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白磁の竜角  作者: 黒猫水月
第一章 アルセイド姉弟と竜角人の少女
20/84

第十九話『記憶』

続きとなります。

この話でここまで書きたいな~って思ってたら過去最高の長さになってしまった・・・。

今回のハルトヴィン、クレア視点では残酷な描写がありますのでご注意を。

 ジョシュアがまず決めようと言い出したのは、カリンが竜角人であることをどの範囲の人間まで知らせるべきか?ということであった。その事実を知っている人間が少ないほど秘匿しやすいのは当たり前だが、不測の事態になったとき、協力者はいた方が良い。特に権力者の側に。


「少なくとも、陛下とアルセイド伯爵夫妻には知らせておくべきだと私は思う。」

「だが、陛下は信用できるのか?私もカリンもこの時代の王のことは知らない。」

「大丈夫ですよべリル。当代の王、リーンハルト三世は善良な方です。」

「いつの間に調べたんだ?ノイン。」

「べリルとカリンがいつ目覚めてもいいように、常にリンドブルム王国の王族貴族の情報については、表も裏も満遍なく収集していましたので。」

「何気にすごいこと言ってるよこの人・・・いや人造兵(ゴーレム)だっけ。」

「リッカ、そんなに褒めないでください。照れます。」

「褒めてないよ!?」

「なら王は大丈夫だろう。アルセイド伯爵夫妻はどうなんだ?ノイン。」

「伯爵も問題ありません。クオンとリッカの両親ですから。本質は二人と同じですよ。」


 その言葉にクオンとリッカは顔を見合わせる。二人とも父親に似ている気はなかったので、ノインの言葉は意外だった。


「そんなに似てるかな?私、全然似ているとは思わないんだけど。ねえ?クオン。」

「うん。僕も同感。」

「それはそうでしょう。大人になるほど、人間はかっこつけたがるものですからね。まして親であれば、素の自分などなかなか子の前では出さないはずですから。」

「なら、アルセイド伯爵夫妻も問題ないな。じゃあ、とりあえずは、王とアルセイド伯爵夫妻にだけ知らせるということで。それでよいか?カリン。」

「はい。大丈夫です。師匠。」

「では、私が王との謁見を申し込んでおこう。その場にアルセイド伯爵夫妻も呼ぶことにする。」


 こうして、リーンハルト三世とアルセイド伯爵夫妻に対面することになるカリンなのであった。


*********


 ハルトヴィンを乗せたインディーはカイザー・ヴィルヘルムへと向かって飛翔していた。普通の飛竜便なら一時間はかかる行程だが、インディーはそこらへんの飛竜の三倍は速い。帝都から飛び立って二十分ほどで目的地のカイザー・ヴィルヘルムが見えてきた。研究都市だけあって、まだ相当数の灯りが見えている。


「インディー、あの広場に降りるんだ。」

「ギャウ!」


 インディーは研究都市の一角にある広場へと舞い降りる。幸いにも周りに人はいない。ハルトヴィンはインディーから降りると、体を撫でながら指示を出す。


「インディー、命令あるまでここで待機だ。いいな?」

「ギャウギャウ!」


 ハルトヴィンの指示に従い、その場にインディーは座り込む。インディーが待機の姿勢になるのを確認したハルトヴィンは紫珠を胸元から取り出す。紫珠から光の矢印が浮かび上がり、クレアのいる方向を示した。


「こっちか。急がないとな。」


 ハルトヴィンは矢印の指した方向へと走り出す。周囲の建物にはちらほら灯りがついているが、外に人影はない。誰にも邪魔されることなく先へと進むことができた。やがて、白亜の城が見えてきた。


