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終焉の龍の卵  作者: レッドヴォルト
始まり
22/101

コピー品

まず四足歩行と言ったのは訂正しよう。正確には前脚に見える翼だった。だが飛ぶよりも走る事に特化している形だ。顔はティラノサウルスなのかな?だがティラノサウルスとは違い口が長く牙は細くギザギザしており噛みついた獲物を逃がさない形だ。あれに噛みつかれたら逃げられないだろう。


「グオオ」


種族エンシェントワイバーン•レプリカ

名前無し

level15/40

HP458

MP207

攻撃力206

防御力103

魔攻90

魔防87

素早さ48

スキル

気配察知level5 魔力操作level2 魔力感知level3 剛力level3 古代魔法level2 竜魔法level3 土魔法level3 突進level6 噛みつくlevel5 ドラゴンファングlevel3 飛行level1 スタンプlevel2

耐性

衝撃耐性level2 深淵耐性level3

固有スキル

竜鱗level3 鋭利な牙level3 魔法鱗level2

ランク

D

称号

竜族 太古竜の末裔 コピー品


(エンシェントワイバーン・レプリカ D)

邪炎の時代に生きていたエンシェントワイバーンの複製品。その前脚は空を飛ぶ為の翼だが、エンシェントワイバーン自体は飛行が得意ではなく走る方が得意だったと言われている。他にも前脚で獲物を、押さえつけたりするのにも使われていた。


良かったステータスは、攻撃力が少しだけ高いだけで他はバランスがいいだけだ。これなら勝てるはずだ。行くぞギューリー!


『オうよ!』


俺とギューリーは牽制で魔法を放ったが、奴は顔色一つ変えずに尻尾で魔法を描き消しやがった。それも尻尾には1つも傷がない。恐らく固有スキルの魔法鱗だろう。名前からして魔法に耐性のある竜鱗だろうな。


「グオオオ!」


奴が大声で叫んだと思ったその時だった。石畳から黒骨の蜥蜴が、這い出して来たのだ。


(下位古代竜牙兵 E−)

古代魔法と竜魔法の複合魔法によって生み出された骸の兵士。古代魔法により頑丈になり弱点の深淵に耐性を得た。そして古き力によって真の竜に近づいたのだ。それほどの力を古代魔法は秘めているのだ。


「カラアア!」


竜牙兵の一体が、声を上げて襲いかかってきた。ギューリーが盾で爪を防いで隙ができた瞬間に俺は、ギューリーの背後から竜牙兵の頭を掴んで地面に叩きつけた。竜牙兵はバラバラになったがもう一体が背後から俺に飛び付いてきた。竜牙兵の爪が肩に食い込むが、壁にタックルすると流石に耐えれなかったのか粉々に砕けた。


「グオオオ!」


地面から石の槍が飛び出して俺とギューリーの鱗を掠めた。だがそれだけでは終わらず前方から石の弾丸が飛んできた。俺は腕で守りギューリーは盾で守ったが、一瞬の隙が出来てしまい奴はその隙を見逃す筈がなかった。


「ウグオ⁉︎」


「グアァァ⁉︎」


ギューリーが吹っ飛ばされ俺の腕から骨が軋む音が聞こえた。奴が大口を開けて俺の腕に食らいついていた。このままじゃ噛み砕かれると思い俺は、ブレスを放つと奴の胴体を焼いて吹き飛ばす事に成功した。ギューリーが追撃しようと立ち上がり剣を突き出して走り出したが、石壁が現れて剣が弾かれてしまった。そして吹っ飛ばされた衝撃を防ぐために自分の後ろに石壁を作り出して受け身を取った。


『後ろダ!』


ギューリーの声に反応して俺は尻尾を振るうと硬い何かがコツンと壁に当たった。後ろを振り返るとそこには腕が吹っ飛んだ竜牙兵が立っていた。新しく現れた訳だはない。最初に叩きつけた奴だ。俺は尻尾で脚を吹き飛ばして倒れ込んだ所を上から頭を踏みつけた。流石に頭無しじゃ行動できないだろう。


これで竜牙兵も全部破壊できた。やっと本体と真面に戦える。


「グォォォ!」


石の弾丸がまた放たれるが量は多くない。ならこっちも魔法で応戦する事ができる。


『ウォーターウォール!』


ギューリーが放った水の壁に石の弾丸は為す術もなく飲み込まれて動きを止めた。俺も俺でダークスフィアを放ってみたが、やはり魔法鱗の所為で大したダメージを与えれなかった。


奴が突進し始めたと思ったら飛び始めた。低空飛行だが飛んでいる。それも地面を蹴って方向を変える所為で不規則な動きをしている。


『食ライやガれ!』


「グォ!」


ギューリーが剣で刺そうとした瞬間、奴が地面を思いっきり蹴りその衝撃を、利用して某狩りゲーに出てくるモンスター顔負けのサマーソルトを繰り出した。防ぐ事ができず数メートルは、吹っ飛ばされてしまった。


ギューリー!大丈夫か!


『俺は・・・大丈夫ダ。でも動ケソうにねぇ・・・すまねぇ後は・・・任セたぞ』


ギューリーはそう言うと目を閉じて倒れ伏した。こうなったら俺と奴のタイマンだ。ハッキリ言うと今の動きを見て勝てる自信が低くなった。だがやるしかない。やらないと俺もギューリーも此処で死ぬ事になってしまう。何とか翼にダメージを与えさえすればあの動きは出来なくなるだろう。


「ガァァァァ!」


俺は奴へブレスを放ったが右に飛ばれて避けられた。だが想定内だ。俺は床に落ちている竜牙兵の骸を尻尾で思いっきり奴に向けてフルスイングした。骸は勢いよく飛んでいき奴に当たった。


「グオオオオ⁉︎」


骸は直撃して奴を一瞬、怯ませる事に成功した。俺は奴にタックルして体勢を崩させた。そして口を掴んで思いっきり開く。牙が手に刺さるがそんなこと気にしてたら負ける。奴が体勢を崩した今しかない。


「ウゴ・・・ウガガ!ガァァァ!」


ミシミシと出てはいけない音が鳴っている。奴も俺を振り払おうと尻尾で殴打したり引っ掻いたり土魔法で石槍を生成して応戦してるがこのまま行けば・・・勝てる!これでどうだ!


顎が反対方向に曲がりゴシャリと言う音と同時にビクリと1度痙攣して力尽きたのかそのままダランと力無く腕がぶら下がった。


(経験値840入手しました。levelが10に上がりました)


ハアハア・・・何とか勝てた。でも最後、奴が冷静に土魔法で心臓や頭を貫いてきてたら危なかったな。


俺は扉の方を見ると開いていた。やっぱりあの2匹を倒すことがトリガーだったらしい。ギューリーはまだ目覚めないがここに居たらまた何かが襲ってくるかもしれない。


俺はギューリーを担いでまた歩き出した。

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