第6話 安らぎの一時
ボーンは軽やかにペルピーズの言葉を右から左に流しつつ、明るい物語を書くためという大義名分を片手に好きな様に小説を書いていた
「さすがにこの辺ちょっと暗すぎない?」
「ほら、明るい展開の前はドンと暗くしなきゃ!きっと映えるぜ!」
「ううん…そっかぁ。多分そうだな」
筆の滑りは絶好調だった。ペルピーズからの小うるさい訂正も決まりのフレーズで撃退できる。明るい物語にさえできれば後はどれだけ暗くしてもいいんだ!明るい物語万歳!!
「ふふっ、見なよあの顔。嬉しそうだね」
ラグドールが微笑んでいる。クレイは困惑していた。
「水を得た魚の様だ」
俺は休憩に下の階に降りてお茶を飲みに向かった。急須に茶葉とお湯を入れる。しばらく置いてタンブラーに注ぐと机に置いてドカッとソファに座った。少し休憩だ。俺はSNSを確認する。ファビスターがディギンスを通して喋る展開は…どちらかと言うと良しとする評価が多かった。やはりラスボスの割に存在感が薄く名前さえ覚えていなかった原作ファンが多かったので嬉しい。
何かと苦労しながら作っている本作だが、新たな双眸の涙を評価する声も少しずつ上がって来た。このままペルピーズを適当にあしらい続ければある程度は邪魔されずに自分の作品を描き続ける事ができる。
TLを指でスクロールしていると連絡が来た。キールケからだ。
『最新話見たよ!ペガサスが出た辺りはちょっと驚いたけど、その後のファビスターが話せる様になったのは良い改変だと思う』
『クレイがファビスターの事を殆ど印象に残らなかったって言ってたのが気になったんだ。ネットでも似た様な意見があったし参考にしてみた』
『いいと思う。ところで…ファビスターの事なんだけど、結末は原作と同じなのかな。いや、もちろん答えられないならそれでいいんだけど…』
『ペルピーズと同じ事を聞くんだな。別に構わんが…。あいつは今の予定じゃ殺すつもりだよ。でなきゃ物語としてオチがつかないだろう』
『種族は違えども悲劇の運命に生まれたミヘラとファビスターが戦いで物語に決着を付ける。僕も物語の最後はそう飾るべきだと思う。でももし共生できたなら…とか考えてしまうね』
『キャラの幸せを願わずにいられない。あれこれと想像してしまう。二次創作したくなる。そんな風な気持ちになってくれれば作者としてこの上なく嬉しいよ。ハッピーエンドが嫌いな訳じゃないけど、双眸の涙はビターエンドぐらいでいいと思うんだ』
キールケは仕事が忙しくなった様でそこから返信が届かなくなった。まだしばらく会話をしていたかったが彼は多忙の身だ。仕方がない。忙しい彼への労いも兼ねてもう一言だけ送っておいた。
『いつも気にかけてくれてありがとう。やっぱり俺の編集者はお前しかいないよ』
そう書いて送った。俺は時計を見る。筆の滑りが良いおかげで時間にはまだ余裕がある。気分転換やインプットも大事だと思いテレビを付けた。平日な事もあってかそれほど面白い番組はやってない。俺は録画リストを開いてラグドールが面白い物でも撮ってないか確認した。録画リストにはズラリと流れるカニカマボコの冒険が並んでいた。他に観る物はないのか??