「なんだここは?城・・・?いや第四研究所って書いてるな。」


 入口の門には第四研究所というプレートが刻まれている。門の前から研究所の中を窺うと、人影がたくさん見えた。灯りも他の建物に比べて明るい。


「まだこんなに人がいるのか・・・。ここの騎士団に通報するか・・・?」


 紫珠の矢印は建物の方向、斜め下を指している。おそらくこの研究所の地下だろう。どうするか考えあぐねていると、背後から声をかけられた。


「お前、そこで何をしているんだ?ここの者じゃないよな?」


 男の声にハルトヴィンは振り返る。そこにいたのは白衣を着た青年だった。ハルトヴィンの顔を見た青年は、驚いて目を見開いた。


「お前は・・・いやあなたはハルトヴィン皇子!?」

「俺のことを知っているのか。珍しいな。」


 皇族とはいえ、八番目。しかも表向きは帝位を狙っていない皇子のことなど知っている方が珍しい。


「俺はクレアの同僚です。」

「何?ということは、君がセドリックか。」

「はい。皇子はなぜここに?クレアに用事でも?」

「ああ。クレアに紫珠という魔法具を渡したんだ。これだ。」


 ハルトヴィンは紫珠を取り出す。仄かに輝き、矢印が浮かび上がっている。


「この魔法具はクレアのに渡した紫珠と一対になってるんだ。片方の装備者が危機に陥るともう片方が光るんだ。」

「ということは、クレアの身に何かあったってことか・・・?」

「紫珠はこの研究所の地下にいると示している。何か心当たりは?」

「ありすぎる。この第四研の奴らはクレアを狙ってた。」

「狙ってた?」

「あんたもクレアにあったんだろう?あの性格にあの容姿だ。男所帯のここじゃ、勘違いするやつが多いんだよ。俺の所属する遺失研に来るまでは嫌がらせも受けていたらしいからな。」

「じゃあここの奴らが?でもなんで今なんだ?」

「それは、あんたのせいだろう?」

「俺?」

「あんたはまともなようだが、一般的な皇子のイメージは知ってるはずだ。皇子と一緒に遊学。絶対に何か起こるだろ。他の男のものになる前に手籠めにしてしまおうと思ったんだろうな。」

「こうしちゃいれない。早く助けないと。」

「待て。俺も連れていけ。そっちの方が怪しまれない。」

「分かった。一緒に行こう。」

「まずは堂々と入れるぞ。白衣姿の俺といれば疑う奴はいない。同じ研究グループでもなけりゃいちいち顔を覚えてないからな。」


 ハルトヴィンとセドリックの二人は正面から入る。豪華な赤絨毯が敷かれ、奥まで廊下が続いている。廊下の幅はかなり広く、大通りの道幅くらいはありそうだった。玄関ホールは吹き抜けになっており、中央には巨大なシャンデリアが吊り下げられていた。2階や3階の通路には研究員がちらほらと歩いている。


「研究所というより城だな。」

「もともと城だったのを利用しているからな。地下は奥の方だ。」

「ここへ来たことはあるのか?」

「ああ、昔実習でな。・・・急ぐぞ。地下だとしたらやばいかもしれん。」

「地下には何があるんだ。」


 セドリックは一瞬口ごもった後、戦慄の答えを口にした。


「生物解剖室だよ。少なくとも女を連れ込むとこじゃねえことは確かだ。」


*********


 カイザー・ヴィルヘルム第四研究所。かつて城として使われていたその建物は、その堅牢さゆえにほとんどの区画を実験室として転用され、時には表沙汰にできないようなことが行われていた。特に所長のクノッヘン博士は冷酷で知られ、行方不明になった研究者もいるという噂もある。そしてこの研究所の地下には、クノッヘン博士専用の実験室があった。かつて解剖学の実験講義で使われていたその場所は、クノッヘン博士のものとなってからは改装が加えられた。細かく分かれていた区画は整理され、巨大な地下実験室となり、地下の実験室への扉には頑丈な錠前がかけられた。その中で何が行われているのかを知る者はクノッヘン博士を含め少数に限られる。


「ん・・・?」


 クレアの耳に、ぴちょん、と水が落ちる音が聞こえた。目を開けると、見慣れない石の天井が見えた。季節は夏だというのに、ひんやりとした空気が頬を撫でる。灯りは点いてはいるが室内は薄暗い。


「あれ?ここ・・・どこ?」


 自分の置かれた状況が分からないクレア。とりあえず起き上がろうとするが、手と足が寝ていた石の台から離れなかった。


「え・・何?」


 台から起き上がれない。どうやら台に手足を拘束されているみたいだった。手首と足首から、ひんやりとした金属の感触がする。何回か頑張ってみたが、びくともしなかった。


「お目覚めかね?クレア君。」

「ひっ!?」


 いきなり男の声がして、体がビクッとなる。恐る恐る顔を横に向けると、薄闇の中に白衣を着た老年の男が立っていた。クレアの顔がみるみる青ざめていく。


「クノッヘン博士・・・。」


 このカイザー・ヴィルヘルムで最も関わってはいけない男。クレアもセドリックからその冷酷な所業の数々を聞いていた。その危険な男が目の前にいる。


「おや?君とは初対面のはずだが。私のことを知っていてくれて嬉しいよ。」

「どうして・・・こんなことを。」

「うちの若いもんに頼まれてねえ。どうしてもというから。」


 その言葉と同時に、博士の背後の暗がりから男が三人出てくる。クレアにはその中の一人に見覚えがあった。


「ヴィルト・・・。」

「やあクレア。久しぶりだね。」

「あなたがこんなことを・・・?」

「そうだよ。」


 ヴィルト=ヴルム。クノッヘン博士の門下の一人。そして、以前、クレアに嫌がらせをしていた男たちの中でもひときわしつこい相手だ。一緒にいる二人は取り巻きだろう。クレアが遺失研に異動になり、ヘルツ博士の庇護に入ってからは止んでいた。


