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スキルを創って異世界最強!? 〜つまらない日常から一転、非日常へ〜  作者: 日下辰巳
第3章 獣人国王都アガレーヌ編
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第135話 VS獣王 前編

ギリギリ七日目!え?遅い?すいません!それの埋め合わせは・・・多分無いでs((ぐぼはぁっ!


チ───(´-ω-`)───ン

王国兵の後に続き、俺達は城内を進んで行く。


「お城の中ってこんなに広いんですね〜・・・凄いです!」


ニノが興奮気味に言う。まぁ確かに、そうそう城なんて入れるもんじゃないし。まぁ、犯罪したら簡単に入れるだろうけどさ。地下牢で過ごすことになるけど。


「ふふん。これくらいで驚くとはまだまだじゃのう。」


「な、何ですってぇ!?」


ココがニノを挑発して、ニノは見事に食ってかかった。ココとしては、ほんのからかいのつもりだろうけどな。でもココって結構肝が据わって・・・あぁ、そう言えばココは元王女だったわ。城が家だったんだから、驚かないわな。


「こらこら、二人ともやめろってば。ココはあんまりニノを挑発するんじゃない。」


「・・・はぁい。」


「・・・すまぬのじゃ。」


反省してくれたようだ。・・・ん?でも、ルゼやベルは何で驚かないんだ?


「ルゼやベルは驚かないのか?」


「ルゼ達もお城くらい入ってことはあるのだー。地獄のだけどなー。」


「ふわぁ・・・私達大罪悪魔の集会場は地獄のお城にあるんですよぉ。ですからぁ、今更お城に入ってもぉ、驚いたりしませんよぉ・・・というか、どうして寝てちゃ駄目なんですかぁ・・・ふわぁ〜・・・」


なるほど。だから驚かないのね。そりゃまぁ、城に何度か入ったことがあるのなら、何処の城に行こうが驚かんか。それこそ、アホみたいな大きさだったり、馬鹿みたいな見た目だったりしない限りは。なお、ベルの後半の文句については、我慢して貰うしかない。今案内してくれてる兵士が、王に謁見するのだから、出来れば起きていて欲しいと控えめに言ってきたから、さっき無理に起こしたのだ。後でゆっくり寝かせてやるとしよう。


・・・てか、2人が城に入ったことがあるのなら、このメンバーで今まで城経験が無いのってニノだけってことか。俺は少しとはいえ、アルガネスの王城に居たし。・・・あー、アルガネスで思い出したけど、あいつら大丈夫かな・・・大分前に勇者召喚がされたことが発表されたけど、一応殺害とかの噂も無いし、無事だと良いけど。まぁ、もし殺してたらアルガネスを滅ぼしに行くかもしれん・・・そうなったら仕方ないから、皆と一緒に地球に行くしかあるまい。


・・・いや、不吉なことを考えるのはやめとこう。今は無事を祈るしかない・・・いや待てよ?変装はしてるんだし、1回戻ってみても良いんじゃないか?・・・考えておこう。


そんな風に色々考えてるうちに、どうやら玉座の間の前に来たようで、ミルが声を掛けてくる。


「着いたのです!あそこがお父様のいる玉座の間なのです!」


そう言われてハッとして前を見ると、前方十数メートルくらいの所に、豪華で大きな分厚そうな扉があった。玉座の間って感じがするな。


「待たれよ!其処の者達、何用か?」


番兵らしき2人の兵士が、こちらに向かって槍を突き出し、用件を尋ねてくる。すると、案内役の兵士が、事情を説明した。


「先程連絡を受けた者達だな。良かろう。この扉を潜ることを許可する!ただし、念の為武器の類は預からせて貰う。」


武器、ねぇ。ニノ、ココ、ベル、ルゼは武器持ってないし・・・俺はレーヴァテインがあるけど。本当は手元に置いときたいけど、断って不信感抱かれるよりは良いだろう。どうせ返してくれるだろうし。


「はいこれ。一応魔剣なんで、扱いには気をつけてくださいね。」


「なんと・・・魔剣とはまた凄いな・・・武器は、他には無いかね?」


「えぇ。持ってるのはそれだけですよ。」


創ればまだあるけど、とは言わない。創れると分かれば、確実に面倒なことになる。


「ふむ・・・良かろう。さぁ、扉を潜るがよい!」


その声と共に、目の前の扉が開いていく。

扉が開き切ってから、俺達は玉座の間へ足を踏み入れた。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




玉座の間は、一言で言えば広い。アルガネス王城のものよりも、少し大きめだった。扉の内側には、兵士が数人おり、扉を塞ぐような感じで立っている。もしも俺達が変なことをしても、逃げられないようにしているんだろう。


辺りを見渡すと、玉座の間の右端や左端に、この国の重鎮を思しき面々と、さっき城前で見た近衛兵と同じ格好をした兵士達が数十名が立っている。まぁ、王女であるミルが行方不明になったのだから、重鎮が集まるのも納得やな。


んで、扉の真正面であり、最奥の玉座には、ミルの父親にして現国王と思われる男が座っていた。その体躯は大きく、軽く2mはありそうだ。顔はまさしくライオンって感じで、暗闇に光る猫の目のような瞳でこちらを見ている。しかも、かなり筋骨隆々だ。

