耳
hate to think what lies ahead
―――意味は「先に何が待ち構えているのか考えたくない」
まさにその通り。
ヤンデレって何だろう。そう自分なりに考えた結果であるからして、
向かう先が何処なのか、先があるのさえもわかりません。
ガチャリ。金属の擦れ合う音。
それは私が身動きするたびに鳴った。
――不愉快だ
ふんわりとしたベットの四隅にはしっかりとした柱が立てられ、
そのベットを覆い隠すよう上質な布がかけられていた。
おそらく、天蓋つきベットと呼ばれるものであろう。
そして、その柱の一つにはおもりのついた鎖が巻かれ、
それは私の足にはめられた鉄の塊につながっていた。
――実に不愉快だ
ついでに言うと、ちょっと自慢だった形のいい耳が無くなり、
そのかわりに頭の上の方に獣耳と、ケツから尻尾が生えてるあたり、
――かなり不愉快だ
ついでに言わせてもらうと、私の首にはまっているこれは、
ペット用の首輪で間違いないでありますでしょうかこのやろう。
「ハ――ルちゃん!僕ががいない間良い子にしてた?」
突然現れたこの男は、この屋敷の主にして、ここに私を繋ぎ止めた張本人であり、
神の最高傑作と言っていいような容姿をしている。もとい、してやがる。
「何でそんな顔してるのかニャー?あ、分かった。僕がいなかったから、寂しかったんでしょ。もーそんなかわいいと―――襲っちゃうぞ」
――こいつ…いっぺん死んでこい。いろんな意味で
続く……だろうか。。。