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怖い正夢

作者: 神名代洸

僕は昔から夢を見ることが多かった。

ただ人と違うのは1つだけ…。夢が正夢になってしまうということだけだ。

なぜそんなことになったのかは分からない。

だから今日も夢を見なくてホッとしていた。

それなのにさ、ダチにはつまんないと言われ、彼女にも振られと散々な1日を過ごしていた。


そんな日から数日後、久しぶりに夢を見た。彼女が出来た夢だ。嬉しくて小躍りしたくなった。

だけどそんな僕の夢は最悪の形でかなってしまうことになるとはまだ僕自身知らない。




その彼女とあったのは本屋だった。一人で何かをジッと探しているようだ。店員も気づいていなさそう…。

僕はこの書店にはよく来るので大概のものはどこにあるのかわかる。そこで声をかけてみた。

「何か探してるんですか?」

「あっ、はい。そうなんです。受験が近いからその勉強用の本を探しに来たんですが種類が多くて分からなくて…どれがいいと思います?」そう言いながら目指す学校の名前をあげる。

なかなかの進学校のようだ。

聞いたことはある。

ならばと僕の分かる範囲で場所を教えてあげた。すると彼女はとても嬉しそうな顔をしてありがとうと言って本を選んでいた。そして見つかると僕に頭を下げて会計をしに本を持っていった。

そこで別れて終わったと思ったら別の日にもまた会うことになり、話してみると以外や以外話も合うのか会話が弾んだ。


「そうですね。だとしたら…。」

「いやいや、最後までは聞かないでおくよ。楽しみがなくなっちゃうからさ。」

「それもそうですね。じゃあこの話はここまでで。」

そうこうしていると時間もだいぶ経っているのに気づいた僕達は今日はここまでとお開きする事にした。


「楽しかったなぁ〜。彼女は付き合ってる人いるのかな?」何気にふと思った。いやまさかあんな感じのいい子、彼氏がいないわけないよな?なら頻繁に会うのはまずくないか?誤解されたら彼女がかわいそうだ。

そう思い、書店に行く足が徐々に遠のいて行く…。


すると他ごとで立て続けにバタバタすることが起き書店の事が頭からごっそりと抜け落ちていた。

3ヶ月後くらいかな?ようやく落ち着いたので久しぶりに書店に行ってみる事に。欲しい本があったからだ。

そこには彼女が下を向いて立っていた。ただ立っていた。何かを手にするわけでもなく立ち読みするでもなくただ立っていたのだ。

その姿を見ていたら一瞬錯覚かと思った。彼女の奥の壁が透けて見えた気がしたのだ。「まさか…ね。」

最近忙しかったから疲れがたまってたんだ。そう思うようにして彼女に声をかける事なくレジへ歩いて行った。会計を済ませ店を出た。振り返るとそこに彼女の姿はなかった。


書店から自宅までは歩いて10分ほどの所にある。

自宅はマンションの為、自分の住んでる二階には階段を使うことになる。歩いてた時たまたま外の方を向いたんだ。そしたらさ、…いたんだよ?彼女が。下を向いたまま。なんで彼女かわかるかって?だって彼女僕に向かって小さく手を振ってたから。

こっちを見ないままで手を振るなんてなんか不気味じゃね?慌てて部屋に入り鍵をかけたよ。


その日は久しぶりに夢を見たんだ。

誰かが僕のマンションにやってくると言うちょっと怖い展開な夢だ。


開けてその日、携帯に1つラインが入っていた。

身に覚えのないものだったので、削除しようとしたら手が止まった。だってさ〜、そのライン、彼女からだったんだよ?教えたか?…って考えたが記憶にない。じゃあどおして僕のラインに入る事が出来たんだ?おかしいよな?


よし、今日彼女にあったら聞いてみよう。

そう思い、用事をサッサと済ませるといつもの書店に向かった。ただこの時間はまだ授業があるはず。しばらく時間を潰してようと考えたその時彼女は急に現れた。

慌てて本を手から離してしまった僕はさっと取り彼女に向かって話しかけてみることにした。



「ね、ねぇ。久しぶりだけど元気してた?」

「………。」


黙っていると言うことは違う人?まさか僕が間違うはずないよね。じゃあ何で何も喋ってはくれないんだろう?気を取り直して振り返ったらそこには誰も立ってはいなかった。うっそだろ?ついさっきまで確かにいたぞ?僕は近くを歩いて探したが見つからなかった。

「何だったんだ?…もしかして幽霊だったりして。。んなわけないか。にしても何処に行ったんだろう?」

僕は探すのを諦め、帰宅することにした。


「今日は何だったんだ?よくわかんないや。」


その時、玄関で音が聞こえた気がした。

郵便受けに何か入っているようだ。

とても小さな丸いものが1つ入っていた。ご丁寧に新聞紙に包まれていた。

何だろうと気になった僕は鼻元にそれを持っていったらひどい臭いがした気がした。

ただ香水?の匂いも混じってて正確な匂いはわからない。

恐る恐る包み紙をめくっていく。

それは小さなものだった。確かにそうだ…けどそれは明らかに生暖かかった。

それが人の目と気づいた時には慌てて手から離してしまった。

コロコロと転がる目。

それが1つ。

気持ちが悪い。

いったい誰の?

