表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキルを創って異世界最強!? 〜つまらない日常から一転、非日常へ〜  作者: 日下辰巳
第3章 獣人国王都アガレーヌ編
123/158

第109話 ココのお祖母様

集中出来ない!ちくせう。


集中出来てない状態で書いたので、ちょっと変な部分とかあるかもですが、勘弁してください・・・

「・・・な、え?・・・まさか・・・こ、こ?」


ココの婆ちゃんは、目の前にある光景に、酷く動揺していた。まぁ、死んだと思っていた(多分)孫娘が目の前に居るのだ。そりゃそうなるだろう。


「うむ。久しぶりじゃの、お祖母様?」


あ、呼び方は「お祖母様」なんだ。え?今はそんなことどうでもいい?そうっすね、失礼。


ま、それはそれとして、そんなことを言われたお祖母様、もちろん平常でなんて居られるわけもなく、


「ココ・・・っ!」


立ち上がり、ココに抱きついた。


「ぬぐっ!」


が、勢いが強すぎたせいか、ココが顔を歪めた。しかし、そんなこともお構いなしに、ココのお祖母様はさらに力を込めて抱き締める。あ、俺もお祖母様って呼ぶわ。


「ココ・・・良かった・・・お前さんの国が滅ぼされたと聞いておったのに、まさか生きておったとは・・・本当に良かった・・・」


ココのお祖母様は、涙を流していた。ココよりも、やや身長が高いため、ココの頭に顔をうずめるような感じで。

それに対し、ココの目にも涙が浮かび始めた。そしてーーー


「っお祖母様・・・妾は、妾はぁ・・・皆を、家族を守れなか・・・っうわぁぁぁん!!」


家族や国民を守れなかったことに対する後悔、懺悔、悔恨・・・様々な感情がココの中で飛び交い、それが涙となって溢れ出した。


「ココ・・・」


声のする方を見ると、ニノも泣いていた。もらい泣きか、或いは・・・


そんなことを考えてると、自然とニノの頭に手が伸びた。そしてそのまま、頭を撫でる。


「ひゃっ!?あ、ご主人様・・・?」


「黙って撫でられてなさい。」


「ぇあ・・・は、はい・・・」


ニノは、少し顔を赤らめて返事をした。その姿を見て、照れ隠しに少し乱暴に頭をぐしゃぐしゃにした。


「ひゃ!?あ、駄目です、そんな乱暴に・・・あぅ~・・・」


そんなこんなで巫山戯てると、ココの方も大分落ち着いてきたようだ。


「すまんの、リーク。お主を後回しにしてしもうた。遅くなったが、妾のお祖母様じゃ。」


落ち着いたココは、俺にお祖母様を紹介した。すると、お祖母様の方から質問が飛んでくる。


「む?そちらの方々は、ココの知り合いかい?」


「うむ。紹介するのじゃ。妾の(将来の)夫のリークじゃ。」


ココは、俺が既に夫であるかのように言った。将来的に結婚はするつもりだから間違ってるとは言えないが、少なくともまだ夫ではない。そこら辺、ココのお祖母様に説明しようとすると、


「ちょっと!まだ結婚はしてないでしょう!?確かに、将来そうなるのはわかってますけど、まだ夫婦では無いですよ!ココの今のはわざとですよねぇ!?」


ニノが憤慨した。そこまで怒ることなのか?てか、ココのはわざとだったのか・・・


「む・・・人聞きの悪いことを言うでない。さっきのは、お祖母様を驚かせる為に言ったんじゃ。決して、抜け駆けしようなどとは・・・その、思ってなど、おらん・・・のじゃ・・・」


語尾が一気に萎んだ。それじゃあ、思ってるとしか思えないぞ?


「その反応!絶対思ってましたよね!?」


ニノがさらに言及しようとするが、話が進みそうも無いので中断させる。


「ニノ。それくらいにしとけ。まずはココのお祖母様と話を・・・ってあれぇ!?」


俺は、お祖母様の方を向いて驚いた。何故なら、


「・・・(白目)」


白目を剥いて気絶していたのだ。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「いや、見苦しいところを見せてしまったの・・・」


ココのお祖母様がそう言った。あれからしばらくして、ようやく意識の戻ったお祖母様を落ち着かせたのが、つい先刻のことだ。


「しかしのぉ、まさかココが恋人を連れてくるとは・・・」


「何じゃ、まるで妾は結婚しないと思っておったような口ぶりは?」


「・・・しないのかと思っておったぞ?」


「ぬぅっ!?」


ココの精神に、141421356のダメージ!まさか、実の祖母に結婚しないと思われていたとは・・・不憫だな、ココ・・・


「まぁ、それはそれとしてじゃ。わっちは、出来れば人族と結婚して欲しかったのぉ・・・まぁ、所詮理想は理想かの・・・」


「ん?ココのお祖母様って、孫を人族と結婚させたかったのか?」


それなら、俺が人族でも反対はされない、か?