仕方がないので俺は今朝見逃した流カマを観る事にした。上の階からペルピーズが降りて来て隣に座った。
「観るならいいアニメを知ってるぞ吾輩」
「今日は休肝日だ」
「ちぇっ、前日も同じ事聞いた」
「健康診断の日が近いんだ」
テレビ画面にカニカマボコが映るとペルピーズが自身の両頬を両手で叩いて「げえっ」と言った。
「ボーン、君こういうのが好きなのか?」
他に観る物がないんだと言えば彼は自身のお勧めする作品を観せようとするだろう。この短期間で自分に合わない作品を4本見た。11話の短い作品が1本、26話の短い作品が1本、50話ぐらいの作品が1本、31話で視聴をやめている65話完結のアニメが1本。食事中は必ず見せようとして来る。流カマは特別に好きな訳じゃないがたまには自分で選んだ作品が見たい。
「好きだ」
「ほえっ!!」
変な声をあげてショックを受けるペルピーズ。
「そうか、ついにボーンも流カマの素晴らしさが分かったか!それなら観せたい話がある!」
ラグドールが興奮しきった様子で階段を駆け下りて来る。…この家には厄介オタクしかいないのか?彼はリモコンを握ると「こっちを先に観て欲しい」と言って録画したうちの1つを選んで再生した。うん。やっぱりカニカマボコが流れているだけだ。どこがどう違うと言うのか…いや、聞けば馬鹿丁寧に話し出すだけに違いない。俺は大人しく死んだ目でその作品を眺めていた。
これは長々と観せられるパターンだと思ってペルピーズはわざとらしい欠伸をしてソファから立ち上がろうとするがラグドールに肩を掴まれた。
「どうかした?」
「じ、実は吾輩今朝怖い夢を見て良く眠れなかったんだ。それでまだ眠くてね」
「ああ、冷蔵庫に栄養ドリンクがあるんだ。とっても目が覚めると思うよ」
「いや吾輩ね、ちょっと2階で横になりたくて…」
「一緒に観ようよ…」
「ひっ!」
ラグドールのスマイルに怯えて座るペルピーズ。彼は冷蔵庫に向かうとエナジードリンクを持って来た。俺が小説執筆に詰まって期限が近付いた時、机や壁に頭を打ち付けても眠気が払えない時に飲む奥の手として冷蔵庫に入れてるデビルドリンクと言うものだ。効果は抜群、値段も引く程安い、安心と信頼の三郎製薬のエナドリだ。
何やら直観的にヤバさを感じたのかペルピーズは青ざめて首を横に振る。
「あーあー、吾輩目が覚めて来たなー」
「大丈夫。流カマ初心者は眠くなりがちだから今飲んで置くと効果的だよ。三郎監督の作った初期寄りの流カマは神クオリティなんだけど、問題なのはその良さを理解するのに時間を要する事なんだ。ははは、惜しい話だ」
目を見開いたままニッコリ笑うラグドールがデビドリの蓋を開けた。
「わわ、吾輩流カマの良さが分かって来たカモ…ね?」
「良かった。いっぱい観れるねっ♡」
ラグドールはペルピーズを背後から抱きしめる様に左腕を回して左手で顎を上に向け、右手でデビドリを近付けてゆっくり傾ける。
「んくっ、んくっ、んくっ…」
慈愛に満ちた眼差しでデビドリを傾けるラグドール。口からデビドリをこぼさない様な口使いで飲み込むペルピーズ。その光景はどこかエロティックだった。疲れてんのかな。ラグドールはペルピーズにデビドリを飲ませ終えるとニコリと微笑んで瓶を口から離し、左手の人差し指で濡れた唇を拭いた。
そして口をキュッと結んでラグドールに視線を送るペルピーズに何も言わずソファに座らせ自分もソファに座った。そして流カマのお勧め回を再生する。結局俺達はほぼ昼間でぶっ通しで流れカマを観る事になったのだった。
「見てボーン。雲がカニカマボコに見える。空を泳いでいるんだね。吾輩感動しちゃった」
ペルピーズは緩やかに壊れてしまった。長時間の流カマの視聴に精神が絶えられなかったのだろう。眠りたくても眠れず見開いた眼にはあの流れるカニカマボコの映像が網膜と脳に焼かれ続けた。
