、な。」
俺はしゃがんで躱し、足払いで転ばせる。
すると他の仲間からどよめきの声が上がった。
「言った筈だ、次は粛清するとな。」
「テ、テメェ…ぶっ潰せェ!」
号令が掛かると同時に数人が動いたが、
俺はそれを避け、相討ちにさせる。
部下が倒れ、荒城と呼ばれたリーダー格は
唖然とした表情を浮かべた。
「何者だ…テメェは…!?」
俺はニヤッと笑うとポケットに手を掛け
中から腕章を取り出す。
この学校は一部生徒の為の腕章が存在し、
善行を積んだ生徒や上に立つ立場の生徒等
種類は様々だが…俺が取り出したのは緋色の腕章。
「全く、これが無いと気づかれないのも皮肉だがな。」
緋色は…生徒を統一する、生徒会長の色。
「…2年B組、荒城 海でいいな?」
「クッ…殺す!」
荒城が立ち上がり、バットで殴りかかってくる。
俺はそれを下に躱し、始めと同じように足払いをした。
「生徒への危険行為及び校則違反で粛清する。」
勢いよく突っ込んできた荒城はそれにより吹き飛び、
入り口の扉に激突し気絶した。
「さて完了っと。先生呼んでこないとな…」
俺は静かになった部屋にそう呟くと、
振り返りその場を後にした。
拓磨「聖カッコ良すぎだろ羨ましいわ」
お前どっから沸いたっ!
拓磨「いいじゃねえか別に一人じゃ暇だろ作者?」
まぁ、話すこと不足ではあるがな。
拓磨「だろ?」
どうせ来たなら次回予告してけよ。
拓磨「いいぜ。次回はちょっとした不幸が起こるな。
流石にあいつでも異能者は…どうなることやらな。
これでいいか?」
はいサンキューな。じゃあ締めようか。
拓磨「ご意見ご感想もお待ちしてますぜ。」
次回もお楽しみに!