第13話 色々な進展?
受付嬢にようやくお金を返せます。さらにヘルプに意外な事実が・・・?
総合評価が100になりました!とても嬉しいです!これからももっと頑張りますので、どうかこれからもよろしくお願いします!
俺が王都に戻ると・・・何故か検問されていた。
・・・ドユコト?
とりあえず話を聞いてみよう。
「あのー、どうして検問してるんですか?」
「む?君は旅のものかね?」
「あ、はい。一応」
「そうか。実はな、黒目黒髪の少年を探しておるのだ。王命でな。その少年を見つけたら王城に連れてこい、とのことだ。君は旅の途中なのだろう?そんな少年を見ていないか?」
あ、俺のことですね分かります。てか危ねー・・・良かった。変装しといて。
「すいません。俺は見てないです。」
「本当か?」
「えぇ。」
「そうか。悪かったな、時間を取らせて」
「いえ、良いんです。早く見つかるといいですね」
「あぁ。それで、ここを通るのか?」
「はい。あ、これギルドカードです」
「ふむ。少し待っていてくれ」
「分かりました」
多分無料通行許可証になってるかどうか調べるんだろうな。
ーーー数分後
「待たせたな。調べる為の魔法道具を持ってるやつを探すのに手間取ってしまった。」
「いえいえ、良いんです。それより、通っても?」
「あぁ、構わんぞ。通りな」
「ありがとうございます」
さて、これでとりあえずは中に入れたな。・・・それにしても国王がこんな堂々とやってるってことは、皆やられたのかな?まぁ地力が違うからな。でも勇者だし、国王も下手に扱うような真似はしないだろ。それよりも・・・あった。店だ。
「すいません」
「おぉ、これはこれはお客さま。どうなさいましたか?」
「オーガの角と爪を売りたいんですがいいですか?」
「オーガの!?それはまた凄い。実物を、見せて頂いても?」
「はい、これです。」
「ふむぅ・・・確かにこれはオーガの角と爪ですね。ふたつ合わせて銀貨1枚でどうでしょう?」
ヘルプ。確か売価の相場は銀貨2〜3枚だったよな?
A:はい。しかし相手も商売人です。大体皆さん最初は吹っかけるものです。
ならここは・・・少し脅すのもアリ、か?
A:はい。相場の理解がちゃんとあることをしっかりと示し、尚且つ力関係の差をはっきりとさせれば、大体妙な真似をすることは無くなります。図太い方であれば、懲りずに2、3度吹っかける場合もあります。
なるほどね。んじゃあ・・・
「おい店主」
「はい、何でしょう?」
「オーガの角と爪を両方合わせた相場は銀貨2〜3のはずだ。あんまりナメた真似すると・・・こうなるぞ?」
俺は銅貨を1枚取り出し、人差し指と親指で挟み、軽く力を入れて折り曲げて見せた。それから、隣の壁を軽く殴ってヒビを・・・
バキバキバキッ!
ちょっと入れすぎた・・・ま、いいか。店主は青ざめてるし。
「分かったか?」
「は、はいいいい・・・申し訳ありませんでした。それでは相場の少し上を取り、銀貨3枚と銅貨50枚でどうでしょう?」
お、相場より高いな。これならいいだろ。
「まぁいいだろう。それじゃ、また来るかもしれないが・・・その時も贔屓してくれよ?」
「こちらこそ。どうぞご贔屓に。」
見事な営業スマイルだ。だが甘い。若干震えてるな。それではさらに下に見られるぞ。まぁ、俺はそこまで鬼じゃないが。
ま、いいや。何だかんだで銀貨10枚ちょっとくらいの収入はあったし。あ、ちゃんと受付嬢にお金返しに行かなきゃ。
それじゃあギルドへ、レッツゴー!
「こんにちは」
「あ、貴方は!リークさん!?もう王都を出たんじゃ・・・」
「確かに1回出ましたけど、お金稼ぐために出ただけですよ?まぁ、まとまった資金が手に入れば出て行きますけど。」
「そ、そうなんですか・・・ところで、今回は何のご用事ですか?」
「貴女にお金を返しに来たんですよ。」
「え、えぇ!?で、でもあれは返さなくても良いと・・・それに銀貨10枚なんてそんなすぐに返せるものじゃ・・・」
甘いな。俺のステータスなら大体勝てる。
「はい、銀貨10枚ね。」
「えぇ!?本当に稼いじゃったんですか!?冒険者業1日目なのに既に銀貨10枚集められるなんて・・・」
「まぁ・・・そこは気合ですよ気合。」
「気合でどうにかなるものじゃありませんよ!?でも・・・まさか返して下さるなんて・・・」
「あの・・・受付嬢さん?」
「リンです」
「え?」
「私の名前・・・リンです。リンって呼んで下さい。後、敬語じゃなくても構いません。」
「えっと・・・分かったよ、リン、さん」
ちょっと泣きそうな顔で上目遣いで見られたら断れねぇ・・・っ!でも、名前呼びはちょっと抵抗があるから、他人行儀でも・・・いい、よね?
