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終焉の龍の卵  作者: レッドヴォルト
黒竜編
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骸骨白竜

俺とギューリーは1時間程休憩してまた歩き始めた。死期活性で使ったHPも回復して万全の状態で挑めるはずだ。


道中は先程と変わらずスケルトンが俺達の行く手を阻んできたが何事もなく撃退できた。そしてしばらく歩くと古い宮殿に着いた。


『なあ俺の予想だとここって・・・』


ああ、そうだなお前の予想通りだ。


入って来た所が霧に飲まれて見えなくなった。そして宮殿の真ん中からドロドロとした黒い液体が溢れ出してきた。それは段々と形作っていった。そして現れたのは骨のドラゴンだった。大きさは俺と同じくらいだろうが、威圧感が違う。向こうの方が格上だろう。


「グァァァ!」


『奴が目的の骸骨白竜だ!注意しろ!奴も狂異種だ!』


『またかよ!』


ギューリーが剣を構え俺は奴に突進する。深淵魔法を使われる前に一気に叩き壊してやる!


「ガァァァァ!」


「グォォ⁉︎」


奴が吠えた瞬間、地面から無数のスケルトンが這い出してきた。脅威ではないが邪魔なのでブレスで焼き払う。だが隙が生じて奴が爪を振るってくる。ギューリーが爪を弾いてその間に俺が奴の顔をぶん殴る。ミシッとした音と共に後ろへ仰反った。


『アクアブレイク!』


『ダークブレイク!』


ギューリーとアルファの魔法が追撃する。奴の骨の何本か折れた。そして何もない奴の空っぽな目からは怒りを感じた。来るな・・・ギューリー!回避に専念しろ!


俺の予想は的中して黒いモヤモヤした弾、カースが飛んでくる。俺とギューリーは飛んでくる弾を飛行して避ける。だがあのスケルトンナイトが放ったカースとは違いこいつのは追尾してきた。俺は後方に向けて翼を羽ばたかせて風刃を放ちカースを相殺した。そのまま上空から勢いを殺さず体を回転させて突っ込む。この威力のデッドリーウィングを食らえば奴もタダではすまないだろうと思った。だが違った。


「キシャァァ!」


「ガァァァ!?」


『なっ!?』


奴は回転しながら突っ込んで来る俺に躊躇なく噛みついた。牙が何本か折れても離すことなくそのまま地面に叩きつけてきた。砂埃が舞い地面が割れる。予想外の展開に俺とアルファは一瞬動けなかった。まさか臆することなく噛みついてくるとは予想出来なかった。奴が脚を持ち上げて踏みつけようとした時、俺は何とか麻痺の邪眼を使用して動きを止めることが出来た。


『大丈夫か!?』


何とかな!あークソ痛てぇ!


「キシャァァ!」


地面から黒腕が生えて薙ぎ払われるが俺とギューリーはバックステップで避ける。


『黒槍!ファイアボール!』


魔法をアルファが放つが効いてるかどうか分からない。そしてまたカースが何発か放たれるが、アルファが魔法で全て撃ち落とした。


『近距離戦だけに集中しろ!遠距離は私がどうにかしてやる!』


「ガァァァ!」


奴の周りに白い剣が数本出現して飛んでくる。だがアルファがそれを上手くダークスフィアで防いでくれた。その間に俺は接近して奴の腕に食らいついた。そしてそのまま噛み砕こうとしたが硬すぎてヒビを入れることしか出来なかった。


「キシャァァ!」


奴は俺を押し退けて距離を取りカースを剣状にした物を放ってきた。アルファがファイアウォールでカースの剣を飲み込みそのまま追撃で奴にダートハンマーを撃ち込んだ。やはり骨、打撃には弱いらしくヒビが入った。


『ブラットブラスター!』


ギューリーから赤黒い光線が、放たれて奴の体に穴を開けた。凄まじい威力の魔法だ。俺でも食らったらひとたまりもないだろう。


「ギャァァ!」


「ガァァァ!」


怯んだ隙に闘争心と死期活性を使いがら空きの頭をぶん殴る。下顎が砕けて奴の虚ろな瞳が睨みつけてくる。奴からの魔力反応が上がるのを察知して俺は追撃せず距離をとる。


「ガァ!?」


「ウギャ!?」


奴を中心として小爆発が起きた。煙が晴れるとそこには真っ黒なスケルトンが2体と骸骨白竜が居た。あのスケルトン、深淵魔法と似た様な魔力反応だ。恐らくだがあいつらは深淵魔法で作られた存在なのだろう。さっき召喚されたスケルトン達が向かって来る。速い骨だけの体とは思えない程速い。スピードだけならギューリーと同じくらいじゃないだろうか。それと骸骨白竜も向かって来る。数ならこっちも負けていない。古兵錬成で4体の石の兵士を作り出した。スケルトンは古兵に任せる。質では負けているから数でごり押すしかない。


「キシャアァァァァ!」


突っ込んで来た奴に竜鋏を展開したが壊して突き進んで来た。だが隙だらけな胴体に向かってギューリーが右から切り込み俺が左からぶん殴る。奴の肋骨が何本か折れて後ろに吹っ飛ぶ。そこに追い討ちでアルファがファイアランスを撃ち込む。ギューリーもアクアブレイクで追い討ちする。その衝撃で奴が寄り掛かっていた柱が倒れる。


「ギャァァァアア!」


崩れた柱の下敷きになり奴は頭だけはみ出していた。俺は奴の頭を掴み食らいつく。こいつも倒したら消えるかもしれないから仕方なくそのまま食べる。


「アガァ!?」


はみ出た頭だけで暴れているが関係なく貪る。


(経験値3000入手しました。levelが25に上がりました。スキル、死霊魔法level1を入手しました)


味は最悪だったがスキルは入手出来た。


『あぁぁ!疲れたぁ!』


アルファこれで全部か?


『ああこれで全部だがスキルのレベル上げしないとな』


『腹減ったから肉食べに行こうぜ!狩りしよう!狩り!』


確かにここ来てから何も食べてないし狩りに行くか。レベル上げも兼ねて強い奴相手にしたいな。



誤字、脱字があればご報告お願いいたします。感想も頂けると嬉しいです。

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