~キミは果実。僕は腐敗傷。~
結婚式当日に愛する恋人が事故で植物状態へと陥ってしまった麗菜の前には毎日毎日元彼達が不謹慎にもほどがあるほど押し寄せてきよりを戻そうといってくるその言葉に飽き飽きしていた麗菜の前に一人の少年が現れた。
その少年は麗菜の恋人楓太の自称いとこという高校生の『勇』(ゆう)が突然現れて麗菜を誘惑してきた・・・・・・・・。
「レナ……さみしいんでしょ俺の家来ない?」
麗菜の心の隙へスルリと入るこの少年一体何者………?
麗菜は、連れられるがまま勇の家へ行くと勇の家はアパートだった。
「アパート?」
すると勇が、麗菜に少し嫌そうな顔で、
「悪い…?高校生がこんなボロアパートで一人暮らししてちゃ?」
と、自分の家のドアノブを握りながら麗菜に言うと、麗菜は予想外の勇の家に、
「びっくりした・・・・・・。全然予想と違うかったから・・・・・・。」
と言う麗菜の言葉に勇は興味を示すように聞いてきた。
「そんなに僕のこと考えてくれてたんだ・・・・・・・・・嬉しいね…っ。」
と少し照れたように言うと麗菜が顔を少しづつ赤くしていき勇に否定の言葉を投げ捨てた。
「いや・・・・っ!!その・・・・これはっ・・・・・!!あんた意外とお坊ちゃまみたいに見えるじゃない?でも実際は……ちゃんと自活する高校生なんだなぁ~って……」
麗菜が勇に言うと勇は麗菜に、
「引いちゃった?」
と聞くと麗菜は首を横に振り勇に初めてニコッと笑い、
「ううん。その逆かな?意外・・・・・だなって。」
そう言った麗菜を安心するように見つめ勇は無言で部屋の扉を開けた・・・・・・・・。
「さぁ・・・・・・レナ。長いゲームの始まりだよ・・・・・・・。」
と麗菜が入る背中越しに小さな声で言った勇からはとてもドス黒い雰囲気が漂っていた……まるで、今から生きてる果実を腐らしに行くかのごとく…………。
そんな雰囲気にも気づかずに麗菜は勇の部屋へと入っていった。
「おじゃまします・・・・・・・・。」
そんな麗菜も不安だった・・・・・・・。楓太以外の男の部屋に入るのは何年振りだろうと考えながら部屋を見渡していたが、麗菜は勇の部屋の何のないシンプルな部屋に目のやりどころに困っていた………。
「何このなにもない部屋・・・・・・・・・テーブルとロッキングチェアー?アパートにロッキングチェアーいらないでしょう?」
という麗菜に勇は冷めたように、
「それだけでいいんだよ。大事なものしか置いてないからさ…。そうだ何か飲む?」
と言い勇は台所に行きお茶を取り出し麗菜と勇の分入れて勇はテーブルのある部屋の真ん中の地べたに座った。
「あれ?レナ隣来ないの?それとも恥ずかしい?なら、背中合わせとかどう?」
と、ちょいちょい来る勇の無意識なのか意識してなのかわからないが麗菜を確実に誘惑しようとしている行動が今の心が寂しくてポカンと空いた麗菜にはとてもじゃないけれどそんな誘惑を避ける余裕など存在しなかった・・・・・・・・・・・・。
そして自分でもわかった……この少年に心が少しずつ……どこか少しずつ、『蝕まれていく』のを体で感じていた………多分私はもう、何か心の果実の中に害虫を侵入させてしまったのかもしれない………と。
思いながら、進んでしまったのは自分のせいであり誰に責めるわけでもなく後悔するわけでもなく進むと決め、勇の質問に赤ら顔で答えて勇に近づいた。
「やっぱり恥ずかしいんだ・・・・・・・・レナらしいや……。」
といい二人は背中合わせでお茶を飲みながら話し始めた。
「勇はなんで私なんかに話しかけたの?高校生でしょ?こう…もっとさギャルとかさ……。」
すると、勇は麗菜に、
「だって『カワイイ』でしょう?・・・・・・・ほら色々と……ね。」
と不思議な返答する勇を麗菜はいっそ気になる一方だった・・・・・・・。
「それより、レナはなんでついてきたの?知らないはとこでしょ?」
すると、麗菜は勇に、
「うん。わからないの。でもね、なんかあんた楓太と似てるところがあって……どこか、面影を探してるのかな……まだ、死んでないのに・・・・・・・・ね。」