気持ちが悪かったからそれをまた包み直して警察へ。

警官もそれを見てうっとしたみたい。

確かに吐きそうな物体だから慣れてるはずの警官でもそうなるらしい。

心当たりを聞かれ、全くないと答えると事件として取り扱うこととなった。


その時ふと思ったんだ。

彼女は大丈夫だろうか?と。

書店で会うだけの彼女とは呼べない友達だったが、頭の隅で気にはなっていた。

彼女の目もこんな綺麗な目をしていたんじゃなかったっけ?と。


彼女との会う場所は決まって本屋だった。

だからいると思った。でもそこには誰もいない。

仕方がないので店員に聞いてみたが知らないという。

そうなるともう探す場所は見当たらない。

トボトボと自宅に向かって歩いて行く途中から足音が聞こえてきた。

この時間この道を通るのは僕しかいないないはず。

誰だ?

それとも気のせい?

なんかだんだん怖くなってきた。


走ると後ろのも走る。

歩くと歩く。


何なんだ?一体。


慌てて自宅まで来ると鍵をかける。

「はぁ、はぁ、はぁ。」

息が上がっていた。そんな事よりも玄関の方が気になって仕方がない。

しばらくすると静かになった。

そこで恐る恐る玄関に向かって歩いて行った。

そこから新聞の受け取り口から見てみようと。


そしたらさ、ドアの向こうにいたんだ。

片目の誰かが。

僕は後ろにひっくり返ると腰を床に打ち付けた。

「スッゲーやばい。」

そう思ったよ。そりゃそうだろ。知らないやつならなおさら不気味なことをするはずがない。じゃあ誰?


郵便受けの所から外をのぞいたが今度は何もなかった。

そしたらさ、ラインがポロンとなったんだ。

携帯を取ってきて表示を見てみると不気味な文字が並んでいた。



死、彼女、死、僕。

死、彼女、死、僕。

死、彼女、死、僕。

死、彼女、死、僕。



そんな文字が延々と書かれていた。

彼女って誰のことを書いてる?

そんな人僕にはいないよ?

もし本当なら彼女とは書店で会う子のことではないだろうか?

死…って。まさか何かあったんじゃ?

気になった僕は慌てて部屋を出て行った。

ドアの向こうに何が待ってるのかなんて気にもしていなかった。そして見てしまった…。





首を傾げたまま突っ立っている彼女がいた。

その間の部分は何も無い。

真っ暗だ。

じゃあ、あの目は…。

「ヒッ、ヒーッ!!」

慌ててそこから逃げ出したが、後から追ってくるでは無いか。

どうしたらいい?考えろ!考えろ!!

そうだ、あそこへ行こう。


そして、逃げるように走り出した。

着いた先は神社。

宮司がいるところだ。

そこでなら何とかしてくれる。

そう思った。

そこに宮司はいたが、僕を追っかけてくる女を見ると真っ青になってこう言った。

「うちでは祓えないです。どうかコレを持って別の神社へ行ってください。」

そ、そんなぁ〜。やっとの思いでここまできたのに何ともならないって…。しかし渡された札がたくさんあったので少し心強くなっていた。

しかも宮司がそこまで送ってくれるという。

正直助かったと思ったよ。

来た側とは反対側へと連れて行かれるとそこには車が一台止まっていた。どうやら宮司のものらしい。

車はすぐに走り出した。

女は追っかけてくる。

車で30分ほど走った所にお目当の神社があった。

宮司と一緒に中に入ると空気が違う風に感じた。

連絡を受けていたここの宮司がすぐにお祓いをするというのでありがたく受けることにした。

勿論ここに一緒に来た宮司も一緒にだ。

30分くらいでお祓いを済ませ、お肌をいただいて帰る途中、宮司に言われた。

「多分もう大丈夫と思いますが、もし…もしまた現れたら連絡ください。

あなたについていたのは強力な力を持つ霊のようでしたので…。未練があるのでしょうね。」


ぶらっとして一瞬だけ怖くなったが、気にしないようにその日は自宅の布団で丸くなって寝た。


翌朝、スッキリとした顔で玄関を出ようとした時、なんかこう…嫌な感じがしたんだ。

だからのぞき穴からそっとのぞいてみた。

するとそこには…立っていたでは無いか。

お祓いしたはずなのにだ。

僕は出られなくなった。

一体いつから?


電話や水道、ガスは使える。

でも備蓄はほとんどないぞ?

すぐに最初お世話になった宮司に連絡をしたが、あいにく留守だった。で、最後にお邪魔した神社の宮司に連絡を入れると、『私が行くまで開けないでください。』と言われた。

そのように僕は玄関から離れて携帯を手に待った。

1時間くらい経った頃かな?

宮司さんの声で「もう大丈夫ですよ。」という声が聞こえたので、開けるとそこには宮司が2人立っていた。

「あなたに憑いていたのは未練を残した女学生でしたよ。何とかなりましたからもう大丈夫ですよ。」

「あ、ありがとうございます。お二方とも真っ青ですよ?休まれていかれたらいかがですか?」

「いえ、仕事がありますからここで失礼します。」

そう言って2人は帰って行った。

その後ろ姿を見た時あっと思った。

女の姿が見て取れたから…。

もしかして彼らに取り憑いてしまったんではなかろうか?でも僕にはどうすることもできない。

どうか無事にと祈るしか。



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