「わ、わたしをどうするつもり?」

「やだなあ。この状況でそれを聞くかい?」


 ヴィルトはクレアが拘束されている台の横まで来ると、クレアの栗色の髪を一房だけ手に取り口づけをする。


「君ってばひどいじゃないか。僕には素っ気ないのに皇子には色目を使うんだから。」

「色目って・・別にそんなんじゃ。」


 ヴィルトの目はぎらついていた。言いがかりもいいところだったが、真実を言ったところで信じてもらえなさそうな雰囲気だった。


「皇子と一緒に西方諸国を回るんだろう?皇子のモノになる前に」

「モノって・・・ハルトヴィン皇子はそんな人じゃ・・・。」

「随分と皇子に肩入れするんだねえ?」


 何を言っても火に油を注ぐだけのようだ。クレアは口をつぐむ。黙ったクレアの耳元で、ヴィルトが囁く。


「男と女が一つ屋根の下にいれば、起こることは一つだよ。」

「ひっ!」


 クレアは恐怖のあまり顔を背ける。嗜虐(しぎゃく)心が刺激されたのか、ヴィルトは満足げに笑った。すると、今まで黙っていた取り巻きの男二人が騒ぎ出した。


「ヴィルトさん、さっさと犯しちゃいましょうよ。」

「もう、我慢できないっす。」


 その瞬間、男二人に何かが走る。体の各所に切れ目が入り、鮮血が噴き出し、男二人の体はバラバラになった。大きな血だまりの中に、人間だったモノが散らばる。


「困るよヴィルト君。被検体(・・・)を用意するのも骨が折れるんだから。」

「すいません。でも、そいつらは粗悪品でしょう?始末する手間が省けたではありませんか。」


 言葉とは裏腹に、さして困ったようには見えないクノッヘン博士。清掃用人造兵(クリーナー)を呼んで、散らばった肉片を掃除させた。


「さて、私は陛下に呼ばれている。残念だが、あとのことは任せるよ。録画は抜かりないようにね。」

「ええ、分かっていますよ。博士。」


 クノッヘン博士は実験室から出ていく。扉の先に姿が消えると、がちゃんと鍵が閉まる音がした。


「さあ、これで二人っきりだね。」


 ヴィルトは、水晶玉を拘束台の横にある台座に置いた。


「記録球・・?録画ってまさか・・・。」

「こういう行為を人に見せるのは趣味じゃないんだけど、博士が研究のためにどうしてもっていうから仕方なくね。」

「・・・っ!」


 ヴィルトが犯すだけでなく、行為を魔道具で録画するつもりだと分かって絶望するクレア。


「さあ、始めようか。」

「いや!やめて!」


 クレアは悲痛な叫び声を上げる。だが、実験室の中に木霊するだけで、誰にも伝わることはなかった。ヴィルトはハサミを取り出すと、それをクレアに見せつける。


「な・・何するの?」

「その邪魔な衣服をどうにかしないとね。」


 衣服にハサミを入れると、ジョキジョキと切っていく。ハサミが開閉するたびに、ハサミが肌に当たり今にも切り裂かれそうでクレアはぎゅっと目をつむる。ひんやりとした金属が肌の上を這う。


「そんなに怖がらなくてもいいんだよ?君の白い肌を切り裂いたりしないよ?」

「うう・・・。」


 なす術もなく衣服を切り裂かれていく。永遠とも思える時間が続き、下着と白い肌が露わになる。誰にも見せたことのない姿を、好きでもないヴィルトに見られ、クレアは羞恥と恐怖で頭がどうにかなりそうだった。


「いやああああああ!もうやめてえ!」

「やめないよ。ここからがいいところなのに。」


 その時、金属がひしゃげる大きな音が聞こえ、ヴィルトの脇を変形した鉄扉が吹っ飛んでいった。


「クレア!」


 クレアは声がした方に顔を向ける。そこにはハルトヴィン皇子とセドリックが立っていた。


「皇子・・・?それにセドリック・・・。」


(助けに来てくれたの・・・?)


