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スキルを創って異世界最強!? 〜つまらない日常から一転、非日常へ〜  作者: 日下辰巳
第3章 獣人国王都アガレーヌ編
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第96話 兄「異世界に行ってた」 妹「はい?」

題名は気にしないでください((((;゜Д゜))))

チュンチュン・・・


小鳥のさえずりが聞こえる。久しく聞いてなかったそんな声に、俺は目を覚ました。


「おはよう、お兄ちゃん。」


すると、妹・・・舞の顔が、真上にあった。


「のわっ!?ま、舞!?」


驚いた俺は、つい叫んでしまった。


「ひゃっ!?い、いきなり叫ばないでよ、お兄ちゃん・・・」


舞もまた、可愛い声で驚いた。そんなこと言ったって、いきなり舞の顔がすぐそこにあったから、びっくりしたんだよ・・・


「って、あれ?何で舞がいるんだっけ?えっと・・・あ、そうだ。俺昨日家に帰ってきたんだった。」


そこで俺は、ようやく昨日自分が家に帰ってきたことを思い出した。


「もう・・・お兄ちゃんってば、まだ寝惚けてるの?」


「いや・・・悪い。と、とにかく、朝ごはん作らねぇとな。」


俺は、いつも通りに朝ごはんの準備をしようとした。まぁ、うちはパン食なのだが。


「あ、お兄ちゃん!その・・・朝ごはんはね?えっと・・・」


「・・・何だ?」


何か、嫌な予感がする。その予感は的中し、舞から衝撃の事実が知らされた。


「・・・買ってないの。」


「はぁ!?おま、パンは無くなる前に買えって言ったろ!?」


いつか一人暮らしをするかもしれないからと、俺は舞に、色々と教えていた。だが、それはほとんど実践出来ていないのが現状である。


「ご、ごめんなさい~!パンが昨日無くなってたの、すっかり忘れてたの~!」


「・・・はぁ。仕方ない。じゃあ何かレンジで作れるものでいいや。」


俺はそう言い、冷凍室を覗いてみるが、


「・・・冷凍食品も、朝に食べるようなものが無いの。」


「やっぱりかぁぁぁぁ!!」


まさかとは思っていたが、本当に無いとは・・・


「・・・舞、何か作れるか?」


俺は料理が出来ないため、舞に何か作ってもらうことにした。


「・・・ステーキとか、野菜炒めくらいしか作れないの・・・お兄ちゃんはお肉が好きだから、いつ帰ってきても良いようにって、お肉ばっかり買っちゃって・・・」


「嬉しいけど、朝からそれは重い!」


舞の気遣いは有難いのだが、朝ごはんとしては重すぎる。くっ!こうなったら・・・


「どうしよう?お兄ちゃん・・・」


「こうなったら最後の手段!『アイテムボックス』!」


俺は、アイテムボックスから、朝ごはんになりそうな、向こうの世界のお菓子を取り出した。え?舞の前で使っていいのかって?どうせ後で全部説明するんだ。別に構わん!


「え?な、なに今の・・・?」


案の定、舞が驚いているが、まずは腹ごしらえだ。


「後で説明する。それよりほら、まずは飯を食え。」


そう言って、俺はお菓子を渡した。ちなみに、アセロアンダルではない。あれはアイに食べさせる分だ。


A:マスターと2人きり・・・えへへ・・・


俺:はいはい、ちゃんと分かってますよ。


ちなみに、アイテムボックスの中では時間が経たないらしい。アイテムボックスに入れたら、時間とか気にせずに遊び放題なのでは・・・


A:残念ながら、アイテムボックスの中には、生物は入れません。


ですよね~・・・


ま、それはそれとして、とりあえず2人は席についた。フォークとか久々に見たわ・・・


「「いただきます。」」


同時にいただきますをした後、舞はお菓子を乗っけたフォークを口に運び・・・


「んんっ!?美味しい!」


「だろ?」


どうやら、お気に召したようだ。それから舞は、凄い勢いで食べ、数秒後には無くなっていた。幾ら何でも早すぎる・・・


「ご馳走様っ!・・・ねぇ、お兄ちゃん。さっきいきなりお菓子が出てきたことといい、昨日まで何処かに行ってたことといい、全部説明して?」


本当は俺から切り出すつもりだったが、やはり早く聞きたいのだろう。


「あぁ、もちろんだ。実はな、俺達はーーー異世界に行ってたんだ。」


「・・・はい?」


そりゃ、いきなり信じはしないだろうな。


「お兄ちゃんってば、何言ってるの?異世界なんて、そんなのある訳無いじゃない!アハハッ!」


舞は、俺の冗談だと思っているようで、本気で笑っていた。だが、信じて貰わないと、話が先に進まない。


「本当だ。」


俺は、いつになく真剣な顔で、そう言った。俺の真剣さに、舞はちょっとたじろいだ。


「も、もう・・・お兄ちゃんってば、友達から借りたラノベに影響され過ぎだよ~。」


舞は、困り顔で言った。やはり信じてはいないようだ。


「なら、さっき俺が出したお菓子はどう説明する?」


「そ、それは・・・手品とかでしょ?お兄ちゃん器用だから、そういうのも出来るし・・・」


まぁ、確かに出来るけども。


「他に、普通出来ないような証拠でもあれば、信じなくもないけど・・・」


「ふむ、なら実際に魔法を見せてあげよう。」


とは言え、俺が普通に魔法なんぞ使えば、ここら辺が消し飛ぶので、基礎の基礎、属性エレメントを出すだけだ。属性エレメントを出すとは、要するに、火属性なら火を、水属性なら水を、指先に出すことを指す。


「まずは火だ。『ファイア』」


ボッ!


