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終焉の龍の卵  作者: レッドヴォルト
始まり
12/101

トカゲ男

亜成体になって大きくなったからか体が、重い。それに足音も結構デカくなっている。そして爪も伸びてより凶悪な見た目になっているのが分かる。


気配察知に微かな反応があった。こっちに向かってきているのが分かる。この気配は・・・ハイワームだ!


「ギチャァギチギチ!」


牙をガチガチと鳴らしながら威嚇して地面から這い出てきた。ランク的には、格下だが攻撃力が高いから下手したら殺されるな。あの牙には注意しないとな。接近しなければ大丈夫だ。ブレスと魔法で倒すとしよう。


「グラァァァ!」


「ギチャァ!?」


黒い炎のブレスがハイワームを包み込んだ。ハイワームは、火を消すために暴れだした。奴の体が地面から完全に出てきた。ハイワームの大きさは、俺より少しデカいくらいだ。改めて見ると気持ち悪いな・・・次は魔法を試してみるとしよう。


魔法を使おうとした瞬間、何かを掴むことができた。多分、魔力の流れを掴んだんだろう。それに肩辺りに、何か力が溜まっているのが分かる。肩辺りを見ると魔法陣が空中に書かれていた。魔法陣に溜まった力を一気に解き放つ。魔法陣から黒い槍が、解き放たれた。


黒槍は、ハイワームに飛んで行きその腹を抉り飛ばした。辺りに緑色の血液とハイワームの肉が飛び散った。


「ギチャァ!」


(経験値240入手しました。levelが2に上がりました)


まあまあ体力が高かったハイワームをブレスと魔法だけで倒せたぞ。魔法ってかなり威力が高いのか?それに放った後に少し力が、抜けたように感じた。多分だが魔力を使用したからだろう。まあハイワームも倒せたし食べてスキルを奪うとしよう。


俺はハイワームに齧りついた。ブヨブヨとした皮にネットリとした酷い味が口に広がった。酷い味だな・・・でもお残しはダメだし・・・えぇぇい!腹をくくれ俺!



酷い味だった・・・もう2度と食べたくない。でもスキルは美味しかったな。スキル的には美味しかったが食べ物としては不味かったな。焼いて食べようなんて考えなかったらよかった。もっと酷い味になった。


入手したスキルは、ストーンブラストと言う遠距離攻撃だ。魔法っぽいが魔力を使わない遠距離攻撃なので重宝しそうだ。でもlevelが低いからかまだ小石ぐらいしか飛ばせない。もっとlevelを上げないと同格との戦闘では使えないだろう。


まあ亜成体になったしもう森に住もうと思っている。寝床は適当に見つけるとして水を確保しないとな。喉もカラカラに渇いてるし早く潤したい。


しばらく歩くと少し広い場所に出た。目の前に小川が流れてその横に誰かが、掘った穴がある。入口の大きさは、俺が入っても余裕がありそうだ。


穴を見つめていると穴の奥から何かがモワッと動いたのを感じた。俺は咄嗟に後ろに跳んだ。俺の予感は的中してさっきまで立っていた場所に水の槍が飛んで来た。そして穴の奥から水の槍を投げて来た犯人が出てきた。


「ゴォァァ!」


現れたのは、片手に盾を持ちもう1つの手で剣を、持つ青鱗のトカゲだった。見た目で判断するにリザードマンか?初めて見たぞ。ここに来て装備持ちか。それに武器を持ってるってことは、使える程の技量と知能がある筈だ。取り敢えずステータスと説明を頼む!


(ブルーリザード・ソードマン F-)

剣と盾を持つブルーリザードマン。水魔法も少しなら使える水辺に穴を掘り暮らす釣りをして暮らす種族。群れの中でも剣の扱いに秀でた者が、進化してソードマンになる。


種族ブルーリザード・ソードマン

名前ギューリー

level7/30

HP156

MP42

攻撃力78

防御力34

魔攻26

魔防38

素早さ50

スキル

気配察知level2 剣術level2 剣技術level2 盾術level1 盾技術level1 水魔法level1 魔力操作level1 魔力感知level1 索敵level2咆哮level1 釣りlevel3 念話level2

耐性

毒耐性level1 水耐性level2

固有スキル

竜鱗level1 リザード語level8 心眼level2

ランク

F-

称号

追放者 族長の息子

装備

鋼のショートソードF 魔鉄の盾E


名前が付いてるな。今まで出会った魔物には名前がなかったが、人型に近い魔物には名前があるのかもな。説明を、見た感じ群れで暮らすって書いてるが奴は1人だ。称号にもある追放者が関係しているのか?てか族長の息子なのに追放されたのかよ。何やらかしたんだ?


「グラァ!」


「グォォ!?」


ガキンと剣と鱗が、ぶつかり合った音が響いた。何とか腕で弾くことができたが、ジーンとした痛みが腕に走る。こいつ速いぞ!それに的確に首を狙って来やがった!


「グラァ!」


「グォ!ガァ!」


今度は斜め斬りに突き刺しか!これが剣術か!?避けるだけで精一杯だぞ!


だが剣術を放ったあとに奴の動きが、ほんの少しだけ硬直した。やっぱり剣術を使ったらディレイが生じるのか。


「グォォ!ギャ!?」


「グラァ!」


奴の剣を胴体でわざと受けた。鱗のお陰で少し掠った程度で済んだ。ガラ空きの腹に1発入れようとしたが、盾でガードされた。さらに殴った反動で距離を取られて最初の間合いに戻った。


「グォォ!」


だが距離を取ってくれたお陰でブレスを放つことが出来たがそれも盾で防がれた。あの盾凄いな。まだ一応亜成体だが竜のブレスを防ぐなんてな。


「ガァ!ルァ!」


今度は盾で防ぎながら突っ込んで来た。ブレスを放つが、全て盾で防がれ胴体を盾で殴られて怯んでしまった。


「グッ!」


「ガァ!ガァ!」


剣が胴体と首を斬った。焼けるような痛みが走る。油断した!油断してしまった!インファイトに持ち込むしかない!



「ガァァァ!」


「グォ!グォォ!」


痛みを抑えて殴るが全て盾で防がれる。だが足元がお留守だぞトカゲ男!ドラゴンテール!


俺は尻尾を、地面に着けて思いっきり一回転した。尻尾は青い軌跡を、書きながらリザードマンの足元を掬った。


「ガァァ!?」


足元を掬われて体勢を崩した奴が、尻餅をついた。一転攻勢だこの野郎覚悟しろ!


俺は奴の尻尾を掴み思いっきり投げ飛ばした。


「ギャッ!?」


木にぶつかり剣と盾を手放した。俺は全速力で走り大口を、開けて突っ込んでトドメを刺しに向かった。


『チョ、マッテクレ!』


あと数センチで牙が喉を突き破ろうとした瞬間、リザードマンから声が聞こえた。えっと・・・今こいつ喋ったよな?


『ワルカッタ!ダカラ殺サナイデクレ!』


やっぱり喋ってるよな・・・どうしようこれ?


『話セバ分カルカラ!頼厶!』


えっと・・・一時休戦かな?


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