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第十四話:作物選びは慎重に

 土を整えたセリオは、次に何を育てるかを考えた。


 人間界ならば小麦や野菜が定番だが、ここは魔界。普通の作物が育つとは限らない。

 そもそも、魔界の環境に適した農作物を知らない。


「さて、どうしたものか……」


 腕を組んで考えていると、森の方から足音が聞こえてきた。

 振り向くと、リゼリアが小さな袋を抱えてこちらに歩いてくる。


「お前が何を育てるか悩んでいると思って、種を持ってきたわ」

「ちょうど困っていたところだ。どんな種なんだ?」


 リゼリアは袋を開き、中から三種類の種を取り出した。


「まずこれは暗黒麦。魔界で最も一般的な穀物ね。人間界の小麦に似ているけれど、魔力を含んでいるから普通のパンよりも腹持ちがいいの」


「それは助かるな」


「次は夜光豆。夜になると発光する豆で、魔界の住人に人気があるわ。栄養価が高く、保存も効くの」


「なるほど、非常食としても使えそうだ」


「最後にブラッドキャロット。これは普通の人参よりも硬いけれど、煮込むと甘みが増すのよ」


 セリオは三種類の種を見比べた。

 どれも実用性がありそうだ。


「まずは暗黒麦と夜光豆を試してみるか。穀物と豆があれば食事の幅も広がる」

「いい選択ね。じゃあ、蒔き方を教えてあげるわ」


 リゼリアは土の状態を確認しながら、種をどのように蒔くかを説明してくれた。

 セリオはその指示に従い、丁寧に種を植えていく。


「……こうか?」

「ええ、いい感じよ。その調子で続けて」


 ネクロマンサーとして生きてきたリゼリアが、こんなにも農作業に詳しいとは意外だった。


「お前、農業にも詳しいんだな」

「研究の一環でね。魔界の環境に適した植物を調べていたのよ」

「お前の知識があって助かった」

「ふふ、それはどういたしまして」


 リゼリアは満足そうに微笑みながら、セリオの作業を見守る。

 こうして、セリオの魔界農業は本格的に始動した。

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