ある意味人生最大のピンチです!
「はい、温かい紅茶」
「ありがとうございます…」
あの池から出た私は寒さに耐えらんなくなり毛布にくるまっている。そんな私にアルトさんが温かい紅茶をくれた。
「リリアお姉ちゃん、大丈夫?」
「まだ、だいじょうぶ……多分…」
ガタガタ、ぶるぶる
寒くない寒くない寒くない寒い寒くない寒くない寒くない寒くない寒くない寒い寒くない寒い寒い寒い…
……寒いよ!なんでお風呂が池なの!この世界の人なんであれで生きてられるの!
「リリアのいた世界ではあれとは違うのか?」
「全然違いますね……」
まず始めに、お風呂はお湯じゃなきゃ…それに、いくら何でもあの池は露天風呂みたいに外で入るものじゃないと思うんだ…せめてさあ、部屋の中で入るか、昼間に外で入ればいいと思う。
思い出しただけでまた寒くなってきた…
「私、部屋に戻りますね…紅茶、ありがとうございました」
何故だろう…私、この世界で生きていける自信が無なくなった。
※
「はぁああ……」
ぼふんっ!
私はテナさんが用意してくれた部屋の異常に高いベッドに倒れ込んだ。
「疲れた…」
今日1日で本当にいろんな事がおきたなぁ…事故に遭ったと思えば、変態神に会い、落ちたら変人集団の儀式に捕まり、アルトさんやエルさんに会って、逃げ出して…あと、お風呂が池だったり。
「私……ここに居ていいのかな…」
アルトさんについて来たけど、良かったのか?うーん…
まぁ考えるだけ無駄だな!私は考えても無駄だと言う事は今日1日でよくわかったしね!
「今日はもう寝ちゃおう!」 ばたん!
寝て、何もかも忘れられればいいのに…
※
そして朝になった…
「…あれ?」
昨日の事を全て思い出したけど…一体何が起きたんだぁあ!!私がアルトさんとルウちゃんと寝ていた事についてはなんにもわかって無いじゃん!?私ちゃんとベッドで寝たよね、ここは私の部屋だよねぇええ!
「リリアお姉ちゃん、お兄ちゃん起きちゃうよ…」
「えっ!」
ヤバい!今アルトさんに起きられると色々とまずい…何より私が耐えらんない!
「ルウちゃん…アルトさんが起きないように静かに出よ」
「…?何でお兄ちゃん起こさないの?」
色々と事情があるんだよ…
アルトさんは疲れているのか、とてもぐっすりと寝ている。つまり!今のうちにルウちゃんとこのベッドから逃げ出せればアルトさんには気ずかれない!
「アルトさん疲れていると思うの、だから起こしたら悪いし静かに寝かしておこうね」
だから早く出ましょう…ね?
「わかった!」
し、静かにね…
そしてルウちゃんがもぞもぞと私とアルトさんの間から抜け出してベッドから降り、ドアから部屋を出た。
…よし!これで後は私が降りて…
もぞもぞ…
ぎゅ~
「あれ…?」
さっきは気ずいてなかったけどアルトさん…なんか掴んでいません?…例えば私の服とか…
「すー…」
寝ては…いるな。ちゃんと寝てる…けど
やっぱり掴んでいますよね!寝ながら物掴んでる人初めて見たよ!ちょっと離して下さい!あーもう本当にスッゴい力ですね!
ちょっ!それ以上引っ張られると服がぁ!ひ、引き込まないで!本当に寝てるんですかこの人…!?近い近い近い!
いゃぁあああああ!
ずるずる…
※
「う、動けない…」
アルトさんってまさか凄く寝癖が酷いんですか…うぅ…私このままじゃ確実に大変な事になっちゃうよ…でも…
「すー…すー…」
アルトさんを起こす訳にはいかないし…どうにか脱出しなきゃなぁ
しかし…アルトさんってよく見ると、女顔ではあるけど、ちゃんといけめんさんと言う事がよくわかるんだなぁ…鼻や目もすらっとしているしパーツの配置もいい、髪も今は少し乱れてるけど綺麗なんだよねぇ…
まぁそれが全部、絶妙なバランスでこの女顔を作り上げてる。もしテナさんと女装して並んだら、姉妹にしか見えないかもしれない。
髪型、変えればいいのに…!
そう言えば!私って今髪型サイドテールじゃ…ない!寝る前に下ろしたんだ!この髪型じゃ誰にも会えねぇえ!…ってルウちゃんには見られてんじゃん!しまったぁあああ!
とにかく早くここを抜け出して結ばなきゃ!!
「リリアお姉ちゃん、お母さんが朝ご飯だって!」
…あっ!
「…?リリアお姉ちゃんとお兄ちゃん何してるの?」
ひっ!
「リリアちゃんあなたの荷物ってこれかしら……あら?」
あ、いえ…つまりこれは…
「アルトナイス!スッゴくいい反応よリリアちゃん!」
ちげぇええええ!!
「んん…一体何があったんですか?」
ア、アルトさん…最悪のタイミングでのお目覚めですね!
「アルト!リリアちゃんをそのままもっと引き込むのよ!」
「もっと!?」
「えっ?リリアを何と…っ!?リリア!」
あぁもう!私を巻き込んで騒がないでぇええ!
リリアにとってサイドテールはある意味服に近い価値があるそうです




