お勉強たいむ。
この世界、正確にはこの国『王都アリアナ』ここでの文字と常識をサリアさんに習った結果、わかった事がいくつかある。
まず、この国の文字は日本語に似ていた。日本語に『あいうえお』があるように、この国の文字だとその『あいうえお』の形が違うだけなのだ。
つまり、仮に日本語の『あ』をこの国の文字で『○』としたとして、他にも。
『い』→『△』
『う』→『◇』
『え』→『□』
『お』→『▽』
にしたとしよう。すると、日本語で『会う』と書きたいのなら『○◇』と書けばいい訳だ。だから私はまずこの国での『あいうえお』を覚えるのだ。
※
この世界の常識を聞いた…ら
「ま、魔法……あるんですか?」
「えぇ、確かにありますが実際使えるのは『魔術師』だけです。しかも魔術師は1つの国に数十人しかいません。」
魔術師とか格好良すぎる!
ここに来てまさかのファンタジー要素だとぉおお!そんなの聞いて無いよ!そんな…そんな、ときめく場面があったなんて!
「……よろしいですか?リリア様」
「えっ!あっ、はい。」
あー…一度、魔法をこの目で見てみたいなぁ……あれ?そういえば。
「あの…サリアさん、魔法の中に『儀式』ってありますか?」
「はい、大きな魔法を使う場合、ほとんどの魔術師は儀式を使いますよ。」
私が連れて来られた時にあの変人集団が使っていたあの儀式!あれが私が初めて見た魔法だとぉおお!嫌すぎる!
「まぁ、私達魔法の使え無い者達からしてはあまり関係ないですしね。次の話しに進みましょう。」
「……はい」
「では、マナーの説明に入りますよ。」
※
「疲れた」
以外と覚える事が多い。文字だけじゃなくて、挨拶やマナー食事の仕方、etc…
「もう夜か…」
この家に居ると1日が長いんだか短いんだか……そうだ!あの読みかけの小説よんじゃおう!最終巻まだ読んでないんだよね~♪
そして私が本を手に取ろうとしたら…
トントン…
「はい?」
ガチャ
「リリアちゃん、ちょっといい?」
「テナさん?」
「アルトが見つからないの、探してもらってもいいかしら?」
「アルトさんですか?」
いいかしら?なんて言われるとあまり良くないんだけど……まぁ、小説はまた読む機会はあるしね。
「わかりました、行って来ます。」
「ありがとう。見つけたら、部屋で待ってるって伝えて。」
「テナさんの部屋ですね。」
「えぇ」
「ところで、なんで私なんですか?」
フレアさんやサリアさんもいますし、むしろこの家の事をあまり知らない私なんかよりいいと思うんですけど……
「あー……みんな忙しいのよ。」
「はぁあ、そうですか。」
その短い沈黙は何なんですか?
※
応接室
「アルトさーん」
…いないか、
タッタッ…
書斎
「はぁ…アルトさーん」
…ここにもいない、
タッタッ…
アルトさんの部屋
「はぁあ、はぁあ…ア、アルトさーん」
……
広いよ!なんでこんなに部屋があるの!しかも、1つ1つの部屋の間隔が無駄に長い!軽々しく返事しちゃったけど…
「……見つかんのコレ?」
アルトさんがいそうな所って他にどこかあったけ?書斎にはいなかったし……庭とか?夜の庭に行く用なんてないだろうしなぁ……
「アルトさん何処にいるんですか……」
「アルトなら、客室だけど?」
「……」
「リリアちゃん?」
「エ、エルさん!!」
びっくりしましたよ!いきなり出てこないでください!あと、いきなり話しかけ無いでください!
「スッゴく面白い反応だね、リリアちゃん。」
「怒ります」
「終止形!?」
「ていゆうか!なんでここにエルさんがいるんですか!」
無断で入ったなら住居侵入罪ですよ!……あれ?不法侵入か?どっちでもいいけど、本当になんでいるんですか!
「俺、アルトに呼ばれてるんだよね。」
「アルトさんに?」
「俺が応接室はなんか堅苦しいからそのへんの部屋でいいってアルトに言ったからリリアちゃんは見つけらなかったんでしょ。」
「……そうなんですか。」
「そうなんですよ。だからアルト今そこ。」
そしてエルさんが指指した先は私の部屋の隣だった。
「……灯台下暗し」
「へっ?なんて?」
「いえ……別に」
私のあの努力はなんだったんだ……




