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明日はちょっとしたイベントがありまして、三日前ほどから死ぬ気で作っていた○音○ク様の衣装が完成した次第でありまして、兎に角間に合ってよかったです。


気がつくと白い部屋の中に居た。

どこもかしこも白で統一されたそこは、

高さも奥行きも全くと言っていいほど分からない。まるで白い箱のようだ。


「やあ、こんにちは」

「……」


私は自分を結構覚めた人間だとは思っていたが、、目覚めて早々の知らない男性のさわやかな挨拶には思わず困惑してしまった。

今はそんなことはどうでもいい、目の前の青年は恐らく神とか創造者、あるいわ管理者と呼ばれる部類の人?(はたして人間か?)だろう。

なぜなら、その素敵鼻筋は同じ人種のものとは到底思えないから。

私の伸ばそうにも、洗濯バサミで挿めるほどすらない可哀想な鼻とぜひ交換していただきたい。ともかく、私の推測では自分はこの何処の馬の骨とも分からない超絶美青年に異世界に飛ばされるか、転生させられるか、天国に行くとか消滅するとか、いずれにせよ自分の望まない状況になるのは分かりきっていた。


「……理由は分かりませんが、状況はなんとなく分かりました。何も言わず、元の場所にもどしてください」

「やぁだ☆」

「……。」


異世界トリップ美系男子逆ハーレム系を愛しているみなさん。神の最高傑作のような、むしろ神かもしれない黒髪金眼の美青年を本気で殺しそうになった私をどうぞおゆるし下さい。


「いやーどうも最近の若者の言語短縮技術には感心すべきものが……すまない、ふざけすぎただろうか?」

「この状況下でふざける必要性を教えてください」

「特に意味は無い」


そんなのわかっとるわ!!


「それと、すまないが先ほども言ったようにそれはできない。いや、正確に言うと出来るのだが…君はここに来る前何をしていた?」

「何って屋上で本を読んでいて…」

「それで?」

「それで…っう」


頭が…痛い。何らかの妨害を受けているのか、落ちたショックか何も思い出せそうもない。

ただ……


「何でか分からないけど屋上から…飛び下りた」


そう、飛び降りたんだ。落ちる時、恐怖は感じなかかった。

どうして怖いと思わなかったのだろう。思えなかったのだろう。


「そう。君の意志あったにせよ、そうではなかったにせよ君は屋上から飛び降りた。君を元いた場所に戻せば、君は確実に死ぬ」

「そんなの…」


「時間を戻せは良いじゃないか」という言葉は言う前にのみこんでしまった。戻した時間にはその時間の私が存在しているだろうし、仮にそうでくても原因が分からない分、また同じことを繰り返す可能性だってある。


「君が聡い子で助かった。それで今後の事なんだけど、君が飛び降りた理由は分からないし、少なくとも現時点では元の世界に戻してあげることはできない。だからと言ってここにずっといてもらうわけにはいかな…」

「居させてください」

「残念ながら、ここは生きてる人間が長居して良い場所じゃない。それに、聡い君なら気付いているはずだ。君はこれからどうするべきか」




…彼には私の心の声が聞こえているのだろうか


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