第39話 金髪狐耳のじゃロリ王女
この娘を登場させるのがとても楽しみでした!個人的に、この娘が1番好きです。
「どうやら本当に奴隷商のいる建物だったみたいだな。」
俺達は、見つけた建物の前に来ていた。すると、貴族らしき男が、奴隷を連れて出てきたのだ。恐らくは、先程買ったのだろう。
「・・・どちら様でしょうか?」
急に扉から声が掛かった。ちょっとびっくりしたじゃねぇかこの野郎。
「奴隷を買いに来た。入れてくれ。」
「買うためには、とある物が必要です。」
「書状だろう?ちゃんとあるさ。扉を開けて確かめてくれ。」
「書状の存在を知っているのならば、関係者ですね。どうぞお入りください。」
案外あっさりだったな。まぁ、関係者でないにせよ、書状のことがバレるのは事だろうからな。1度中に入れ、関係者でなければ闇討ち・・・なんかも出来るからな。
「邪魔をする。・・・これが書状だ。」
「・・・確かに。どのような奴隷をご希望で?」
「獣人の女で頼む。」
狐の獣人居ないかなぁ・・・猫は手に入ったから、まずは念願の狐を揃えたいところだ。
「獣人の女、と言ってもかなり居ります。1人1人連れてきますか?」
「そうしてくれるか?」
「かしこまりました。」
・・・ふぅ、ちょっと一息つけたな。さて、どんな娘が出てくるのかな?
それから数分後、さっきの商人が戻って来た。
「一応すべて連れてきました。総勢37名となります。まずは10人ずつ入らせましょう。」
この商人、結構気が利くな・・・裏の世界で生きてるとは思えんよ。まぁ、何かしらの思惑があっても、不思議じゃないけどな。
「それでは、まずは最初の10人です。」
そうして入ってきた10人の中では、これと言った特別そうな特徴は無かった。いやまぁ、そんなものが普通に居たらおかしいけどさ。アイが言うには、こういうのは、最初の方はあまり価値の高くないものから出すんだそうだ。最後の方になるまでに、いくつか買ってもらおうという思惑と、最後に価値の高いものを持ってくることによって、より一層その価値を高く見せるんだそうだ。
「うーん・・・次の10人を頼む。」
「かしこまりました。それでは次を。」
次の10人も、特段良いという娘はいなかった。まぁ、普通に可愛いと思える娘は、いくらか居たが。
「次を頼む。」
「かしこまりました。」
次の10人は、後半と言うこともあって、かなりの美人が揃っていた。だが、狐の獣人がいない・・・まぁ、次で居なかったら、気になる娘を買ってみようと思うがな。
「最後も頼む。」
「中々、これと言ったものは居ませんでしたか。最後はかなり、価値が高いですよ。」
そうして出てきた残りの7人は、本当に美少女が多く、普通であれば、即刻全員買いたくなったかもしれない。だが、俺の目を引いたのは、その中で1番最後に出てきた娘だ。なんとその娘は・・・
狐耳だったのだ!!
「最後の娘は、どんな娘なんだ?」
一応聞いてみよう。どんなことを言われても買うけど。
「あれは、つい最近滅んだ、亡国の第3王女です。両親や兄、姉は死に、妹達とは、奴隷となる際に生き別れたそうです。」
なんて可哀想な・・・
「ただ、あれは金貨30枚な上に、自分の要求を叶えた者にだけ言うことを聞く、と言い張っているのです。」
「そんなことが出来るのか?主人の命令は絶対なんだろう?」
「例えどれだけの苦痛が伴おうと、絶対に屈しなかったらしいですよ。流石にやり過ぎて使い物にならなくなっては困ると、その時の主人は途中で命令を破棄したそうですが。」
そこまでして叶えてもらいたい要求って何だ?・・・まぁいいや。とりあえず話しかけてみよう。
と、俺が近づくと、
「何じゃ?今度はお主が妾を買おうと言うのか?」
まさかののじゃロリでした。ちなみに、この娘の身長は145cmくらいで、さらに金髪だ。つまり、金髪狐耳のじゃロリという、とてつもなく需要の詰まったキャラなのだ。・・・実は俺、のじゃロリとかは結構好きなんだよ。あ、別に俺が幼女趣味な訳じゃないぞ!?そこ、ロリコンとか言わない!言うんじゃねぇ!ぶっ飛ばすぞ!?