 涙は枯れたと思っていたが、瞳からぽろぽろと涙がこぼれる。助けて、と言葉を続けたが声にならず、もう限界だったクレアの意識は闇へと沈んでいった。


 *********


 ハルトヴィンとセドリックは地下への扉の前に来ていた。だが、施錠されているようで中に入れない。


「ちっ。昔来た時はこんな扉なかったんだけどな。」

「開けそうか?」

「ちょっと待て。・・・不可能ではないが、時間がかかるな。」

「いっそのこと破壊するか?」

「それも手ではあるが・・・騒ぎになるぞ?・・・ん?ちょっと待て。誰かの気配がする。」


 ハルトヴィンとセドリックは近くにあった柱の物陰に隠れる。すると、ゴゴゴゴと扉が上へとスライドし始めた。扉の向こうから一人の老人が姿を現した。


「あれは・・・クノッヘン博士だ。」

「クノッヘン博士だと?」

「知っているのか?」

「ああ。面識はないが、錬金術師ゲーベルがバックについていると聞いた。そしてイカれているやつだと。」

「ゲーベルの件は知らなかったが、イカレているは正解だな。だが、クレアの件にあいつが絡んでいるのか?あいつは確かに冷酷で手段を択ばないが、興味のないものには全く手を出さん奴でもあるんだが。」

「だが現実として、紫珠はあいつのでてきた地下を指している。関与しているのは間違いない。」


 様子をうかがっていると、クノッヘン博士は廊下を曲がり姿を消した。同時に、ゴゴゴゴと再び音を立てながら扉が閉まっていく。


「チャンスだ。今のうちに行くぞ!」


 ハルトヴィンとセドリックは、地下への扉が閉まり切る前に中へと飛び込む。扉が閉まると、自動で魔法灯が点灯し、地下への階段が見えた。二人は慎重に階段を降りていく。階段を降りきると、広い部屋に出た。全面石造りでまるで監獄のようだった。部屋からはさらに奥に通路が続いている。セドリックは壁に貼られている地図に目を通すと顔をしかめた。


「改装されてやがるな。俺が来た時と構造が全く違う。」

「いそうな場所に検討はつかないか?」

「・・・検討はつかないが、一つだけ不審に感じる場所ならある。」

「どれだ?」

「ここだ。」


 セドリックが地図のある部屋を指さす。生物解剖室Ⅰと書かれていた。地下区画の三分の一はその部屋で占められていた。


「こんな巨大な実験室を作る理由が分からん。奴の専門は生物解剖学だが、この大きさだとドラゴンでも解剖できそうだ。」

「たくさんの人間が同時に解剖する可能性は?」

「イカレた博士の元にまともな奴が集まると思うか?もちろん門下も何かしらおかしいやつばかりだ。仲良く解剖するなんてありえん。殺し合いしますって言われた方が納得する。」

「・・・よくそんな奴らがいるところで研究員になろうと思ったな?君もクレアも。」

「あんただって、伏魔殿と称される皇宮に住んでるじゃねえか。」

「自分と家族がいる場所は安全を確保してるさ。」

「それと同じだよ。ここも自分のボスの縄張りの中にさえいれば安全だ。」

「今回は、それが崩れたと?・・・そうか。俺のせいか。」

「気にするな。さっきは強く言っちまったが、もともとカイザーヴィルヘルム全体に(くすぶ)ってた問題だ。今回のことがなくても、いずれクレアの身に起こってたよ。そうならないために、ヘルツ博士を中心としたグループが改善を目指して教授会に働きかけていた。まあ成果は見ての通りだが。」

