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ぱふぱふ  作者: 一狼
ぱふぱふⅣ(美食編Ⅱ)
16/43

16.ぱふⅩぱふぱふぱふぱふぱふぱふ

ぱふぱふ(`・ω・´)

 吾輩はぱふぱふである。名前はまだない。




「マヨネーズ? なんだべ、それ?」


「ぱふぱふ」


 野菜にかける一種のドレッシングです。


 確か材料は卵と酢と塩と胡椒で、それらをよく混ぜると完成します。


「ふむ、何か美味そうだべな。

 ・・・よし、作ってみるか!」


「ぱふぱふ!」


 きゃー! 五十鈴さん、ステキ!


「え? 何々? ニンジンが美味しくなるの? だったらあたしも手伝うよ」


 ウルスさんもマヨネーズの未知なる味に興味を覚えたようで手伝ってくれます。




 と言う訳で、材料の1つを手に入れる為、養鶏場に来ました。


「と言う訳で卵が欲しいだ」


「あっはっはっ、いきなり何を言ってるのかな五十鈴ちゃんは」


 五十鈴さんの突然の申し出に養鶏場の主――ハーピーさんが肩をバンバン叩きながら豪快に笑っています



 名称:チキ

 種族:ハッピーハーピー

 性別:♀



「ぱふぱふ!」


 私もお願いします。


「およ? あなたが噂のぱふぱふね。かわいいかわいい」


 そう言ってチキさんは私の頭を撫でてくれます。


「で、ぱふぱふと一緒になって卵が欲しいってどういうことかな?」


 そこで五十鈴さんは改めて卵が欲しい理由を説明します。


 因みにウルスさんは卵の他の材料を集めてもらっています。


「あっはっはっ、面白い事を考えるね。いいわよ。当然あたしにも分けてくれるんでしょう?」


「当然だべ」


「あっはっはっ! それなら断る理由は無いわね。付いてらっしゃい」


 チキさんに付いて行き養鶏場の中に入ります。


 養鶏場の中には数百羽のニワトリが卵をぽこぽこ生んでます。


 ええ、黄金の卵をぽこぽこ生んでます。



 品種:ガチョーンチキン

 詳細:黄金の卵を産むニワトリ。中身は普通の卵。但し栄養価は計り知れないほど高い。



 確か黄金の卵を産む童話がありましたね。


 イソップ寓話だったでしょうか。


 でもあれってガチョウが黄金の卵を産む話だったような・・・ああ、ですから品種がガチョーンチキンなのですね。


 チキさんから大量の黄金の卵を貰い、早速マヨネーズ作りを始めました。


 卵と酢と塩と胡椒をよく混ぜ、根気よく撹拌していきます。


 五十鈴さんとウルスさんは材料の入ったボウルを一生懸命まぜまぜしていきます。


 マヨネーズの完成を見たいと付いてきたチキさんも――と言いたいところですが、腕が羽のハーピーであるため私と一緒に応援です。


「ぱふぱふぱふぱふ! ぱふぱふぱふぱふ! ぱふぱふぱふぱふ!」


「フレー! フレー! マ・ヨ・ネ・エ・ズ! フレッフレッ! マヨネーズ!」


 途中から遊びに来た武田さんも美濃さんもお手伝いに強制参加されました。


 それならばと、沢山の脚を持つ荒杵さんも強制参加です。




 そうしてみんなの協力の元、マヨネーズが完成しました。


 スティック状のユニコーンキャロットにマヨネーズを付け、一口。



 うんまぁ――――――――――――――――――――――――――いっ!!



「ぱふぱふぱふぱふ!」


 程よい酸味と甘み、それらが上手く絡み合いニンジンのほろ苦い甘みと上手くマッチしています。


「なんだべ!? これは!? こんなの初めてだべ!」


「何これ! すっごく美味しいじゃないの!」


「あたい、生まれてきて今日ほど食べ物に感謝したことは無いよ・・・」


「美味いどん! 美味いどん! もっと欲しいどん!」


「へぇ~、苦労した分だけあって美味しいわね」


「あっはっはっ! 流石はうちの卵から出来たマヨネーズだね!」


 五十鈴さんとウルスさんは驚愕の表情を見せ、美濃さんと武田さんは涙まで流す始末です。


 荒杵さんはクールを装いながらも沢山の脚で器用にニンジンスティックを口に運んでいます。


 あとチキさんはマヨネーズより卵を褒めてます。


 まぁチキさんのところの卵だからこその至高のマヨネーズが完成したのですけど。


「ぱふぱふ」


 こうなるとマヨネーズサラダ(野菜盛り合わせ:マヨネーズかけ)が食べたくなりますね。


 主に私の所為でおいしい物を食べたくなる欲求が高まった為、この私の一言により再び五十鈴さん達が奔走したのは言うまでもありません。




 ぱふぱふ。








ぱふぱふ(`・ω・´)キリッ!

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