ほのぼの閑話〜尻尾〜
はいどうもこんにちはこんばんわおはようございます。こめです。こっちの方は本編以外での場所で起こった話を中心に描いていきます。基本ほのぼのまったり萌え萌えでs(ry
えー恐らくですね。
作者の趣味嗜好が色濃ぉぉぉぉぉぉおく出るとおもいます^^;それ故趣味に合わない方は閲覧を控えたほうがいいかと思います。それとショートショートなのでかなり短いです。その辺も踏まえた上でお楽しみ頂ければ幸いです。
「ふんふ〜ん♪」
野々香が機嫌よさそうに台所に立っている。昼食の調理中だ。野々香は料理好きなので基本的に昼と夜は野々香の手料理だ。
「野菜洗ったよー。」
「かして、僕が切る。」
その周りをちょこちょこ動くユイとムイ。二人はお手伝いである。
かくしてトウマは待っているだけで昼食がやってくるという一番楽なポジションを手に入れ、何をするでもなくボーっと三人の背中を眺めていた。背を見ているので、当然ユイとムイの尻尾も良く見える。二人も機嫌が良いのかパタパタとせわしなく動いていた。
「・・・ん?」
ふと、トウマはある事に気がついた。今までさして気にしてこなかったのだが、二人は尻尾の形が全然違うのだ。ムイの尻尾はわりと毛が短く、くるんと巻いているのに対し、ユイの尻尾は毛が長く下向きに垂れていて、形としても大きい。どちらかと言うと狼っぽいのはユイだ。ムイは狼と言うより犬っぽかった。
「僕らの尻尾・・・ですか?」
「ああ。ちょっと気になってな。」
昼食後、野々香とムイは散歩に出てしまったのでなんとなくユイに聞いてみた。
「え・・・と、特に深い理由はありません。僕はお母さん似、ムイはお父さん似なだけです。」
と言って少しさびしそうな顔をする。・・・しまった、少し考えれば分かりそうな物を。
「あー・・・そうなのか。すまん。」
「いえ。・・・今はご主人様が居てくれますし、全然平気です。」
そう言って笑ってくれたユイの頭を撫で、改めて尻尾を見る。
「な、ちょっと良く見せて貰ってもいいか?」
「え?あ、はい。どうぞ。」
ユイがくるりと後ろを向く。トウマはしゃがんで目の前に尻尾が来るようにして、まじまじと観察を始めた。ゆらゆらと揺れる尻尾はふさふさしていて、実に触り心地が良さそうだ。
「なぁユイ。」
「はい?」
「触ってみていいか?」
「えぇ!?」
・・・びっくりした。そんなに驚くとは思わなかったからだ。
「む、ダメか?」
「いえ、その・・・」
「お風呂上りによくムイと二人で毛づくろいしてるじゃないか。」
「それはそうなんですが・・・お、お風呂の時に触ってるじゃないですか。洗ってくれる時に。」
「いや、乾いてふさふさしてるのを触ってみたいと言うか。」
「うぅ・・・じゃ、じゃあちょっとだけですよ?」
「おぅ。・・・おお、思ったとおりふっさふさだな。」
感触をふさー、ふさふさー。と楽しんでいると、不意に尻尾が離れた。
「も、もう終わりです。これ以上はダメです。」
見上げれば、顔を赤くしてうつむいていた。
「その、すごくくすぐったいので。」
「そっか。残念」
かなり顔が赤い。恐らく相当くすぐったいのを我慢してくれていたのだろう。そういえば最初にお風呂に入った時も、尻尾を洗うと言ったらかなりゴネていた。まぁその時は半強制的に洗ったのだが、それ以来は抵抗しても無駄だと悟ったのか、おとなしくしている。時折びくっとなったりしていたのはくすぐったいからだったのか。以後は気をつけるとしよう。
「ありがとな。すごーく良い触り心地だった。」
「いえ、ご主人様にはお世話になってますし。」
そんな事を言ってくる。律儀な子だ。
「なんだ。別にそんなの気にしなくていいぞ?」
「一緒に行きたいと言い出したのは僕達です。これからも付いていくつもりですし、この位お安い御用です。」
「ふむぅ・・・じゃ、アレだ。もうちょっとさわらせて。」
「だ、ダメです!!」