「ここも腐敗しているんだな。皇宮と同じように。」

「それは違うぜ。皇子さん。腐っているのは、この国全体だよ。あんただって本当は分かっているんだろ?そしてその中心にいるのが・・・。」

「錬金術師ゲーベル・・・。」

「そうさ。そいつが現れてから陛下が少しずつおかしくなった。確かにこの国には闇の部分があったが、それが一気に広まった感じがするんだ。」


 いずれゲーベルを排除しなければならない。正体は分からないが、この国に害を成していることは明白だった。考え込むハルトヴィンに、セドリックは言葉を続ける。


「さあ世間話はここまでだ。とりあえずその生物解剖室Ⅰに向かおう。」

「そうだな。今はクレアのことだけ考えよう。」


 セドリックは地図を脳内に叩き込み、最短ルートで進もうとする。しかし、通路が塞がれていて中々先へと進めない。


「ちっ。ここもダメか。迂回しよう。標本室を抜けていけばすぐ着くはずだ。」


 そして、標本室とプレートに書かれた扉の前にたどり着く。セドリックが扉を開くと、部屋の中の光景に絶句した。ハルトヴィンも同じように言葉を失う。


「なんだこれ・・・。」

「・・・ずいぶんと、不愉快な研究をしているようだな。」


 部屋にはぎっしりと、円筒形の水槽の中に標本が浮かんでいた。二人は素人だが、それでも感じる。どの標本も、ただの生物ではないと。


「ヴェサリウスの解剖書で見た、人間の脳みそみたいなのが浮かんでるんだが、人間も解剖するのかここは。」

「・・・らしいな。それにこの標本たち、おそらく合成獣(キメラ)の出来損ないだ。」

合成獣(キメラ)だと?」

「ああ、一個体に複数の動物の特徴が見える。・・・継ぎ合せたな。ループス帝国時代の、合成獣(キメラ)の研究所跡にはこういうのが並んでたんだ。」

「俺の記憶では、合成獣(キメラ)の製造は禁止されいたはずだが。」

「俺の記憶でもそうだよ。だが、製造を指示した奴がいる。見ろ。」


 机の上に置かれた封筒、その封蝋(ふうろう)にはゲーベルの紋章の印があった。


(ゲーベルか。だが合成獣(キメラ)なんて何に使う?歴史書には、制御に難があって廃棄されたと聞いたが。)


 合成獣(キメラ)は素体が生物であるがゆえに制御が難しい。また、既存の生物と交雑して数を増やすため非常に扱いにくい兵器であった。


「皇子、考えるのは後だ。」

「そうだな。」


 その時、絹を裂くような悲鳴が聞こえてくる。クレアの声だった。


「クレアの声だ!行くぞセドリック!」


 気味の悪い標本室を走り抜け、反対側の通路に出る。するとそこには巨大な鉄扉があった。プレートには生物解剖室Ⅰと刻まれている。セドリックは鉄扉を開けようとするがビクともしない。


「ちっ。開かねえ。鍵がかかってやがる。」

「どけセドリック。俺がぶち破る。」


 ハルトヴィンは全身の魔力を練り、右拳へと集中させる。膨大な魔力が右拳を包み、青白く輝く。


「キネティック・バースト!」


 魔力を込めた拳を鉄扉に叩きつける。鉄扉はまるで粘土の様にぐにゃりと変形し吹き飛んだ。ハルトヴィンとセドリックが中に入ると、そこには台に拘束されているクレアと傍にいる白衣の男がいた。


「クレア!」


 ハルトヴィンが叫ぶ。クレアはハルトヴィンを見ると、嗚咽を漏らしながら口を開く。


「皇子・・・?それにセドリック・・・。」


 クレアは衣服を切り裂かれ、白い肌と下着が露出していた。クレアは泣いていた。涙が頬を伝い、ぽろぽろとこぼれていく。限界だったのか、二人の姿を見て安堵したのか、クレアは気を失う。


「ヴィルト!やっぱりてめえの仕業か!」

「おやおやセドリック。よくここが分かったね。今いいところなんだ。邪魔しないでくれないか。」

「邪魔するに決まってんだろ!」


 セドリックはヴィルトのことを知っているようだった。セドリックはヴィルトを睨みつけるが、ヴィルトは涼しい顔をしていた。


「セドリック。知っている奴か?」

「ああ。クレアに嫌がらせしていた中でも一番たちの悪い奴だ。」


 ハルトヴィンがヴィルトに視線を向けると、ヴィルトは睨み返してきた。セドリック相手の時とは対照的だった。


「皇子様ではないですか。ここは高貴な方が来る場所ではありませんよ?」

「関係ない。クレアを返してもらおうか。」

「やれやれ。もう自分の女気取りですか?皇族はこの国のものは全部自分のものだと思っていて始末に負えませんね。」

「・・・話は通じないようだな。」

「残念ですが、クレアは私のモノになるんです。皇子には渡しませんよ。」

「当のクレアは嫌がっているようだが?無理やり手籠めにしてそれでいいのか貴様は。」

「僕に抱かれてしまえば気が変わりますよ。」

「鬼畜だな。」

「男なら心の奥底でみんな思っていることでしょう?理性とか言うもので覆っているだけ。綺麗ごとを言ったって考えていることは同じですよ。」

「皇子!こいつに話し合いは無駄だ!」

「分かってる。ヴィルト、力づくでもクレアを返してもらうぞ!」

「ハハハハハハハハ!」


 ヴィルトは狂ったように笑う。そして次の瞬間、ヴィルトの魔力が膨れ上がった。セドリックが驚きで目を瞠る。


「なんだこの魔力量・・・!?気をつけろ。俺の知ってるヴィルトは戦闘のできるやつじゃない。だが、今のこいつは何か変だ!」


 ヴィルトは目が真っ赤になり、細身だった体が筋骨隆々へと変貌する。そして全身は魔力のオーラで包まれる。


「クノッヘン博士に選ばれ、高みへと至った僕に勝てるわけないでしょう?」


 変貌したヴィルトがオーラを爆発させる。魔力を含んだ風がハルトヴィンとセドリックを襲う。風が止むと、ハルトヴィンはセドリックに尋ねる。


「戦えるか?セドリック。」

「魔法ならそれなりには。皇子は?」

「俺はこう見えても鍛えてる。俺があいつを倒すから、魔法で援護をしてくれ。」


 セドリックが頷くのを確認すると、ハルトヴィンはヴィルトの正面に立った。


「ヴィルト。お前の言うこと、否定はせんよ。だがな、自分だけ気持ちよくなろうなんて下衆のすることだ。自分以上に女を大事に、そして喜ばせてこそ本当の男だ。それにな・・・」


