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勇者がお手伝い  作者: こたつねこ
エピローグ
39/39

最終話 トウカ、一般人に戻る

 あれから私は誰にもさよならを告げずに元の場所へ帰った。帰る時に魔法を発動させたら、目の前には宇宙空間。えっ? と思って良く見たら、何となく目の前に映っているのは太陽系じゃないの? と思えた。

 どうやら目的地を決めないうちは転移が始まらないようで、それからすんごい苦労して、何とか地球を探し終わり、次は日本の自分が消えた場所。物語にあるような、自分が消えた時間に戻れるという事は無いみたいで、季節は秋を迎えてた。

 

 うーん、これは色んな人から怒られそうだよね。というか、会社はクビになるだろうと思った。何せ無断欠勤が何ヶ月も続いたんだから。それに家族には何て説明しよう? 行方不明になって捜索願いも出されているんだろうね。

 異世界に行ってた? ハハハ、うける、無理無理。海で溺れて無人島に流れて着いて一人で生活してた? ぬー、ギリギリありっちゃありだけど、水着で今まで生きて行けるかと言うと無しだね、今は軍服みたいなのを着てるし。

 

 記憶喪失……、これしかないね。気がついたらここに居た……、く、苦しい言い訳だけど、他に思いつく理由が浮かばない。ヘンに事件性を持たせると居るはずも無い犯人探しが始まる恐れがあるからダメ。


 えーと、今持っているのは着替えを入れておく袋と、サイフ代わりの小袋、それに入っている金貨と銀貨、結局使わなかったなぁ。後それと軍用の剣帯と大型ナイフ。軍服は余りにもヘンなので最初にもらった貫頭衣に着替えた。

 その軍服と大型ナイフを剣帯ごと、皮の手袋とブーツを全部袋につめてここに残していく。金貨の入った小袋とアランさんにもらった髪飾りは捨てられなかった。金貨は目が眩んでだけど。

 

 さて、転移場所はあの更衣室の外に決めた。更衣室に置いていったバッグとかスマホはもう無いと思うけど、言い訳に使う理由の辻妻あわせに行かなければならない。あー、使える小銭も無いし、スマホが無いと連絡も取れないね。

 交番があったと思うけど、おまわりさんはちゃんと居るかなー? 季節はずれで人が少ないからって、留守にしていなきゃいいけど。

 

 大体の準備が済み、言い訳を決めた私は魔法を発動させた。

 

 目の前が真っ白に光ったと思ったら、目の前は確かにあの時の更衣室の建物。辺りには誰も居なくて、心細かったけど、とりあえず金貨と髪飾りだけは隠して置かなければならなかったので丁度良い。砂浜近くの木の下に、穴を掘って埋めて置いた。



  ●〇●〇●〇●〇



 それから忙しい日々だった。交番に現れたのは、水着の上に貫頭衣を着た、こんな肌寒い季節にマリンスポーツをしそうもない女性。名前を聞いて調べてみると捜索願いが出されている。当たり前に大騒ぎになりました。

 県警本部まで連れて行かれ、色々な質問に受け答えしているとウチの両親が現れて、泣かれるやら怒られるやらで精神力を削られました。やっぱり何か事件に巻き込まれたんじゃないかと、心配していたらしい。

 

「柊華、今まで何処にいたの! 何で連絡しなかったのぉ!」

「えーと、何も覚えてないの」


 あまり喋り過ぎるとボロが出るので、記憶にございません、の一点張りで何とか通した。友達からは海への旅行を断ったから、それがショックで自殺したんでは無いかと思われていたらしい。どんだけ気が弱いんだ私は。

 名前は出なかったけど、ニュースになったり、新聞に書かれたりした。病院へ行って検査もしてもらっても、お医者様からは健康的ですねとお墨付きをもらう。そういえば戦っている最中は怪我もしなかった事を思い出した。

 

 会社からはそんな理由があったのなら、と復帰を勧められたけれど、こちらから申し訳無いので謹んで辞退させていただく。何故かあの上司の顔が青白くなっていた気がするけれど、行方不明には関係ないので心配しないでね?

  色んな騒ぎが一応の収束を見せた後に、両親から疲れているだろうから、しばらく休養しておけと、ありがたい御言葉を頂戴したので喜んでしばらくの自由を満喫する。金貨と髪飾りはしばらくしてからコッソリと掘り出した。

 

 もう少し休んだら、職探しを始めるつもりだけれど、今はまだ早い。小袋から出した金貨を眺め、アランさんからもらった髪飾りを撫でて、あの時の事は夢じゃなかったと改めて実感する。

 

 勇者らしい事が出来たのか今でも自信が無いけれど、こうして私の異世界への旅は終わった。

 

 

 

 

最初に全てのプロットは出来ていたんですが、始めるのが早すぎて色々酷かったです。

もし次の機会があれば、しっかり練り込んでから始めたいと思います。


こんな拙作でしたけど最後まで読んでいただいた皆様(?)、ありがとうございました。

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