14.ぱふⅩぱふぱふぱふぱふ
ぱふぱふ(`・ω・´)
吾輩はぱふぱふである。名前はまだない。
只今絶賛五十鈴さんとニンジンを栽培中です。
「なんだべ!? このニンジンは清らかな乙女じゃないと育てられないだべか!?」
「ぱふぱふ」
私は五十鈴さんに前足を乗せ慰める。
つまり途中まで普通に育っていたニンジンですが、♂である五十鈴さんが触れた途端に腐ってしまうのです。
つまり五十鈴さんにはどうやっても育てることが出来ません。
ですが、逆を言えば清らかな乙女であれば育てることが出来ます。
私はそのことを提案してみますが、五十鈴さんはちょっと渋っています。
まぁ、五十鈴さんは自分の力で育てて見たかったと思いますが、こればかりはどうしようもありません。
「ぱふぱふ!」
五十鈴さんが清らかな乙女さんに指導しながら育ててもらえば、それは五十鈴さんが育てたことになりますよ!
「そうだべか・・・? そうか、そんな考えもあるだべか」
私の必死の説得により、五十鈴さんは再びやる気を取り戻します。
そうと決まればお手伝いをしてくれる清らかな乙女を捜さないといけませんね。
「う~ん、清らかな乙女、ねぇ・・・」
「ぱふぱふ?」
そう言えば美濃さんはどうでしょうか?
「美濃さんは乳搾りで忙しいから畑作業は無理だべ」
「ぱふぱふ・・・」
そうですか・・・と言うか、乳搾り言わないで下さい。何やら嫉妬の炎が目覚めます。
「仕方ねぇべ、あまり気が進まねぇがあいつに頼んでみるべ」
そう言って五十鈴さんに連れられあるところへと向かいます。
五十鈴さんが向かったのは森の中にある小さなログハウスです。
「お~い、ウルス、居るだか? 開けるぞ」
五十鈴さんがログハウスの中に入るとそこには1匹の女性ケンタウルスさんが居ました。
周りには大量の紙が散らばっています。
ケンタウルスさんはその紙を見ては恍惚の表情を浮かべていました。
「でゅふふふふ。ああ、いすず×たけだもいいけど、たけだ×いすずも捨てがたいわね。
それともマニアックにどら×へるむもいいかしら」
・・・なにやら関わってはいけない雰囲気がビンビンに感じます。
名称:ウルス
種族:ケンタウル腐
性別:♀
・・・腐ってます。腐ってますよ、このケンタウルスさん!?
ちょっ!? 五十鈴さん、この人は清らかな乙女じゃありませんよ!?
「ははは、なぁ~に、大丈夫だべ。こう見えてもこの馬っ子、生娘だから清らかな乙女には間違いねぇべ」
「ぱふぱふっ!?」
五十鈴さん、生々しすぎます!
どうも失敗続きだったせいか、五十鈴さんは若干やけくそ気味になっている気がしないでもありません。
「あれ? 五十鈴ちゃんじゃん。どうしたの?」
そこで私たちの存在に気が付いたウルスさんが声をかけて来ました。
・・・大丈夫なのでしょうか。このニンジンプロジェクト。
ぱふぱふ。
ぱふぱふ(´・ω・)