 ハルトヴィンは腰のベルトに差していた剣の柄(・・・)を握り、構える。刀身のない剣に怪訝な顔をするヴィルト。しかし次の瞬間、青白い光の刀身が形成される。


「無尽剣だと!?貴様・・・ただの箱入りではないようだな。」


 ヴィルトが驚きに目を見開く。無尽剣、魔力の刃を形成し、鋼鉄さえも切り裂く。反面、扱いが難しく、熟達した者でないと自傷する危険もある武器。ハルトヴィンは家族を守るためにこの剣を手に入れ、密かに鍛錬を積んでいた。


「・・・女を抱くときは、もっとロマンチックにするもんだ。」


 その言葉を合図に、ハルトヴィン、セドリックとヴィルトの戦いが始まった。


 *********


 ジョシュアとの話が終わった後、カリンはべリルを博士から借りている自室に呼んだ。ノインも何故かついてきたが、特に問題はないのでそのままにした。


「それで、相談とは何だ?カリン。」

「えっとですね。時折、私の知らない記憶が頭に思い浮かぶんです。」

「知らない記憶?具体的には?」


 カリンは、知らない記憶が思い浮かんだことを話す。オイラー像を見た時に思い出した銀髪の少女のこと、シュネーヴィントで少女を見た時に抱いた思考のこと、研究室へ来る前に思い出した冒険家の風貌をした老人のことを順番に話した。


「本当に覚えはないのか?」

「はい。でも、なんだか気持ち悪いんです。自分の心に大事なものが欠けているような、そんな感じがして。」

「ふむ。ノイン。何か分かるか?」

「話を聞いただけでは何とも。良ければ、心理探索をしてみますか?」

「心理探索?」

「カリンの心の中を見てみます。何がカリンの心にひっかかっているのか分かるはずです。もちろん、プライベートな領域には立ち入りませんので安心してください。」

「・・・それじゃあお願いしようかな。」


 心の中を覗かれることには多少の抵抗があったが、このもやもやを解消できるなら試してみたかった。


「分かりました。では、心理探索を開始します。気分を楽にしてください。」


 ノインはカリンの額に手を当てる。ひんやりとした手の感触が気持ちよかった。


「あなたの心を見せてください。カリン。」


 その言葉と共に、カリンの意識は夢の中へと沈んでいったのだった。


 *********


 カリンは、月光花の咲き乱れる花畑にいた。そして目の前には、自分とよく似た少女が笑顔で立っている。長い黒髪、瞳は紫色。そして少女にも白磁の竜角が生えていた。


『お姉ちゃん!やったよ!私、・・・・に選ばれたんだよ!』

『良かったね。あなたが努力したおかげよ。』

『えへへ~。えい!』

『きゃ!』


 カリンは少女に押し倒される。草の絨毯のおかげで痛くはない。息がかかるくらいの距離に少女の顔がある。


『こら。危ないでしょ。』

『ごめんごめん。でもお姉ちゃんにあれをしてもらいたかったの。』

『もう。仕方ないわね。あなたは甘えん坊なんだから。』


 カリンと少女は互いの額と額を合わせ、白磁の竜角をくっつける。家族にしか行わない、愛情を確かめ合う行為―――角合わせ。少女は熱っぽい息を吐きながら、カリンに囁く。


『お姉ちゃん。ずっと、一緒にいようね。』


 *********


 眠っているカリンの側で、ノインとべリルはカリンの記憶を覗いていた。空中には、カリンと少女が互いの竜角を合わせている情景が映し出されていた。


「やはり、記憶の封印が緩んでいるようです。再封印しておきましょう。」

「よいのか?ノイン。この記憶は・・・」

「いいのです。」


 ノインの語気がいつもよりも強い。べリルはノインの感情の揺れ動いているのを感じた。べリルはため息を吐くと、念を押すようにノインに問いかける。


「本当に、よいのか?」

「・・・ええ。今のカリンには、必要のない記憶です。それに、封じるだけで、記憶そのものが消えるわけではありませんから。」


 ノインらしくもない言い訳じみた言葉だったが、べリルはそれ以上追及はしなかった。記憶の封印処理を施すノインの背中に向かって、べリルは呟いた。


「・・・この頑固者め。少しは素直になればいいものを。」


 *********


 カイザー・ヴィルヘルム第四研究所、生物解剖室。ハルトヴィン達とヴィルトの戦いが始まっていた。ハルトヴィンは一気に距離を詰めると、ヴィルトに向かって斬りつける。ヴィルトは無尽剣の青白い刃をなんと素手で受け止めた。ジジジと肉の焼ける嫌な匂いが立ち込める。


