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情報は最大のに武器なる。

「あの4人の男の人達は今日の朝にたまたまぶつかって、フードがとれちゃって……そしたらいきなり追いかけられて……」

「いきなり?」


確かにシノちゃんが大勢の人の目に触れれば何をされるか分かったもんじゃないけど。いくらなんでも、見かけていきなり追ってくるなんて……


「そんな事あるんでしょうか?」

「確かに…ちょっとおかしいな。おい、アード!」


とアルトさんがアードさんの名前を呼ぶと同時にひたすらシノちゃんからもらった手形の色紙を眺めていたアードさんの耳を引っ張った。それはもう、盛大に。


「痛い!痛い!痛い!なんですか団長!?」

「話しを聞けと言ってるだろう。お前はどう思うんだ?」

「そりゃあ確かに変ですよ。いきなり追ってくるのもですが、それが集団だったってのも気になりますし」


 引っ張られた耳を押さえながら自分の意見を言っていくアードさんの言うとおり、たまたまぶつかった4人の男性の全員がシノちゃんのような容姿を嫌っていてしかも本気で追って捕まえようとするほどなんて……


「……もしかしたら、元から襲うつもりだったのかもな」

「元から?何故ですか?」


つまり、前から計画していた所に探していたシノちゃんを見つけて襲った。そう言う意味なんだろうけど。なんでそんな事をする必要が?いくら嫌いでもわざわざそんな危険な事をしようとする理由は?


「幽霊の噂が出てた時から目を付けてたんだろう。多分、協会関係かもな」

「協…会……」

「確かにそれだったら全部説明できますね。理由としては、またなんか儀式でもたくらんでるんじゃないですか?」


 そういう奴らの考えてる事が一番なにするか分かんないですからね。と付け足すと、アードさんは持っていた昼食らしきサンドイッチを取り出して食べ始めた。

それを見ていたアルトさんもアードさんと同じ包み紙に入ったパンを取り出すと私に手渡してくれた。そういえば、まだお昼を食べてなかったんだっけ。

すると隣りにいたシノちゃんが私の方を見て。


「……」ぐぅー…

「……はんぶんこしようか?」

「いい」ぐぅうー…

「いや、だって今…」

「気のせいです」ぐぅうううー…


いやいや、それだけなっているのに気のせいな訳ないから。お腹減ってるなら素直に言えばいいのに、赤面しちゃって可愛いなぁ。

まぁ、その後で半ば無理矢理はんぶんこしました。よく言うでしょ?『お腹が減っては戦はできぬ』って、別にこれから何かと戦うわけじゃないけど。とにかく、ちゃんと食べる事は良いことだよ!


「それでアード、この子が幽霊の噂の原因なのは置いて、この子の角や髪は何だろうな?」

「さぁ?俺にも分かりません。でも前からありはしたんですよ、角や獣の耳をもった幽霊や妖怪の噂は」

「ネリさんに聞いてみればどうですか?」


ネリさんも種類や形は違うけどシノちゃんのような動物の特徴、ネコミミに猫の尻尾を持ってるし、多分何か関係があるとは思うんだけど。

……どこぞのファンタジー小説みたいに人間とは違う異なる種族がこの世界にはあるだなんて言い出さないといいけど。反応に困る。


「そうだな、それはまたにしよう。今あいつらをどうするかだ」

「うーん、リリアさん!あいつらの特徴とか何かないですか?」

「特徴ねぇ……」


そう言われても、暗かったし焦ってたしよく思い出せないんだよなぁ。それに特にコレといった事は……とりあえずひとつずつ思い出していくか。


 まず、人数は4人。これは間違いない、私とシノちゃんがちゃんと確認してる。

次に性別は全員男性で、髪や目は…みんなバラバラ。それに様子や雰囲気も様々だった。

あとは……


「服装……」

「服が何かあったのか?」

「確か服だけは全員同じで……ちょっと待ってください、今思い出します!」


服、服、服。色は……


「黒色ともう一色は黄色?…じゃないよな。えっと……」

「白。黒色と白色……」

「そうだ!白だ!黒色と白色のシンプルな長い服!」


おぉ!思い出して来た!ありがとー、シノちゃん。うん、うん、あなたのおかげだよ。

でも黄色も見えたんだよなぁ…あれは何だったっけ?黄色の光ってたような。


「……十字架?」

「っ!……ますます確信が湧いてきたな」

「黒、白、十字架ですか。そういう色や物が組み込まれてる協会は正式な物を抜いても沢山ありますよ?」


そうだ、あの服は修道服だ。成る程、それなら協会関係だと言うアルトさんの考えは見事に的を射ている事になる。

でもまてよ、アルトさんと出会った時、アルトさんや変人集団が着ていたものとは明らかに何かが違ったような気がするけど……駄目だ思い出せない。

違うという事だけははっきりと分かるんだけどなぁ。


「シノちゃんは、何か覚えてない?」

「……マーク」

「マーク?どんなの?」


私がそう聞くと、シノちゃんはソファーから降りて塵や土が薄く積もった床に指で何かのマークを書いていく。円と星のような線と、あとそれは……


からす?」

「こんなマークが服の真ん中に付いてた」

「アルトさん、これ協会か何かのシンボルとかじゃないですか?」


 修道服に付けるようなマークならその可能性は高いはず。しかし、なんだか少し気味の悪いマークだ。


「そうかもしれない。調べておくよ」

「十字架とマークを掲げてるのなら協会関係の奴らでまず間違いないでしょうね」

「とりあえず、今からでもシメておいた方がいいかもな」


シメておく?アルトさん?それは一体どんな物のどこをシメるきです?怖いですよ、この廃墟以上に。

黒いです暗いです、カーテン開けていいですか?開けても意味ないかもしれませんけど。


「けど団長どうやって見つけるんです?闇雲に探しても意味ないですよ?」

「そうだな、まずあいつらがこの子を見失ったあの路地にでも戻ってみて……」

「あぁー……アルトさん、そんな事しなくてもいいみたいですよ?」


カーテンを開けていた手を途中で止めたまま認めたくない光景をひたすら見つめ、それからゆっくりとアルトさん達の方を見てその光景に指を指して言った。


「向こうから来てくれたようデスヨ……」


危険な感じにゾクゾクしちゃう、悪い意味で。




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