ちなみに、玉座の隣には、ミルに何処か似ている子供が、数人居る。まぁあそこに居るってことは、十中八九ミルの兄弟姉妹きょうだいだろう。


「国王様に、ご報告申し上げます!この度、ミル様を発見し、国王様の元へお連れ致した次第に御座います!」


案内役の兵士が声を張り上げ、獣王に進言する。その言葉に、玉座の間に張り詰めていた空気が緩んだ。そして、兵士は続けて、


「そして!ミル様を発見して下さった方々も、共にお連れして参りました!」


「おぉ・・・ミルよ、よくぞ無事でいてくれた!」


「はいっ!ミルはこのお方に助けて頂いたのです!」


兵士の報告が終わり、獣王はミルの無事を喜び、ミルは俺の腕を取り、声高らかに言った。その様子に、重鎮達が少し怪訝な顔をした。ミルの(恐らく)兄弟姉妹きょうだいもだ。まぁ、王女が俺みたいな顔も知らないやつの腕を親しげに取ったら、そりゃそうなるだろうさ。

が、獣王はさしてそれについて言及する様子もなく、


「そうか。ぬしらがミルを探し出してくれたのだな。王として・・・そして何よりミルの父親として、感謝する。」


「ありがたきお言葉。これも何かの縁なのでしょう。」


俺は適当なことを述べる。だってこんな状況に対して何言えば良いのかなんて分かんないし。もう適当だよ適当。


「うむ。まずは差し当たって、何か礼をせねばなるまい。何か所望するものはあるか?」


そう言われても、俺は特に欲しいものが無い。だって、基本的にある程度のことは出来るし、お金にもそこまで困ってない。敢えて欲しいと言えば、帰る家みたいなのが欲しいけど、獣人国にあっても安心して住める気がしないし。だって人族ってバレたらやばいんでしょ?だから却下。


俺が何にしようか考え込んでいると、ミルが爆弾を投下した。


「あ、そうですお父様!言っておかなければならないことが・・・」


「ぬ?何だ?出来れば後にして貰えると助かるのだが・・・」


「ミルはこのお方・・・リーク様を婚約者としたいのですっ!」


盛大な爆弾投下!


「・・・」


皆、何を言われたのか分からずフリーズ状態だぁ!着弾まで、後3秒!


3、2、1・・・


『はぁぁぁぁ!!!!?』


獣王、ミルの兄弟姉妹きょうだい、重鎮達、そして兵士達全員+俺達は、揃って大声を上げた。


こんな時になんて事を!・・・あーいや、こんな時だからこそなのか?今じゃ無いと言いにくくなるかもだし・・・じゃなくて!ホントにやりやがった!俺を婚約者にするって話!

い、いやでも、それはきっと皆駄目だって言うはず・・・


「ミル!?何を言っている!?そ、その男を婚約者に!?わ、ワシは認めんぞ!!」


ほらな。やっぱり無理だったんだよ・・・うんうん。


「お父様が認めずとも、ミルはリーク様に娶って頂くのです!決定事項なのです!!」


とんでもねぇこと言いやがった!?いつ決定事項になったんだよ!


「ぬ、ぬぅ・・・本気、なのか・・・?」


「もちろんなのです!ミルはリーク様に命をお救い頂いたのです。ですから、ミルはリーク様を慕っております!」


「・・・」


何か、本人が口を挟めないんですけど・・・


「・・・良かろう。あくまで候補としてなら考えてもよいぞ。」


えぇ・・・マジかよ・・・


「嫌なのです!ミルはリーク様以外はお断りなのですっ!」


「えぇい!候補以外では認めんぞ!まだどのような者かも分からんと言うのに・・・」


・・・何なんだろう?この展開。付いて行けないんですけど・・・


それからしばらくミルと獣王は睨み合い・・・


「・・・分かったのです。今は候補でも構わないのです。最終的にリーク様に娶られさえすればよいのです!」


ミルが折れた。どうやらそんな感じに纏まったらしい。


「・・・だが、素性も分からぬ者を婚約者候補にすることは出来ぬ。ある程度の素性調査をさせて貰おう。」


ん?素性調査?一体何をする気だろ?


「『アレ』を持ってこい。」


「かしこまりました。」


獣王は近くの兵士を呼び、何かを持ってくるように指示した。その兵士が戻ってくるまで、色々と獣王に事情聴取をされた。


そうすること約5分、さっき出て行った兵士が戻ってきた。手には、何やら水晶のようなものがあった。


「国王様。お持ちしました。」


「うむ。ではそれをその者に使わせよ。」


「はっ。・・・これに触れてください。」


「・・・これは?」


「触れた者の過去の犯罪歴等を調べることの出来る魔法道具です。後暗いことが無ければ、手を置けるはずです。」


なるほどね。間違っても過去に犯罪に手を染めたやつを婚約者なんかにはしたくないだろうしな。ま、俺には犯罪歴なんて無いはずだし、触れても良いだろ。


そうして、俺が水晶に手を伸ばした時、


A:駄目です!マスター、それに触れてはいけませんっ!


何故かアイからの忠告が飛んできた。が、時既に遅し。俺は水晶に触れてしまった。


俺:な、何だ?何か駄目なのか・・・?


俺は嫌な予感がしつつアイに聞いた。


A:あ、あれは犯罪歴だけじゃなく・・・


「どうだ?犯罪歴はあったか?」


「いえ、しかし・・・」


獣王の問いに、兵士は声を震わせる。そして兵士の次の言葉と同時に、アイからの返答が来る。


「種族名・・・『人族』、と・・・」


A:種族名までバレてしまうんですッ!


その2つの言葉を聞いた次の瞬間、俺は嫌な予感を感じ、左に跳んだ。刹那、


バゴォォォォン!!


俺の居た地面、そしてそこと獣王を繋ぐ直線上に、地面が抉られたような痕が出来た。


俺が獣王の方を向くと、


「人族・・・だとぉぉ?」


額やこめかみに青筋を浮かべながら、憎悪の表情をした獣王の姿があった。

次こそは!次こそは必ず!(謎の意気込み)


あ、それから、急いでたのでちょっと変な部分があるかもですが、勘弁してください。そ、それではっ!

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