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とある青年の事件

引き続きアルトさん視点です。少し短いです。

「お兄ちゃん、準備はいい?」

「…何でこんな風にコソコソとしなきゃいけないんだ?」


リリアを慰めるためにルウと二人でリリアの部屋の前まで来たが…


「サプライズなんだよ、お兄ちゃん!」

「ルウ、母さんの影響受けていないか?」

「さあ、お兄ちゃん、入るよー!」


がちゃ…


そう言ってルウはノックもせずに部屋へ入って行った。

いや、ノックはするべきじゃないか?リリアにも悪いが俺の心臓にも悪い。


「リリアお姉ちゃん、励ましにきた………リリアお姉ちゃん?」

「…寝ているのか?」

「すー…すー…」


寝ているな。おそらく凄く疲れていたんだろう、あれだけの事があったのだから当然なのだが…

しかし、リリアは布団に入ってなければ、枕も使っていない。なんだか、倒れ込んでそのまま寝てしまったかのようだった……寒くないのか?このままでは、リリアが風邪を引いてしまうかもしれないな。


そして、リリアをちゃんとベッドに寝かせる為にリリアを一度抱えて……軽!ルウとあんまり変わらないのだが…リリアの体は確かに小さめだが、こんなに軽くて大丈夫なのだろうか?

とにかく、リリアの布団と枕をちゃんとして……?


「ルウ?何しているんだ?」

「リリアお姉ちゃんが寒そうだったから、『ひとはだ』であっためてあげるの」もぞもぞ…

「それも母さんの影響か?」

「お兄ちゃんもあっためてあげるんだよ!」

「………………いや、俺はいい…俺はもう部屋に戻るよ。」

「えー…」


えーって、人肌で暖めるなんて事を俺がリリアにをしたら俺は多分リリアに嫌われるだろう。ルウは可愛いのレベルで済まされるかもしれないが、俺はリリアに触れるだけで精一杯なのだが…

とにかく、リリアは寝てしまったし、部屋に戻って仕事の続きを……


ガチャガチャ


「ん?」


ガチャガチャ


「…」

「お兄ちゃんどうしたの?」


「……開かない」



     ※


ガチャン


「~♪~♪…はぁあ、アルトもリリアちゃんもからかうと可愛いわねぇ…でも、アルトの事だから何も起きないかもしれないわ…まぁ、何も起きなかったら怒るリリアちゃんだけで我慢しますか。」


そうして、テナは明日を楽しみにしながら、鍵をかけるのだった。


「~♪」


     ※


「母さんの仕業だな、これは。」


何か企んでいるとは思ったが…まさかリリアの部屋に閉じ込められるとは…。


「すー…」

「すー…」

「………」


いつの間にか、ルウまで寝てしまった。仕方ない、今日の仕事は明日に回して、俺は…どこで寝ればいいんだ?

部屋を見ると、あるはずのソファーとクッションがキレイに無くなっている。これも母さんの仕業なのか?


「…仕方ないか…」


リリアには悪いがベッドを少し使わせて貰おう、そして明日母さんに文句を言おう。リリアに嫌われないように頑張らなきゃな。

「すー…」

「…おやすみ、リリア」



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