俺の右人差し指の先に、火の玉が出現した。


「えぇっ!?す、凄い・・・い、いやいや!でも、お兄ちゃんならこれくらいの手品、やって見せられるもん!」


実際やったことがあるので、否定出来ない。


「次は水だ。『ウォーター』」


今度は、火の玉の横、右中指の先に、水の玉が出現した。


「お次は風。『ウィンド』」


さらに横、右薬指の先に、小さな竜巻が現れた。


「う、嘘・・・」


「さらには土。『アース』」


順番通り、右の小指の先に、土の玉が出てきた。


「まだまだあるぞ。氷、雷、光、闇だ。『アイス』、『サンダー』、『ライト』、『ダークネス』」


今度は左の指に、それぞれ一気に、属性の玉を生み出した。


「どうだ?信じる気になったか?」


「う・・・」


信じられないけど、有り得ないことが起こってる・・・そんな感じの顔だ。これなら、もう一押しだろう。


「じゃあ、俺の顔を見ててくれ。」


「顔?」


「そうだ。いくぞ・・・『変装』」


俺は、舞の目の前で変装スキルを使い、『リーク』の姿になった。


ガタッ!


舞は、急に立ち上がり、仰け反った。


「き・・・昨日の、姿・・・?」


「そうだ。これで分かっただろ?俺は今、顔を変える時間も、道具もなかった。普通じゃ、有り得ないだろ?」


「・・・・・・・・・」


舞は、長い沈黙の後、静かに頷いた。


「・・・分かった。お兄ちゃんが異世界に行ってたって話、信じるよ。」


「信じてくれて嬉しいよ、舞。」


俺は、信じてくれた舞の頭を、撫でてやった。


「ひゃっ!?あ、ん・・・お兄ちゃあん・・・えへへ~♪」


随分ご機嫌だった。頭を撫でると、いつもこうなる。


A:私も頭撫でられたいです・・・


俺:身体を手に入れてからな。


「・・・それで?もしかして、お兄ちゃんのクラスメイトも、皆異世界に行っちゃったの?」


「そうだ。皆同じところに飛ばされたんだ。」


「そっか・・・でも、お兄ちゃんが帰ってきたってことは、皆も帰ってきたんだよね?」


舞がそう聞いてくるが、俺は悲しげに首を振る。


「いや・・・帰ってきたのは俺だけなんだ。」


「えぇ!?じゃあ、皆は・・・?」


「分からない。多分無事だと思うけど、あいつらのことだ。いつか帰ってこれるさ。」


皆のことは心配だが、王城に戻りたくはない。きっと大丈夫と信じて、舞にはそう言った。


「そ、そうなんだ・・・とにかく、お兄ちゃんが帰ってきてくれて良かった・・・」


舞は、テーブルを回って俺の傍に来て、俺に抱き着いてきた。舞からの抱き着きには慣れているので、俺は特に何も言わない。


「・・・そうだ。俺達が消えてから、こっちではどれくらいたったんだ?」


今更ながらに気になった。いや、前から気になってはいたが、アイも分からないと言うし、舞に聞くことにした。俺は、異世界と同じくらいだと思って行動していたが、どうなんだろうか?


「えっと・・・2ヶ月くらい?」


「じゃあ、やっぱり向こうと同じくらいの周期なのか?」


A:マスター!地球の時間軸を調べて、向こうの世界と比べてみました。


俺:そんなことも出来るのか・・・凄いなぁ、アイは。


A:ふぇ・・・そ、そんなこと無いですよぉ・・・って!それはそれとして、大変なことが分かりました!地球と向こうの世界・・・【アウス】は、似ているどころではなく、全く同じ周期なんです!


俺:・・・は、はいぃっ!?マジで!?


A:はい。年月も、現在の日付も、全てが全く同じようです・・・


っ!?・・・そんなことが、有り得るのか・・・?


「お兄ちゃん?どうしたの?」


アイとの話が長かったようで、舞が話しかけてきた。


「あ、いや、何でもない。・・・そうだ、俺達が居なくなった後、学校とか、世間とかはどうなったんだ?」


もう一つ、気になっていたことだ。舞の主観で良いから、聞いておきたかった。


「・・・お兄ちゃん達が居なくなった後はーーー」


舞の口から、当時のことがぽつぽつと語られ始めた。

課題が終わらないです( ´・ω・`)

明後日書けない可能性があります。どうか、ご了承下さい。

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