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高専の常識は世間の非常識  作者: シャバゲナイト老婆
メインエピソード
1/37

プロローグ

 私は問いたい。

 高専というものを知っているだろうか。

 高専に在学している生徒のことを何と呼ぶか知っているだろうか。

 彼らは自分達のことを「高専生」と呼ぶ。

 では、その高専生とは、いったいどのような特色を持っていて、それでいてどのような生活をしているのだろうか。

 この話は僕の忌々しき高専生活の二年生をピックアップし、加筆修正を加え、脚色を加えたものである。

 


 そもそも、高専生というものは世の中から見れば非常に珍しい存在で、どうやら日本人の1パーセントしかいない存在らしい。

 高校1年生の段階から大学生レベルの授業を受けていて、工学の基礎であるところの数学の授業も非常にレベルが高い。高校や大学と違い5年制で、そこから就職や大学に編入学することができる。

 就職先も一部上場企業を初めとする有名企業へ就職できたり、進学も努力次第で旧帝国大学に進学できたりする。また、専攻科と呼ばれる高専卒業後にも高専に残れる進路もあり、専攻科に行った後に有名大学の大学院に進学することもできる。

 いやあ素晴らしいシステムだな。

 本当に素晴らしい。

 と、高専入学から2年がたった春休みに部屋の片づけをしていた僕は高専のパンフレットを見て思った。

 本当にこの時の自分は愚かな選択をしたものだ。

 学校のパンフレットなんて悪い点を書く訳がないのに、パンフレットの内容を真に受けてうっかり入学してしまうなんて。

 今となっては、うっかりってレベルじゃない。

 高専には良いところばっかりではない。もちろん悪いところもある。

 あげていけばキリがないのだが、僕は眉目秀麗、品行方正、文武両道、一触即発な学生であるため悪口を言うのは好きではない。

 決して高専に怒られるからとか、そんな低レベルな次元の話ではない……と思いたい。

 まあ、そんな悪いところが山盛りだからといって、僕も高専を退学する気はないし、退学するほど悪い学校ではないので退学しない。決して勇気が無いとか度胸が無いとかという訳ではない。

 そうやって僕は高専生生活を消費的に過ごしていくのである。


 そう、これから僕が述べていくのは今から一年前に会ったあれこれの話である。

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