第3話 やっぱり勇者ってチートだね
前回の後書きで今回が短いと言ったな。あれは嘘だ。まぁ、他の人たちの小説に比べればかなり短いと思いますけどね。次からはもっと文章を増やしたいと思います。それでは第3話をご覧下さい。
ーーー能力を見たい。
・・・え?能力?何ですかそれ?
皆そんな感じの顔をしてた。俺も似たような顔だったんじゃ無いだろうか。
「能力?それは一体・・・」
聖が言った。それは皆を代表した言葉だろう。
「ん?お主達の世界には、ステータスというものは無かったか?」
「ステータス?ゲームとかでなら聞いたことがありますが・・・」
「げーむ、というのがよく分からんが自分の攻撃力や防御力、体力や魔力量を数値化したものじゃ。」
「それでは、僕達の世界で呼ばれるものと、さほど大差は無いようです。ところで、それはどうやって見れば良いのでしょう?」
「む、見方が分からぬのか。ステータスオープン、と口に出すか、心の中で念じてみるが良い。」
ステータスオープン・・・お、何か浮かび上がってきたな。
「おぉ、本当にステータスが見えます!」
桐翳が何やら興奮している。桐翳ってゲームとか好きだったのか?
「ちなみにスキルに鑑定というものがあるのだが、それを持っていれば相手のステータスを見ることも出来る。スキルには種類があって、念じたり、声に出したりして使えるスキルと、スキル欄にあるだけで自動的に使われるスキルがある。鑑定等は前者、隠蔽等といった常に発動してないと意味を成さないものは後者に分類される。ちなみに隠蔽を持っていると、鑑定を使われた時、誤魔化したり、ステータスを見せない、といったことが出来る。とはいえ、隠蔽も完全ではないので、一部は見えたりするのじゃがな。」
なるほどな。俺には一応両方あるし皆のステータスでも見ようかな。・・・まずは桐翳からにするか・・・
アオイ・キリカゲ
Lv1
HP 230/230
MP 250/250
攻撃 165
防御 180
魔攻 210
魔防 225
運 70
スキル 鑑定、成長速度大up、勇者専用ステータス中補正、引率(固有)
魔法 ライトニングソード、ホーリーレイ、グランドボム、マッドショット
魔法適性 光、土
称号 勇者、人気者、マドンナ
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・・・何だろう。強いの・・・かな?てかスキルが羨ましい。つーか称号が(笑)。それにしても引率の横に書いてある(固有)って何だ?
「あの、スキルの横に書いてある(固有)って何ですか?」
俺が聞く前に桐翳が聞いた。
「なんと!?固有スキルを持っておるのか!?」
「固有スキル?」
皆が首を傾げる。
「固有スキルというのは、ユニークスキルとも呼ばれ、世界で一人、その者しか持っておらぬスキルのことじゃ。持ってるものが非常に少ない上、その異常な強さ故に使いこなせる者自体が少ないのじゃ。流石は勇者といったところかのう。」
なるほど、つまり固有スキルはかなりのチートという事だな。ただし、それなりに使いこなしにくいみたいだが。・・・ついでに聖のステータスも覗いてみるか。
マサムネ・ヒジリ
Lv1
HP 280/280
MP 200/200
攻撃 230
防御 210
魔攻 130
魔防 160
運 75
スキル 鑑定、成長速度大up、勇者専用ステータス中補正、魅了(固有)
魔法 ライトニングソード、ファイアショット
魔法適性 光、火
称号 勇者、人気者、男女共に好かれる者
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お前もか・・・お前も固有スキル持ちなのか聖ぃ・・・。てか魅了って・・・こいつ男にも女にもモテるからな、きっと魅了はどっちにでも使えるんだろう。大方魅了したものを手駒の様に使える、みたいな能力なんだろうな。
それから俺は一通り全員のステータスを見ていった。固有スキル持ちも何人かいた。流石は勇者ってか。皆もお互いのステータスを覗いていたようだ。それから皆自分のステータスを国王に申告していく。そうして何人か終わった頃・・・
「そういえば神凪君のステータスが一部しか見えなかったけど隠蔽スキル持ってるんですか?」
そう言って来たのは他でもない桐翳だった。
「そういえば一人だけステータス見えなかった。誰か分からなかったけど神凪君だったんだ。」
皆も疑問に思っていたらしい。
「そうなのか?ええと・・・カンナギ殿」
「えぇ、まぁ」
「まぁそれはステータスを教えてくれれば分かることじゃ。お主のステータスを教えてくれ」
・・・言えない。だって俺のステータスはーーー
どうでしたか?やはり主人公のステータス気になりますか?読者に次が気になって貰えるようにするにはどんなのが効果的か分からないんですよね・・・ともかく次の主人公のステータスを楽しみにしていて下さい。それでは!