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終焉の龍の卵  作者: レッドヴォルト
黒竜編
33/101

雷嵐の龍狩り

大嵐の中に探求者ヘルグレト・リッツとクライムは居た。嵐の中は雷の暴風が踊り狂い大地にはクレーターが何個も出来ていた。


「クライム!生きてるか!?」


「こんなので死ぬ程俺は柔ではない!」


大剣を振るい暴風を打ち払う。だがその直後に雷の槍が凄まじい轟音と共に飛んでくる。


「ロックシールドフォートレス!」


リッツが即座に巨大な岩の要塞を建てて雷を防いだ。だが雷は勢いを弱めず岩を突き破り飛んできた。



龍角(ドラゴンホーン)!」


大地を抉る程の剣撃と雷が激突して凄まじい衝撃波が発生して地面が凹む。


「ほう・・・やるな」


赤色の長い髪に龍の鱗や角で作られたと思われる鎧。そして雷を纏った大槍を持った男がそこに立っていた。名を奪われた最初の龍狩り、そして最古の龍狩りである。


「四式多頭竜炎舞!」


リッツのサーベルから四頭の炎の竜が現れて最古の龍狩りに飛んでいく。だが龍狩りは迫って来た炎の多頭竜を全て握り潰した。その光景にリッツは顔を顰める。今の攻撃なら下位の巨人なら一瞬で焼き殺せるほどの火力だ。それを素手で握り潰されたのだからそんな顔にもなる。


天落(スカイフォール)!」


クライムが上空から大剣を振り下ろす。龍狩りは自分の槍でソッと大剣を優しく弾いた。クライムの体が吹っ飛び地面に叩きつけられる。


「ふむ・・・まあ前よりかはマシになったな」


「アダマントスラッシュ!」


アダマンタイトをも斬る剣術が龍狩りに向かって放たれた。だが龍狩りは見事な槍捌きで大剣を弾いてクライムに槍を突き放った。


深淵の盾(アビスシールド)!」


槍が突き刺さろうとした瞬間にリッツの魔法の盾が現れて槍を防いだ。クライムがその盾を蹴って一瞬で距離をとった。


「召喚!最古の飛竜!エンシェントワイバーン!」


リッツの後ろの魔法陣から凄まじい轟音と共に15メートルはある巨大な竜が現れた。その姿はリッツの施設に居たエンシェントワイバーンレプリカに少し似ていた。


「複製じゃ相手にならないからこいつで相手する!」


「エンシェントワイバーンか・・・面白い」


「グラァァァァ!」


エンシェントワイバーンの口から豪熱のブレスが放たれる。そんなブレスを龍狩りは槍を構えて振り払い急接近した。エンシェントワイバーンの牙と槍がぶつかり合う。だが槍は、エンシェントワイバーンの牙を切り落として口内を抉った。だが槍に噛みつき吹き飛ばす。空中で無防備になった龍狩りに尻尾とリッツの魔法が叩き込まれた。ゴシャッと鈍い音と共に龍狩りが、地面に叩きつけられる。


「この程度で殺せるとでも?」


「そんなのでくたばる訳ないだろう?クライム!」


「アダマントスラッシュ!」


「ぬっ!?」


ギリギリと大剣と槍が鍔迫り合う。だがあと一押しと言う所でクライムが距離をとった。ほんの数秒後、天から落雷が降り注ぎさっきまでクライムが居た場所が真っ黒に焦げている。


「運のいい奴だ」


「・・・本当に油断できない相手だな」


「そろそろ遊びは終わりだ」


「・・・!?クライム!逃げろ!」


リッツの声と同時にクライムが大剣をぶん投げてその上に乗り高速でその場を離れた。リッツは自身の身に防御魔法を全身に掛けた。今あるMPを殆ど防御に回したのだ。突如、空が真っ赤になり肌が焦げるような熱風が吹き荒れた。そして龍狩りの周りに白炎が立ち上り白く光る。真っ赤な空から何者かが高速で龍狩りの隣に降り立った。大地が、揺れて炎の勢いが増す。


(なんて熱さだ!?ゴリゴリと障壁が削れてる!?)


「グォォォ!」


「おい行くなエンシェントワイバーン!」


「グォォォ!・・・ァァァ?」


龍狩りに食らいつこうとしたエンシェントワイバーンが一瞬で灰になった。ワイバーンと言ってもエンシェントワイバーンは分類上は炎飛竜である。炎にはある程度耐性があるはずだ。



「遅かったじゃないか・・・アルバフラマ」


「待たせたな・・・我の友よ」


炎の壁が晴れてその姿が見えた。真っ白な鱗に白炎が渦巻き背に龍狩りを乗せている。まさか・・・まさかな。


「アルバフラマ!」


「深淵の騎士長クライムか久しいな」


龍狩りの相棒・・・白炎龍か!


「よし・・・行くぞアルバフラマ」


「おい!待て逃げるな!」


「また会おう次は殺す」


そう龍狩りが言い残すと高速でアルバフラマに乗って飛んで行った。残された私達は只々立ち尽くした。


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