血清の鬼人5
俺はコウモリを食った後にゴブリン3体を見つけたので狩ってから寝た。
ちなみに狩ったゴブリンは伏線を仕込んでおいたゴブリンとは違う群れのゴブリンで、一応確認してから襲ったので間違いない。
前よりもレベルが上がり、獲得したスキルを増やした俺はゴブリン3体に真っ向から勝負を仕掛けても余裕だった。残念ながら新たなスキルはゲットできなかったが代わりにその日、俺は進化した。
[レベルが上限に達したため■■■は【劣化吸血鬼】から【吸血鬼・特乱種】に進化します]
[【吸血鬼・特乱種】への進化によりスキル【血液分身】を獲得した]
【吸血鬼・特乱種】に進化した以前よりも身体が大きくなっていて、背中からは小さな羽が生えていた。
まるで昨日俺が食べたコウモリの羽・・・。
うぇ、なんか吐きそうになってきた。
それにだって飛ぼうと思っても羽がパタパタと動くだけで全く飛べないし。
まあ、また俺が進化したら使えるようになるのかな?
進化して得たスキル【血液分身】で自分の血で分身が作れるようになった。
俺の血は無限にある訳じゃないので、手首を引っ掻き
、行動に支障のないぐらいの血を地面に垂らすと、血が形を成して赤色の俺の形になった。
どうやらこの分身、俺とリンクできるようだ。知覚、感覚、視覚、記憶、などなど。言ってしまえばもう一人の俺が生まれたってわけだ。
試しに見つけたゴブリンの口に分身をねじ込む。この時、リンクは切っておくのがオススメだ。
そのまま【血液分身】と【血の眷属】を発動し、ゴブリンの意識と身体を乗っ取る。
俺が進化してパワーアップしたお陰か、簡単に乗っ取れた。
まあ、出来たらどうだって事はない。試したかっただけだからすぐに支配を解く。なんかの時の為に分身は留めておいた。
うん、今日もいい日になりそうだ。