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ぱふぱふ  作者: 一狼
ぱふぱふⅣ(美食編Ⅱ)
13/43

13.ぱふⅩぱふぱふぱふ

ぱふぱふ(`・ω・´)ノ

 吾輩はぱふぱふである。名前はまだない。




 今日はぱふぱふ専用リヤカーを口に咥えて引っ張って五十鈴さんの畑へ来ています。


 番犬のぽちぽちは家(洞窟)でお留守番です。


 いつものエメラルドキャベツが並んでいる畑へ来ると意気消沈した五十鈴さんが居ました。


「ぱふぱふ?」


 どうしたんですか? 五十鈴さん。


「・・・ん、ああ、ぱふぱふだべか。そっか、今日はぱふぱふにキャベツをやる日だったか」


 そう言いながら五十鈴さんはのそのそ動きリヤカーにキャベツ一玉をそっと乗せてくれます。


 ・・・いつものカッコいい五十鈴さんじゃない!!?


「ぱふぱふぱふぱふ!」


 五十鈴さん、何があったんですか! 何か困ったことなら相談に乗りますよ!


 五十鈴さんは何やら思案顔でいましたが、諦めにも似た表情で事の経緯を話してくれました。


「当初目標としていた世界一のキャベツ畑が上手くいったので、こんどは別の野菜を作ろうとしただ。

 だけど、上手くいかなくて失敗ばかりだ。それでオラ、自信が無くなってきただ・・・」


 そ、そんな! あの五十鈴さんが失敗するなんて!?


 私的にはガーンと言った擬音が現れる様な衝撃でした。


「ぱふぱふ?」


 一体何を作ろうとしたのですか?


「見てみるだか? ほら、これだべ」


 そう言って見せてもらったのはキャベツ畑の隣に生えている茶色い葉っぱでした。


「オラが育てようとしたニンジンだべ。だけど何度やっても腐ってしまうだ」


 よく見れば土に埋まっている部分はニンジンおぼしき赤い色をしていますね。


 今は腐っているせいか土黒色が混じってる感じですが。


 よし! ここは不肖ぱふぱふ、五十鈴さんのお手伝いをさせていただきます!


「ぱふぱふ!」


 私がそのことを伝えると五十鈴さんは喜んでくれました。


「ありがてぇだ。こんなオラを手伝ってくれるだか」


「ぱふぱふ!」


 勿論ですよ! 今まで散々五十鈴さんにはお世話になってきましたから!


 何とかやる気を出した五十鈴さんと一緒にニンジンを改めて育てることにしました。




 ・・・数日後、腐ったニンジンが採れました。


「あああああ、やっぱりオラには向いてなかっただ。オラはしょせんキャベツを育てるしか能が無いゴブリンだべ」


 ものすっごく落ち込んでいる五十鈴さんは、リアルorzをしています。


 私はと言うと腐ったニンジン畑を見つめています。


 何故でしょうか。途中までは順調に育っていたのですが、ある日を境に突然腐ってしまったのです。


 う~~~~~~~ん。


 あ、そう言えば私は鑑定スキル持ちでした。


 鑑定をすれば何か原因が分かるのでは? そう思い鑑定をしてみると・・・



 品種:ユニコーンキャロット

 詳細:癒しの効果を持つ一本角のニンジン。清らかな乙女以外が触ると腐る。

 状態:腐っている



 ・・・五十鈴さん、残念なことに五十鈴さんにはどうやっても育てることが出来ませんよ、これ。




 ぱふぱふ。









ぱふぱふ(´・ω・`)ショボーン

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