「・・・無論、孫が選んだ者であれば構わんのじゃがの。」


「安心せい。リークは人族じゃからな。」


ココがそう言った瞬間、お祖母様は弾かれたように顔を上げた。


「何を言うておるんじゃ?この者にも耳や尻尾があるではないか。」


「あー・・・これ、元に戻って大丈夫か?」


俺は、ココに問う。


「うむ。お祖母様は人族と仲良くしたいからの。心配はいらんはずじゃ。」


俺達がそんな会話をしている中、ココのお祖母様だけは蚊帳の外だった。


「元?戻る?な、何を言っておるんじゃ・・・?」


うん、見事に混乱してる。まぁ、ココが大丈夫って言うなら、大丈夫だろう。てなわけで、『変装』解除。


すると、辺りに光が満ち、しばらくして光が収まった。咄嗟に目を瞑ったのであろうお祖母様は、恐る恐る目を開け・・・唖然とした。


「う、嘘じゃろ・・・?」


「どうじゃ?これがリークの力じゃ。凄いであろう?」


ココが自慢げにそう語る。


「まさか、人族だとは・・・まさかココが人族と結婚するとは・・・嬉しいのぉ・・・」


どうやら、人族が好きらしいお祖母様は、人族である俺がココと結婚すると言うことが、とても嬉しいらしい。


「時に・・・リークの言ったかの?お前さんは強いのかの?」


「・・・ニノのお母さんみたいなことを言われてしまった。」


「そうですね・・・やっぱり、保護者としては気になるのでしょうか?」


そうなんだろうな~・・・ココを、孫を想うからこそ聞くのだ。半端な者では、ココを守り切れないだろうから。仮にも、人族領に獣人の国を作った王族の血縁なのだ。弱い者が夫など、不安でしょうがないだろう。


「そこも安心せい。何せリークは、妾達の国を滅ぼした魔物・・・バハムート・エレを単独で討伐してくれたのじゃからな。」


「な・・・」


お祖母様は、今度こそ開いた口が塞がらなかった。多少強いかも、と言えど、まさかSSSランクの魔物を単独で撃破するほどだとは思わないだろう。そして、その魔物が、自分の家族と国民を奪った、憎き仇ともなれば尚更だ。


「そのせいで、妾はリークに惚れたんじゃがの。のう?リーク?」


ココは、そんなことを言いながら、俺にもたれ掛かってきて・・・キスをしてきた。


「ーーー!?」


お祖母様の顔に、さらなる衝撃が走った。自分の目の前で、孫が婚約者にキスをしたのだ。どうやら、ココはお祖母様に、本当に好きだということを証明したいようだ。


それなら、いっそ婚約の証、耳と尻尾のお触りで分かると思うので、わたくし、少々、ココの、耳を、頭と、共に、撫でたいでございます。


てな訳でーーー


さわさわ・・・


「ひゃっ!?い、いきなり触るのは反則じゃろう!?」


「だって、ココは触られるの好きだろ?」


「そ、それは否定出来んが・・・って、だからって触るのは・・・ふひゃんっ!」


ココは、段々艶っぽい声を出し始めた。うん、ここでやめとこう。これ以上やったら、俺の理性の方がもたないかもしれない・・・


「はぁ・・・はぁ・・・触りすぎじゃあ・・・阿呆リークぅ・・・」


ココが愚痴るが、本気で怒っている訳じゃないようだ。


「ま、まぁよい。ともかく、リークの凄さも分かったじゃろうし、これで妾とリークが本気で愛し合っておるとわかっ・・・まーた気絶しておる。」


そう、またしてもココのお祖母様は、白目を剥いて気絶していた。どうやら、精神的な負担に弱いお祖母様みたいだ。


そして、俺達は再び、お祖母様の意識が戻るまで、待つハメになるのだった。

ココとココのお祖母様は、身長差が10cmくらいなので、パッと見、姉妹に見えます・・・多分。


ココのお祖母様の一人称、ココと区別する為に「わっち」にしたという裏設定、、、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