第3章 お駄賃は和風プリン
俺は、あの街で見つけた死体をある人物に見てもらうことにした。
いつもの殺人事件などなら、鑑識に回してみてもらう。
だが、今回は特殊な事象でもあり普通に鑑識に回すと色々と厄介なので、うま〜くやってくれそうなヤツに頼むことにした。
コンコン
ドアを叩く。
応答はない。
鍵は開いている。
「おい、入るぞ。誰かいるか?」
「また〜?もう、爺婆の死体はゴメンだよ。今月入って11体目でしょ〜。そろそろ若いものを〜って、わっしーじゃん。」
若い体ならいいのかよ。
薄暗い部屋からゆらゆらと現れたこの男。
名前は尾崎悠二、元鑑識で現科学捜査研究所通称(科捜研)の研究員だ。
だいぶイカれているが、腕は確かで物わかりがいい奴だ。
「おう、久しぶりだな。ほれ、お前の好きな奴買ってきたぞ。」
「ふぉー、今回は蘭冥堂の和風プリンじゃないですか〜。これはこれは。」
「ほれ。」
俺は気だるげに、ここに来る途中に買ってきたプリンを投げる。
「ふあい!ナイスキャッチ僕。は〜い、報酬はいただきました。それで〜、今回のご死体は、どんな訳あり物件ですかい?」
俺がここに来るときは大体、お駄賃のスイーツと厄介な死体を持ってくる。
俺は一通り尾崎に事情を話した。
「なるほど〜。あの異常現象をわっしーが調べてるんだね。オッケー、とりあえずこの死体は任せてちょん。」
尾崎は、「今度の飲み会?俺が予約取っとくよ〜」みたいな気軽な返事をした。
「あぁ、頼んだ。あっ、今回は死因だけじゃなく身元も頼んでいいか?」
「も〜しょうがないな。その分、こちらの方は高くなりますよ〜。」
と、尾崎はいやらしいポーズをとり、お得意のおちゃらけスマイルを作る。
「はいはい、わかってるよ。んじゃ頼んだぞ。」
「りゃじゃー。」
謎の死体を尾崎に任せて、俺はもう一つのお土産を任せてある神崎のところでへ向かった。