・・・と、いかんいかん。俺も何か答えなければ。
「あぁ、そのつもりだ。まずは君の名前を教えて欲しいんだけど?」
「ふん、妾の名前を軽々しく聞くとは、無礼千万じゃな。」
「そう言わずに教えてくれよ。」
「まぁいいじゃろう。妾の名は、ココシアレーヌ・メーデ=リュシウルじゃ。しっかりと刻み込むんじゃな。」
「長いな。ココで良いか。」
俺はばっさりと切り捨てた。
「なっ・・・!?貴様!さっきから無礼にも程があるぞ!」
「そうは言っても買うつもりだし・・・俺は主人になる気満々だぞ?」
「ふん!まぁ良い。どの道、妾を買ったところで、妾の要求を飲めぬのなら服従など絶対にせんからな!」
「その事なんだけどさ。その要求って何?」
「ほう?一応受けようという気はあるんじゃな。まぁ、どうせ聞いた瞬間怖気づいて、今までの奴らと同じように、力づくで妾に言うことを聞かせようとするじゃろうがな。」
「良いから教えてくれ。」
「妾の要求は、妾の国を滅ぼした魔物・・・バハムート・エレの討伐じゃ!」
バハムート・エレ?アイ、何かわかるか?
A:SSSランクの魔物です。国を滅ぼした、と言っていたので、恐らくは復讐でしょう。・・・それにしても、マスターに対してあんなに傲慢な態度を取るなんて・・・
後半は無視しよう。だってニノからも、似たような雰囲気を感じるんだもん。
「ふん、どうした?やはり怖気づいたか。所詮そんなもんじゃろうな。」
「やってやるよ。」
「・・・は?今、やってやると言ったのか?」
「当たり前だ。君を買えるんなら、SSSくらい倒してやるさ。」
「ハハッ!ハッタリもいいとこじゃな。お主のような者がSSSを倒すじゃと?無駄なことはやめて、諦めるんじゃな。」
「ちょっと!さっきから聞いていればご主人様を挑発してばっかり・・・少しはご主人様を信じたらどうなんですか!」
「ついさっき会ったばかりの男を、どう信じろと言うんじゃ?どうせ勝てる訳が無いじゃろう。今のうちに、妾を諦めろと忠告してやっているんじゃ。寧ろ感謝して欲しいものじゃな。」
「な、なんですって!?言っときますけどねぇ・・・ご主人様は実際に1人でSSSを倒したことがあるんですから!」
「おい馬鹿、ニノ!」
激昂したニノが口を滑らせたせいで、場が少し凍ってしまった。
「あっ・・・ご、ごめんなさい!!ご主人様を馬鹿にされて、つい・・・」
ニノに悪気があってやった訳じゃないのはわかる。だが、流石に今回のはなぁ・・・
「はっ、何を言い出すかと思えば、1人でSSSを討伐じゃと?そんな根も葉もない話が信じられるか!」
「・・・とにかく、行くだけ行ってみようぜ、な?」
「・・・ふん。まぁ、どうせ無理じゃろうが、そこまで言うのなら良いじゃろう。1度はお主に買われてやるわ。」
・・・相変わらず気が強いなぁ・・・まぁ、どうにかして態度を柔らかくさせよう。出来るかは知らないけど。とにかく俺達は、そのバハムート・エレの居る住処へ行くことになった。
ココの態度は変わるのか!?そもそも、バハムート・エレには勝てるのか!?次回!