「貴様、正気か?素手で受け止めるなど。」

「フハハ!僕がこれしきの攻撃で怯むとでも?甘いですよ。」


 ヴィルトの腕がみるみる硬質化していく。ヴィルトは銀色になった手で無尽剣の刃を握りつぶした。もう肉の焼ける音も匂いもしない。


「ちっ。耐熱性かよ。」


 ハルトヴィンはいったん刃を消し、再形成させる。その間に、セドリックが魔法の詠唱をする。


「銀より輝く魔の調べ。弾丸となりて其の敵を穿て。『魔弾の射手(フライクーゲル)』!」


 貫通力を高めた光弾が、ヴィルトへ向かって放たれる。ヴィルトは避けもせず左腕で弾く。光弾は壁へと直撃し大きな穴を穿った。


「あの銀色の皮膚・・・魔法を弾くのか。厄介だな。」


 セドリックは唇を噛む。セドリックの魔法の中では一番の威力を持つ『魔弾の射手(フライクーゲル)』だが、いとも簡単に弾かれてしまった。ハルトヴィンは再びヴィルトに切りかかる。ヴィルトの右腕は鋭い刃物に姿を変え、無尽剣を受け止めた。ハルトヴィンの無尽剣とヴィルトの右腕の間に火花が散る。


「ずいぶんと愉快な体をしているじゃないか。人間をやめたのか?」

「そうです。下等生物の枠を超え、僕は上位の生物になったのですよ。」


 ハルトヴィンとヴィルトは互いに斬りつけ合う。金属音が絶え間なく響き、火花が散る。一進一退の攻防が繰り広げられていた。セドリックはもう一度魔法を試みる。


「天に放つは稲光 地に落ちるは雷鳴 剣となりて 我が敵を貫け。『雷剣(サンダーソード)』!」


 ヴィルトの周囲に数多の光の剣が出現する。雷を封じ込めた魔力の剣。セドリックの叫びと共に一斉にヴィルトに殺到する。


「ふん。小癪(こしゃく)な。」


 突然、ヴィルトに銀色の尻尾が生える。その数は九つ。ヴィルトは九つの尻尾を自在に操り、殺到してきた雷剣(サンダーソード)を全て叩き落した。


「死ね。」


 続けて、ヴィルトの目が妖しく発光する。目から放たれた光線がハルトヴィン目がけて発射されるが、なんとか無尽剣で光線を弾く。


「銀色の肌、九尾、殺人光線・・・一個体に複数の特徴・・・。ヴィルト。お前やっぱり合成獣(キメラ)になったのか。」


 ヴィルトの一連の変化を見て、セドリックの中の疑いが確信へと変わった。この男は、人型の合成獣(キメラ)なのだと。


「今頃気づいたのですか?鈍いですね。」

「クノッヘン博士の仕業か。一体何を企んでやがる。」

「あなた方に教える義理はありませんね。どうせここで死ぬのですから。」

「・・・もしかしてお前、クレアと交雑する気か。」

「当たり前じゃないですか。」


 合成獣(キメラ)は、既存の生物と交雑して増える。ヴィルトはクレアと交雑して子孫を増やす腹積もりのようだ。ヴィルトはともかく、クノッヘン博士がこの件に一枚かんでいる理由がセドリックには分かった。これは人型の合成獣が人間と交わって子孫を増やせるかの実験なのだと。


(だからヴィルトの奴の(はかりごと)にクノッヘン博士が協力してたのか。)


 クノッヘン博士が恐らくゲーベルの指示で合成獣(キメラ)を研究していることは明白だった。ヴィルトがクノッヘンの門下だったために、クレアはクノッヘンの陰謀にも巻き込まれたのだ。セドリックはちらりとクレアの方を見る。拘束台の近くの台座には、思った通り記録球が設置されていた。


(ちっ。悪趣味な。あれも破壊しねえとな。)