「流カマの良さが伝わって良かった」
「そうだな」
彼には悪いがあの様子なら執筆途中で邪魔を入れて来る事もあるまい。俺は今のうちにと思い2階に上がると6話を素早く書き上げた。後は彼が正気に戻った時に見せよう。
俺は椅子から立ち上がると身体を伸ばして一息ついた。時計を見ると晩御飯の支度をするのには少し早かった。銭湯に行こうと思って支度をしラグドール達を誘ったがラグドールは推しの人の生配信があるらしく、クレイは双眸の涙のサアキのリデザインをやりたいとの事で、ペルピーズはとてもついて行ける様子ではなかった。
やや寂しく思いつつも俺は光莉からもらったバイクにまたがり生存圏へ向かった。今日も開いてるといいな。そんな風な事を考えながらバイクを走らせていると坂道でペールを被り頭だけ出しているエルフと出会った。
「人の子よ、あなたはここを通らなくても良いのです」
「邪魔だ退いてくれ」
「それは良くない。実に良くない。あなたはこの道しかないと思い込まされている。それが良くない。もっと視野を広く持つのです。道と言うのは木の枝の様に沢山別れて広がっている物なのです」
「もう一度だけ言う。退いてくれ」
「可哀そうに。人の子として生まれたばかりに自身の運命に逆らう事を知らない」
俺はバイクから降りるとエルフを思い切り蹴った。体勢バランスが取れず倒れたエルフは坂道をゴロゴロと転がって行く。転がる先を見ると下水道に繋がる穴が見えた。盗まれたらしくマンホールがない。
「おーい。転がる先を選ばないと大変な目に遭いそうだぞ」
わざわざ忠告はしておいたが残念ながら見事に穴に引っ掛かりそのまま落ちて行った。俺は肩をすくめて首を横に振る。
「一度転がり出すと見えていても避けられないもんだな」
そんな事を言いながらまたバイクに乗って生存圏を目指す。しばらくバイクを走らせていると道端で縛られて身動きできなくなっている人物がいた。どこか見覚えがあるかと思えば以前いなくなって探し回ったホッチキスの針だった。俺はバイクを近くに止めて彼の安否を確かめる。どうやら生きているらしい。
ナイフを取り出して縄をほどいてやろうとすると彼はカッとこちらを睨んで叫んだ。
「余計なお世話だ!何もするんじゃない!」
「何だお前、人が親切心利かせて助けてやろうってのに」
「ん?あなたはいつぞやの…。あなたには感謝してるんです。あの日あなたが追いかけまわしてくれたからこそ今の自分があると言うか」
「はあ。そりゃどういたしまして」
「いや待てよ。むしろこいつがいたからあんな事になったんじゃないか。むしろむかむかしてきた。おい、解けよこの縄。一発その横っ面をぶん殴ってやらないと気が済まない」
「良く分からんが立派なD地区民になった様だな。光莉の所にいたからまともなままでいられたかと思ったんだが」
「光莉様だろうが!!間違えるな!!!お前、あの方を気安くだな…。え、ちょっと待って。光莉様とどういう関係??」
俺はお望み通りホッチキスの針を放置してバイクを走らせた。後ろからはいつまでも俺を呼びかける声が聞こえていた。
やがて生存圏に到着すると検問所に入る。そこには猫耳メイド服の人がいた。
「お帰りお兄ちゃん、ちょっと私物チェックするよ♪」
「見ない人だな。またD地区に迷い込んだ人がいるのか」
「やだなぁお兄ちゃん、僕だよ僕。栗饅頭」
栗饅頭…?俺は先ほど会ったホッチキスの針を思い出した。ああ、そう言えばあいつを追って相方の栗饅頭が訪ねて来てたんだったな。言われてみれば面影はあるがパッと見た感じではまるで分らなかった。彼は慣れた手つきで私物チェックを終えると入場許可をくれた。俺は何も言わずそのまま中に入ろうとするとついて来る。
