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夏の終わり、恋の終わり。
作:愛莉
恋の終わりを描いた詩です。
8月31日
夏休みの最終日
余した宿題を片付けながら
窓の外に目を向けた
オレンジ色の夕日が
何となく寂しそうに見える
頭の中を巡るのは
夏の始まり――
海に行って
一緒に作った砂のお城
あっという間に波に流された
頑張って作ったものが
一瞬で消えてしまったのに
笑い合えた あの日
だけど今は
涙がこぼれてしまう
あなたが消えてしまったことと
崩れた砂のお城が
重なるから
夏祭り
打ち上げ花火を見ながら
指を絡めていた
あのときは
空を彩る花火より
あなたの横顔を見ていたかった
だけど今は
見なくて良かったって思う
あなたの横顔が
心に残っていたら
悲しみが増すような気がして
夏の終わりが来て
私の恋も終わってしまった
ここから
ひとりの時間が始まる
次の恋は
いつになる?
次話、狂風師さんです。
引き続きお楽しみください!