ステージ4
「お父さ・・・ん私は大丈夫・・・だから・・・」
「許さんぞ・・・許さんぞ貴様らぁぁぁ!」
燃え盛る街の中に1人の中性の男が中学生くらいの子を抱き抱えて叫んでいる光景が見える。この光景に見覚えがある。男の横には小銃が転がっており辺り一面に人の死体の山が転がっている。この男にも見覚えがある。そして男の子供にルーン文字が浮かび上がり砕け散ってしまった。
男が何か叫ぶと同時に遠くのビルから何かが、放たれて視界が真っ白になってしまった。そこで夢は途絶えて俺はゆっくり目を覚ました。
目を開けると視界いっぱいの星空が見えた。何だったんだ今の夢は・・・これが女神様が言っていた俺の記憶か?益々気になってきたぞ。
隣にはギューリーが寝ている。俺はゆっくりと体を起こしてステータスを確認した。
種族 終焉の黒竜stage4 (伝説種)
名前オメガ
level1/60
HP980
MP790
攻撃力840
防御力490
魔攻440
魔防428
素早さ80
ランクB
スキル
鑑定level5 ブレスlevel5 噛みつきlevel5 竜の尻尾level5 世界の声level3 闇魔法level5 竜の爪level5 突進level3 闘争心level8 毒牙level6 気配察知level7 テールスイングlevel3 魔力操作level5 魔力感知level5 深淵干渉level3 深淵喰らいlevel3 麻痺の邪眼level3 古代魔法level3 俊足level3 念話level3 並列思考level2 嗅覚強化level1 精霊魔法level1 麻痺牙level1 飛行level3 咆哮level5 火魔法level3 土魔法level3 地鳴らしlevel2 再生level6 ストーンブラストlevel4
固有スキル
竜鱗level5 終焉の加護level5 異能喰らいlevel3 底なしの胃袋level3 終わらす者の力level1 智恵の女神の加護level3
耐性
麻痺耐性level3 魔法耐性level3 毒耐性level5 深淵耐性level3 -聖属性耐性level5 竜耐性level3 炎耐性level3
称号
転生者 終焉龍の息子 竜族 深淵殺し 伝説の者 悪魔殺し 格上食らい
あのアイアンスコーピオンを凌駕する程の力を入手した。そして驚くことに背中から4対の真っ黒な翼が生えていた。一応ステージ3の時も翼は、生えてたが飛べなかった。でも俺は今回の進化で飛行スキルも入手している。
もしかしたら飛べるんじゃないかと思い意識を翼に集中させて羽ばたいた。ゆっくりとだが俺の体は浮いて砂埃が舞う。ヘリコプターみたいに俺はホバリングしながらゆっくりと飛んでみる。速度は遅いが、飛べていることに俺は感動している。
『オメガ飛ぶの止めてくれ・・・砂が口に入る』
ああ、すまんすまん。
『それにしても進化して厳つくなったな特に角と顔が』
そこまで厳つくなったの?
『前の姿が可愛く見える程にな』
マジかよ少しショックだな。
『成体の竜なんて初めて見たからな。凄い迫力だぞ』
まあこの世に誕生して数ヶ月しか経ってないがな。それにしても腹が減ったな。機竜だけじゃ足りないな。てか食べれる部分が本当に少ないな。ほぼ鉄しか残ってない。流石の俺でも鉄なんて食べたら腹を壊してしまう。仕方ない肉を探しに行くか。
『そうしよう。俺も腹が減った。でもさっき気配察知に嫌な気配が引っかかったんだよな』
ふむ・・・気をつけて探すとするか。夜だし砂の中に眠っている魔物を捕まえるとしよう。
しばらく歩いてギューリーと共に小さなエビの様な魔物を掘り出して食べたが全く足りない。アッサリとした肉が食いたい。魚食べたいな。でもここは砂漠だ。魚なんて手に入らないだろう。
『何か向かって来るぞ!』
砂の大地を掻き分けてこっちに何かが向かって来る。気配察知に引っかかた数は8匹か。多いな。
砂の中から飛び出してきたのは、なんと魚だった。それも食べ応えのありそうなサイズだ。
(サンドフィッシュ D)
砂の中を泳ぐ古代魚。一部の地域にしか生息していない。牙は獲物を砂の中に引き摺り込む為に逆方向に生えている。
やっぱり魚か!俺の予想じゃ白身魚だ!醤油があれば良かったんだがなぁ。
「クポォォ!」
「クルォォ!」
「オラァ!」
「グォォォ!」
ギューリーの剣がサンドフィッシュを両断して俺の爪が頭を切り裂いた。
(経験値60入手しました)
だが奴らもバカではなく砂の中を潜って俺の脚や腕に飛びつき噛みついて来た。だが俺の鱗に歯が立たないようだ。無防備な頭を蹴り飛ばして腕に噛みついたやつを掴み地面に叩きつけた。
(経験値140入手しました)
「ウラァァ!」
ギューリーが飛び出たサンドフィッシュを居合い切りで切り伏せた。凄い反射神経だな。憧れちゃうね。
砂の中から突進して来たサンドフィッシュに爪を振り下ろして三枚おろしにする。身はやっぱり俺が予想してた通り白身だ。
(経験値60入手しました。levelが2に上がりました)
「クルォ!」
「キュェ!」
逃げようとしたサンドフィッシュにギューリーが背中に乗り一瞬で片付けた。いやー久しぶりの魚だ。塩コショウが無いから焼くことしか出来ないのが悔やまれる。
『こりゃ美味いな!ホロホロと身が崩れる!』
うむ確かに美味い。淡白な味でアッサリとしている。
サンドフィッシュを全て食べ終わった俺達はまた移動を開始した。あと3日くらい歩き続けたら山に着くだろう。もうひと頑張りだ。