「待って、待って!何も聞かないの?こんなに凄い変化があったのに!」
「D地区ではそれほど珍しい事じゃないからな」
「確かにこの間気が狂う前にD地区から脱出すると言い出した子が翌日に全身緑タイツで徘徊しながらサボテンになるために修行してるって言ってたね。うん、珍しくないかも」
「それはそうとホッチキスの針、あいつどうしたんだ?様子がおかしいし生存圏の外にいるんだが」
「ホッチキスの針…?」
「本名は何だったか…。まあいいや。お前の相方だよ。探しにここに来たって言う」
「ごめん。知らない」
そう言うと栗饅頭は検問所に帰って行った。何なんだ。光莉に会ったら2人について尋ねてみるのもいいかもしれない。今はとにかくお風呂だ。俺はバイクを有料駐車場に止めて銭湯に向かった。B地区やC地区の温泉に気分転換に行く事はあるがD地区の温泉に来るのは久しぶりだ。生存圏はまともなので別に避けてる訳ではないが。
銭湯に着くと俺はある事を思い出した。そう言えばここはボディソープとシャンプーは持参なんだった。些か割高になるが今から取りに帰るのも面倒なのでやむを得ずその場で買う事にした。
脱衣所で服を脱いで浴場に向かう。生存圏の銭湯はここしかないので利用客は集中する。しかし改装工事も度々入ってて広くなっているので不便する事はない。C地区やB地区の様な景観は望むべくもないが何より自宅から一番近いと言う利点は大きい。
俺はかけ湯をして身体を洗ってからお風呂に入った。やはり身体をゆったり伸ばせる広さで寛げるのがいい。
「ふぃ…。あいつらも来れば良かったのに」
まあ2人以上となると道中の危険性が更に増すが。少し前にはキールケと一緒に温泉に行った。双眸の涙を完結させたら一緒に湯船に浸かりながら色んな話がしたい。あの作品の執筆が終わったらまた編集者もキールケに戻ったりしないだろうか。ペルピーズも悪い奴じゃ…。
いやどうだろう。人の家に事前通告もなくやって来ては上がりこんでそれも長らく居座って帰ろうともしない。ただでさえ設定変更が多くてあれこれと苦労してる所に横槍をいれては仕事を増やす。勉強と称しては俺に何かと合わない作品を見せようとする。おかげで自宅にいてはロクに心が休まらない。今でこそ詭弁を弄していつもの作風でのびのびと書けているからいいものの…。
ただ、あいつの置かれてる境遇を考えると単純に悪者扱いして憎む事もできない。ともつき社に入社する事になったいきさつは知らないが仕事はロクに任せてもらえず、話も聞かされないまま編集者として成功しそうな俺の担当にさせられている。あんな風でも双眸の涙を良くしようと考えてるのは事実なのだ。色々とアレ過ぎるだけで…。
「はぁ…」
ため息を付いていると後ろでカラカラカラと扉が開く音が聞こえる。また誰かがやって来たらしい。豪快な書け湯の音が聞こえるとタオルか何かでバシッバシッと身体を叩いている音が聞こえた。少し振り返ると何かカニカマボコみたいな柄のタオルを持った三本毛族がいた。楕円体の体と手足。丸い頭に三本毛までは普通だが、その頬はもっちりと膨らんでいる。
どこかで見た事あるな…。そう思いながらも無視して寛いだ。今頃ラグドール達は何やってるだろう。ラグドールは何かの生配信を見るとか言っていたな。流カマ関係だろうか。まさかね。
「ははは」
思わず笑いがでた。…流カマ?俺は先ほどの三本毛族の事を思い出した。いや待てよ、そんなはずは…。俺は記憶の中から流カマの作者の写真を思い出す。
「モッチー…」
良くも悪くも有名な流カマの監督のモッチーだった。しかしD地区の生存圏にいるとも思えず、他人の空似の可能性も…あるだろうか。そうだ。そっくりさんに違いない。有名人に似ていると敢えて自分から似てる人物に似せて人生をエンジョイしてる人だっていてもおかしくない。普通に考えてD地区の生存圏の銭湯に来てる訳ないじゃないか。