と言うと、勇が麗菜の右手の掌の上に手を重ねながら、
「今なら泣いてもいいよ。誰にも泣き顔見えないから・・・・・・・。声が俺に届くぐらいだし……。」
重ねられた勇の手は冷たくひんやりしていた・・・・・・・・。
その手の温度は私の眼から涙を自然と誘った……。
「楓太・・・・・・・・と同じ手の冷たさ…。」
勇は楓太ばかりを思いださせる自分に腹が立ち下唇をかみちぎるかと思えるほどぐちゃぐちゃに噛んでいた・・・・・・・・。
そして、その日は何もなく……結局帰ることとなった・・・・・・・・・。
が、2人には何かしこりだけが心のどこかに残っていた・・・・・・・・・。
1週間後、動き出したのはもちろん、勇の方だったが・・・・・・・・・
病室に行くとただ一人の男が寝ているだけだった・・・・・・・・・。
勇はその男に、
「僕に復讐したかったから起き上がってきなよ?兄さん・・・・・・・・それとも?戦線離脱とか言わないでよね・・・・・・・・・僕は何年でも待つ執念深い男だからね…………知ってるでしょ?弟なんだから・・・・・・フフフ。可愛い姫を助けたいなら自力で起き上がることだね・・・・・・・・・・。」
と、右手の革の手袋をハメた手で楓太の顏の横の枕をサバイバルナイフで一突きにした。
そして、誰か来た足音を察知し病室の窓から飛び降りた・・・・・・・。
そのあと麗菜が病室に入ると楓太のベットにナイフが一突きしてあるのを見てびっくりした!!!
「ぎゃぁ!!!!!なにコレ?!」
楓太は個室だったため誰も見てる者はいなかった・・・・・・・。
麗菜が出した大声で病院中が大騒ぎとなったがすぐに麗菜が事情を説明して警察には連絡しない様に病院に言った。
そう、麗菜は警察を事故で処理なんかしたポンコツを元々信用しておらず、単独で探すことにすることにした・・・・・・・・・・・。
この事件の後、麗菜は偶然病院のロビーで勇に会った・・・・・・・・。
「勇・・・・・・・・・。」
勇は今会いたくない一番の相手と出会ってしまったと思いながらも麗菜に、
「レナ・・・・・・・・・・お見舞い?」
すると、麗菜が勇に飛びついてきた・・・・・・・・・。
勇は状況の把握が少し難しく麗菜に聞いてみると、
「レナ?これは一体・・・・・・・・?」
すると、麗菜は、勇に
「私、決めたの。全てに決着つけに行く・・・・・・・・・・・。」
その言葉を聞き勇はゲームが動き出したと思いゲームの準備として計画を一つずつ執行することを頭に思い浮かべその第一段階として麗菜にある一言を言った・・・・・・・。
「じゃあ俺もレナに言いたいこといいかな?」
すると、麗菜は勇に縦に首を振った。
「レナ・・・・・・・・僕の恋人になってくれないか?」
すると、レナは困ったような顔をすると勇は、
「楓太が目を覚ますまでの期間でいいのさ・・・・・・・・・それが、僕たちの『恋人期間』それで、楓太か僕かどちらが本当に隣にいて欲しいか?楓太が目を覚ましてから決めればいいのさ………。それまでは楽しい恋人生活を満喫すればいいのさ・・・・・・・・・・。」
麗菜は心臓に手を当て考えた・・・・・・・。
楓太が目を覚ますまでただ一人で寂しく楓太を待つのか?勇か楓太天秤にかけるのか?そんなこと・・・・・・・・・できな・・・・・・・・
すると、勇がまたも麗菜の心を読んだように、
「できるさ!!!!レナになら・・・・・・・・だから・・・・・ね。」
麗菜はやはり勇の言葉を断ることがどうしても何故かできなかった……。
「わ・・・わかったわ・・・・・・・。」
麗菜は承諾し勇と『恋人期間』の間恋人になることになった・・・・・・・・。
それと同時に、麗菜は楓太の事件を追うことにし、ある人物を訪ねることにした・・・・・・。
「第一発見者 園村 結城 (そのむら ゆうき) OL 33歳 この事件後精神的に病んでしまい会社を途中退社して今は、F島県の山奥でボランティア活動をしながら住んでる・・・・・・か…行ってみるしかないわよね……。」




