6.ぱふぱふぱふぱふぱふぱふ
ぱふぱふ(・ω・)
吾輩はぱふぱふである。名前はまだない。
お水は飽きました。
いえ、湖のお水は美味しいですよ?
名称:精霊の湖
詳細:精霊の加護が付いた湖。
病気にならず健康でいられる水。全てを洗い流す浄化する水。
家(洞窟)の奥にあった湖は何やら凄い湖だったみたいです。
だけど、毎日飲み物がお水ばかりだと飽きました。
何か他の飲み物も飲みたいです。
「ぱふぱふ!」
そう言う訳で何か美味しい飲み物を下さい!
「おめぇさんも相変わらず変わってるべ」
五十鈴さんは呆れた様子で私を見ています。
何を言っているんですか。食は大事なのですよ!
「うーん、そうだなぁ・・・ああ、美濃さんの所ならいいべ」
美濃さん? 五十鈴さんの交友関係は広いですね。
五十鈴さんが付いてくるように言って歩き出します。
私も付いて行きます。
ぱふぱふぱふぱふ。
ぱふぱふぱふぱふ。
「相変わらず面白い足音だべ。どうなってるべな?」
「ぱふぱふ?」
私にも分かりません。
ぷにぷにしている肉球が音を出しているのでしょうか?
暫く行くと、また牧場が見えてきました。
今度は牛さんです。
白と黒のまだら模様の牛さんです。
品種:ボインホルスタイン
詳細:ボインから出されるミルクは正にロイヤル。
何ですかこれは!!
毛玉の私に喧嘩を売っているのですか!?
牛さんのお乳はとても大きかったです。
「おや、五十鈴の旦那じゃないか。どうしたんだい?」
角を生やした大きな女の人が現れました。
・・・大きいです。
・・・とても大きな体をしてます。
・・・そして実に不愉快な事にお胸も大きいです。
見た目は人間ですが明らかに角が生えているので人間ではありません。
よく見れば尻尾もあります。
名称:美濃
種族:ホルミノタウロス
性別:♀
「ああ、美濃さん。ぱふぱふが美味しい飲み物を飲みたいと言ってて連れて来たべ」
「へぇ~ぱふぱふか。珍しいな。森の新しい主かな?」
「さぁ、どうだべ? 今のところはまだ様子見になると思うだ」
ん? 何でしょう。何やら凄い事を言われているような気がします。
「と、そう言えば飲み物を飲みたいって話だな。ちょっと待ってな」
そう言って大きい胸を揺らしながら美濃さんは小屋に向かって行きます。
くっ、悔しくなんかないんだからね!
美濃さんは大きいミルクタンクを持って来て、小皿にミルクを注いで私の前に差し出します。
「ほら、飲みな。うちのミルクは美味しいぞ」
「ぱふぱふ」
頂きます。
・・・悔しい事に大変おいしいです。
あんな無駄に大きいお乳からこんなに美味しいミルクが出るなんて・・・
「いやぁ、美濃さんのミルクは相変わらず美味しいべ」
「おうよ。あたいの牛どもはそこら辺の牛どもと違うからな」
名称もボインですしね。
それから五十鈴さんが私の小さな足でも扱える小さなミルクタンクを作ってくれました。
こうして私は毎日美味しいミルクを頂くことが出来ました。
ミルクが無くなるたびに美濃さんの所へミルクを貰いに来て、毎回揺れるお乳を見て嫉妬の炎を燃やしているのは秘密です。
ぱふぱふ。
ぱふぱふ o(*`ω´*)oプンスカプンスカ!!