「むぅ~・・・さん付けもやめて下さい!」
「いや、それはちょっと・・・」
「う~・・・いつか絶対呼び捨てで呼んでもらいますからね!」
なんでそこまで呼び捨てに拘るんだろう・・・ていうかそこまで顔真っ赤にするくらいなら言わなきゃいいのに・・・
「とにかく、その・・・ぁりがとぅござぃます・・・」
顔を赤くしながら消え入りそうな声でリンさんはそう言った。少し可愛いと思ってしまった俺は悪くないと思う。
「えっと・・・あ、そうだ!金も稼ぎたいし依頼でも受けようかな」
「そ、そうですか。と言っても、Fランクだと、大体が迷子探しや落とし物探し、素材採集とかしかありませんけどね。」
「素材採集?それって魔物の?」
「いえ、違います。素材は大きく2つに分けられます。魔物を倒して手に入れる魔物の素材、それから、自然にある、薬草系や、海などであれば打ち上げられた貝殻など、要は魔物を倒さずに手に入れられる、比較的誰にでも出来る、特に危険を必要としない素材があります。Fランクの方が受ける素材採集は後者の方になります。ちなみに採集系の依頼は、品質が良ければ報酬も上がることもあるそうです。そういうものは、依頼書に書いてあります。『品質が良ければ報酬を釣り上げる』と。」
「なるほど、素材にも種類があるんだな」
「そうです。採集系の依頼、受けてみますか?」
「それじゃあお願いします。」
「あ、また敬語になってます!」
「あ、ごめん・・・」
「全くもう・・・とにかく、採集系の依頼書はあっちの方の掲示板に貼られています。依頼を受けるのは早い者勝ちです。ちなみに、1度受けた依頼を取り下げた場合、違約金が発生しますのでご注意くださいね。」
「ありがとう、リンさん」
「・・・っ」
顔が凄く赤くなってる。今日は良く赤くなるけど熱でもあるのかな?ま、いいか。とりあえず依頼を受けてみよう。
「どれがいいかな~」
A:マスター、左上のやつがよろしいかと。
お前ホントいつでも自由に出てくるよな。俺が質問してるわけじゃないのに。
A:ご迷惑でしょうか?それならばもう二度と勝手に出てきません。
いや、迷惑じゃないけどさ・・・うーん・・・まぁいいや。ていうかお前名前無いよな。
A:ヘルプが名前では無いのですか?
それはスキルの名前であって別にお前の名前じゃないし・・・
A:そうだったんですね。マスターが呼びやすいもので構いません。
うーん、じゃあ・・・『アイ』にしよう。
A:アイ・・・ですか?
うん。俺の世界に英語っていう言語があるんだけどさ、英語で『アイ』は『目』っていう意味だ。お前はこの世界のこと何でも分かるだろ?だから、世界を見通す『目』・・・ってことで『アイ』だ。それでいいかい?
A:私はマスターが呼びやすければそれで良いのですが・・・でも、私の為にそこまで考えて下さるなんて・・・何というか、その・・・嬉しいです。
あれ?ヘルプに感情ってあるのか?
A:マスターがそういう設定にしているからです。
え、そうなの?俺無意識にそんな設定にしてたの?
A:はい。ですから私には感情があります。・・・実はマスターに怒られてた時もショックでした。
・・・それ、俺が悪いの?
A:いえ、すべて至らぬ私が悪いのです。マスターが気に病む必要はありません。
・・・何か凄い罪悪感が・・・と、とにかく、早くクエストを決めようか。確か左上の、だっけ?
A:はい。それが1番割に合う依頼かと。
おっけー、んじゃやるか。
「それじゃあこの依頼で。」
「かしこまりました。それでは、依頼主の方には私の方から言っておきますね。それでは、お気を付けて」
よーし、それじゃあ行くか!
疲れたぁぁぁ!モチベ維持するためにフランちゃん(東方)に癒されてきます!