「それに、合成獣(キメラ)と呼ばれるのは心外ですね。私は人間を超えた超人なのですから。クレアも超人の母になれるなら本望でしょう?」

「はあ?苗床の間違いだろ?そういうのは自己創作物(うすいほん)だけにしとけ。」


 セドリックはハルトヴィンに近づくと耳打ちをする。


「あいつが合成獣(キメラ)っていうのなら、体のどこかに制御核があるはずだ。」

「制御核?」

「本来は違う生き物を混ぜてるんだ。普通なら拒絶反応が起こる。それを制御している装置があるはずだ。問題は、体のどこにあるかが分からんってことだが・・・。」

「体のどこかにはあるんだな?」

「あ、ああ。それは間違いない。」

「それなら何とかなる。」


 ハルトヴィンは無尽剣の刀身を消し、そのまま、ヴィルトへ向かって走る。


「形状変更、『千本針(タウゼント・ナーデル)』」


 無尽剣の柄から無数の光の針が飛び出し、ヴィルトの全身をくまなく突き刺す。魔力密度を上げた光の針は、それまで弾かれていたヴィルトの銀色の肌を貫通していった。ヴィルトは両腕で防ごうとするが、ことごとく貫かれる。ヴィルトを突き抜けた針の一つに、小さな魔石が突き刺さっていた。魔石はひびが入り砕け散る。


「ぐあああああああああああああああ!?」


 ヴィルトはこの世とは思えない叫び声を上げる。ハルトヴィンが無尽剣の刀身を消すと、どす黒い液体を全身から流しながら、地面へと倒れた。痙攣(けいれん)をしていたが、そのうち動かなくなった。


「やった・・・みたいだな。」


 ハルトヴィンはほっと息をつく。まさか合成獣と戦闘になるとは思わなかったが、何とか勝つことができて胸をなでおろした。


「そうだ!クレアを助けないと。」


 ハルトヴィンはクレアの側に駆け寄る。クレアはまだ気を失ったままだった。服は切り裂かれてぼろぼろで、下着と白い肌が見えている。ハルトヴィンはできるだけ見ないようにして、クレアの拘束具を無尽剣で破壊する。クレアを外套でくるんで抱き上げると、クレアの頬に涙が流れた跡が見えた。


「よく頑張ったな。」


 ハルトヴィンはクレアの頭を撫でる。そしてセドリックの方を見ると、何やらヴィルトの死体を調べていた。


「皇子、拘束台の側の台座に記録球がある。破壊してくれないか?」

「分かった。これか。」


 ハルトヴィンは記録球を叩き潰す。それを見たセドリックは言葉を続けた。


「皇子。クレアを皇宮へ連れて行ってくれないか?カイザー・ヴィルヘルムの寮は危険だ。」

「それは構わないが、皇宮も伏魔殿だとか言ってなかったか?」

「皇子の縄張りは安全なんだろう?頼む。俺はここで情報を集めなきゃなんねえ。どうせゲーベルが絡んでいるならこの件はもみ消される。証拠を消される前に、奴らが何をしているのかつかみたい。」

「・・・分かった。だが、それにはひとつ条件がある。」

「条件?なんだ?」

「皇子じゃなくてハルトと呼んでくれ。」

「皇子を呼び捨てとか大変だな。」

「嘘つけ。敬語使うの早々に放棄してたくせに。」

「はは。ばれてたか。・・・ハルト。クレアを頼む。」

「ああ。任せておけ。」


 今日が初対面のハルトヴィンとセドリックだったが、クレアの救出と化け物との戦いを通じて友情が芽生えていたのであった。


*********


 インディーはハルトヴィンとクレアを乗せて、帝国の夜空を飛翔していた。雲の切れ間から月が覗き、魔力を含んだ光でインディー達を照らしていた。


「・・ん。」


 ハルトヴィンの腕の中で、クレアが身じろぎする。ハルトヴィンが視線を落とすと、クレアの瞳がゆっくりと開いた。


「・・・おう・・じ?」

「目が覚めたか?クレア。」

「わたし・・・えっと・・・」


 クレアは混乱しているようだった。ハルトヴィンは簡潔に要点だけを言う。


「ヴィルトは倒した。クレアは乱暴される前に俺とセドリックが助けた。もう大丈夫だ。」

「・・・あり・・・がとう。はるとヴぃん・・・おうじ。」

「疲れているだろう?寝てるといい。」


 ハルトヴィンが髪をなでると、クレアは安心したように瞳を閉じる。そっと額に口づけをした。


 *********


 カリンが目を覚ますと、目の前にノインの顔があった。


「あれ?ノイン?」

「べリルも一緒ですよ。」


 カリンは背中側に体温を感じる。べリルがくっついているのだろう。


「なんで一緒のベッドに寝てるの?」

「覚えてないのですか?最近寝つきが悪いから一緒に寝てくれと言ったではありませんか。」

「私、そんなこといったっけ?」


 カリンには全然覚えがない。べリルとノインを部屋に呼んだ記憶はあるのだが。


(あれ?私、なんで二人を呼んだんだっけ?)


 眉をハの字にして考える。何か用事があったような気がしたのだが思い出せなかった。


(まあ、いっか。)


 カリンはノインとべリルに挟まれながら、深い眠りについたのであった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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