23.ぱふⅩⅩぱふぱふぱふ
ぱふぱふ(・ω・)モニュ?
吾輩はぱふぱふである。名前はまだない。
ぱふぱふは種族名なのに最近は最早名前がぱふぱふになりつつあるぱふぱふです。
「さぁ! ぱふぱふ、オラ達と迷宮さ行くだ!」
唐突に我が家(洞窟)に訪れてきた五十鈴さんがそんなことを言いました。
「ぱふぱふ?」
どうしたんですか唐突に。
そもそも迷宮って何ですか?
「すまんな、ぱふぱふ。五十鈴さんの病気が始まってね」
そう言ってきたのは一緒に付いてきた勇者さんです。
あー、五十鈴さんの新しい野菜を手に入れたい病ですか。
私の所為でもありますが、最近の五十鈴さんは新しい野菜に目がありません。
「ぱふぱふ?」
それでどんな野菜が欲しいのですか?
「伝説のゴボウだべ!!」
「ぱふぱふ?」
伝説のゴボウ・・・なんだか仰々しい名前のゴボウですね。
それと迷宮がどんな関係が?
「何でもこの森にある迷宮の奥底に伝説のゴボウが眠っているんだと」
「そうだべ! その為にはぱふぱふが必要なんだべ!」
迷宮に私が必要って・・・ぱふぱふって戦う力は無いですよ?
「うむ。実はその迷宮は部分部分で封印が施されているだ。その封印を解除できるのがぱふぱふだべ」
「ぱふぱふ!?」
驚愕の事実です!
何と私は封印を破ることが出来るぱふぱふだったのです!
・・・そもそも封印って何を封印しているのでしょうか?
「さぁ?」
五十鈴さん聞いたら首を傾げてます。
なんだか不安になってきます。
大丈夫なんでしょうか?
「ばふばふ」
それで行くのは私たちだけでしょうか?
迷宮というと魔物が犇めく怖いところだったはずです。
「ああ、行くのはオラと勇者とダウルと荒杵の4人とぱふぱふだべ。あ、ぽちぽちもぱふぱふの護衛として連れて行った方がいいだべな」
あ、荒杵さんも巻き込まれています。ご愁傷様です。
ところでダウルさんと言うのは初めて聞く名前ですね。
「ぱふぱふ?」
「ケンタウルスだべ。武者修行の旅に出ていて丁度帰ってきたところだべ」
ウルスさんやケンタさんみたいに変わったケンタウルスなんでしょうか?
「一緒に来ているから挨拶すると言いだ。ダウルもぱふぱふに会いたいって言ってただ。
今は外でぽちぽちと遊んでいるだ」
そう言われて外に出てみるとぽちぽちとダウルさんが遊んで(?)居ました。
ドゴンドゴン、バキンバキンと音を立ててます。
はい、ガチの戦闘をしています。
「あはは! フェンリルナイトスゲェな! オラワクワクしてきたよ!」
『ぬうぅ! なかなかやるなお主! この我とここまで互角に戦えるとはケンタウルス種ではなかなかのものだぞ!』
「おお、随分と仲良くなったべ」
「あれの何処が仲良く?」
五十鈴さんの暢気な言葉に勇者さんが呆れた言葉を返しています。
私も同感です。
因みに鑑定を使って見てみますとこんな風になってました。
名称:キャロ=ダウル
種族:剣駄宇流須(戦闘種族)
性別:♀
ダウルと言う名前から男のケンタウルスさんと思ってたんですが女性だったようです。
そして気になるところが。
戦闘種族・・・どこの野菜星人でしょうか。
もしかして瀕死になるたびにどんどん強くなるのでしょうか。
それとも穏やかな心を持ちながら激しい怒りで超剣駄宇流須に変身するのでしょうか。
・・・ちょっと見てみたいと思ったのは内緒です。
ぱふぱふ。
ぱふぱふ(´・ω・`)