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travel  作者: unknown
2/2

遭逢










─流れる川の音、燦燦とした大地









─緑満ち溢れる木の葉、少しひんやりとした風が木や草をなびかせる





























それにしても、ここらへんは何もないな・・・。





人気がなさすぎるのも気になるが・・・静か過ぎて不気味なものだな。



















とはいっても、育った環境に近い場所にいると落ち着くのは自然なもの・・・か。








とても気分がいい。だがどこか寂しい気持ちが芽生えてくる・・・。






今頃、あいつ等どうしているのだろうか・・・。








































































いや、今そんなことを考えていても仕方がない。あいつ等なら大丈夫だ。そう信じたい。





 


俺は俺のやるべきことを成し遂げなければ・・・あいつ等に会わせる顔がねぇ。







せめて、自分がやってしまったことぐらいは自分で何とかしなけば・・・。
















─そう心の中で思い込みながら、彼は川の水をビンの中に汲む














ふむ・・・喉乾いたし、ついでに水でも飲むか。













─濁りなき水を手のひらに救い上げる
















ゴク、ゴク
















旅人「・・・うまい。やっぱり天然の水が一番・・・か。」















あまりの美味しさに声を出してしまった。














さて・・・と、次の目的地までどのぐらいあるのだろうか。








聞いた情報だと、あの先にある山を登っていけば、町が見えるらしいが・・・。















・・・相当な距離だな。





















































女性「あら、珍しいですね。こんなところに人がいらっしゃるなんて。」













─後ろから女性が声をかける
























旅人「!」





旅人「・・・誰だ。」











女性「そんな顔で睨まないでくださいよ。私はただ、水を汲みに来ただけですよ。」









─彼女は微笑みながらそう言う


































旅人「・・・そうかい。」









女性「こんなところに何の用があるのかは知りませんけど、観光なら他のところが良いですよ。」










旅人「・・・それは気遣いか?それとも馬鹿にしているのか?」










女性「本意で言ったまでですよ。こんな何もないところに居ても仕方ないでしょ?」












─そう言いながらも、彼女は川の水を汲む






















旅人「あんた、この辺りに住んでるのか?」








女性「ええ、もう少し向こうの村で生活してますけどね。」













旅人「わざわざこんなところまで来なくても、村なら水ぐらいあるだろ。」









女性「ちょっと色々と訳があって、汚染・・・されているんです。だから私たちが生活できる水がないんです。」













旅人「なるほどな。」















女性「かれこれもう数年は経っているんですけど、状況は悪い方向ばかりで・・・。」




































旅人「そいつは大変だな。まぁ俺はそろそろ行くとするよ。」




















女性「お気をつけて。ここの下りは岩場で足元がふら付きやすいので。」











旅人「大丈夫だ。さっきここを通ってきたんだ、余計な心配はいらない。」













女性「そうですか・・・。では、またどこかで。」















旅人「?」





旅人「またどこかで・・・って、また会うわけでもないだろ。」









女性「いえ、まぁそうなんですけどね、あはは。」










─彼女の笑顔を見た後に、彼はその場から立ち去っていく























































そういえば・・・この先に滝があったような・・・。少し遠回りするか。













































女性「よいしょっと、あー重たい・・・。」









女性「やっぱり、もう一人誰か連れてこればよかった・・・。一人じゃ重過ぎるよこれ・・・。」














─そう言って彼女は村へ向かう




































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