…どうしよう。ちょっと気になる。新旧問わず流カマのファンでもないし、プライベートで話しかけられるのは迷惑かもしれない。我慢だ我慢。
「はぁ~あ」
モッチー監督らしい三本毛族は風呂桶から何やらカニカマにぜんまいが生えた玩具を取り出した。それを巻いて置いた。玩具のカニカマは水面の上を蛇の様にうねって走る。真っすぐは走らない様で滅茶苦茶な進路を進む。
銭湯に使っていた子供達数人がそれを見ている。やがて近くの男の子の所でカニカマが止まった。男の子はそのおもちゃを持ってモッチー監督らしい三本毛族の所に向かう。
「これ、止まりましたよ」
「ああ、ごめんよありがとう」
「これどこで売ってるんですか?」
「試作モデルだからまだ売ってないよ」
男の子の友達が集まって来た。皆で顔を合わせる。
「試作モデル?」
「なんでおじちゃん持ってるの?」
「開発部がくれたんだ。部屋に似た様なのが沢山あるから欲しいならあげるよ」
「ありがとう!!」
男の子達はバシャバシャやってそのカニカマのおもちゃを持って他の広くて比較的に人のいない浴槽に移ってカニカマを走らせる。楽しそうで何よりだ。モッチーらしい三本毛族は大きく息を吸うと湯船に浮いて寛ぐ。
発売予定の試作モデルを持っている事といい、開発部からもらった事といい当人も隠す様子がない。子供達よ、今君達の目の前にいたのは流カマの原作者なんだぞ…?
「モッチー監督ですか?」
「意外とこの辺にもファンがいるもんだねぇ。そうだよ」
あっさり認めた。まあ子供達とのやりとりといい隠す気は全くなさそうだったが。
「あなたほどの監督がどうしてD地区の生存圏なんかに?」
「パパラッチがうるせえの。スキャンダルを嗅ぎ回ってうろちょろうろちょろするんだ。マジでうんざりするぞ。食パンを食えばパン派と噂され、便所に行けば胃腸の調子が悪いと噂され、重役と打ち合わせに外食店に行ったらデートの噂だよ。一挙一動にいい加減な噂を立てられる。朝一には家の前に張り込んでるし帰っても夜遅くまで家前で張り付いてんだよ」
モッチーは相当腹が立っている様子でこれまでされた迷惑行為について話をする。俺が同じ事されたらすぐに病んでしまいそうだ。
「D地区はいい所だ。気骨のあるパパラッチはついて来るが勝手に失踪したり発狂したりする。たまに来るのはファンぐらいだ。変な配信者は画を撮るために外を歩いてて生存圏には滅多に来ねえしな」
「なるほど」
当人もパパラッチやらファンやらで迷惑しているんだろうしこれぐらいにしておこうと思って後は口を閉じてただ湯船につかっていた。5分ぐらいそうしていたが意外にもモッチーの方か俺に話しかけて来た。
「ちょっと聞きたいんだがあんたは新旧の流カマはどっちが好きだ?正直に答えてくれ」
「あー…正直に言うと俺自身はファンじゃないんです。友達が熱烈なファンでして。そいつは旧作ファンみたいですね。朝報道してる三郎監督の流カマも好きみたいです」
「はっはっは!そうかそうか。分かるよ、三郎の手腕は確かに凄い」
「何かすみません」
「いやいいんだ。ちょっと気になってな。何というかあんたにはシンパシーの様なものを感じるんだ。間違ってたら悪いけどひょっとして創作家か何かじゃない?」
「小説家の端くれです」
俺は自分についてできるだけ簡潔に伝えた。モッチーも双眸の涙は読んだ事はないものの最近人気だと耳にしていた様で驚いていた。作品についてあれこれと話していると何だかんだ意気投合して、風呂上りにはモッチーの別荘に上がらせてもらう事になった。
「この展開は7話に持って行ったほうが良くない?」って思って4ページ分ぐらい7話に持って行ったから6話を書くのに時間がかかった。