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4.感職式

修業が決まり、強くなるために森に行くことになった。

「くっそ、あっつ……いし、歩きにくいし。きっつ。」


見渡す限りの一面の緑を歩きながら一人の男はそんなことを言っていた。

まあ、俺なのだが……


「大丈夫かい?休憩するかい?」

「ん、んーん……平気、大丈夫……。」

「それならいいけど……もう少しだから頑張れ」


そんなこんなで予定通り俺は森に来ていた。

さらなる強い魔法を教えてくれるそうだ。

誠に楽しみである。

(でもそれ以上に……しんどいなあ)


「よし!着いたよレオ。ここなら被害も少ないだろう。」


そう言って俺と父さんは止まった。

そして俺はその場に寝転がった。


そこは、森の中でも気が少なく小さな広場のようなところだった。

すぐそこには川も流れており、キャンプとかしたら最高そうな立地の場所である。


この場所まで俺の疲れようからだいぶ歩いてきたように見えるだろうが実はそんなに歩いてはいない。

森に入って10分くらいのところだ。

それでも、立てなくなる有様なのだ。


(まったく、この程度で疲れるとは5歳の体とは脆いものだな。)


そんなことを考えていると父がしゃべりだした


「さあ、さっそく始めようか!体は大丈夫かな?」

「はい大丈夫です。やりましょう」


起き上がり返事をする。


「よしじゃあ今日は風の中級魔法を教えるね!覚えたら他の中級、そして上級魔法を教えるよ!」

「はい!頑張ります!」

「よし、ここからはほんとに危険だから気を付けながらやるよ」

「うん!」


そうして俺は初級魔法と同じように1日中、中級魔法を教わった。


「よし!今日はこの辺にしよう!」

「はい」


父の掛け声で訓練は終わり、帰り支度を始めた。

今日の成果は中級魔法1つ。

さすがに中級ともなると、詠唱の長さも多いし、イメージが難しいのもあってなかなかに苦戦した。


父が言うにはそれでも早いほうらしいが、誰でも使えるとはいえ体質や魔力の質や発声などでスピードや威力、魔法を作り出すまでの速度にも違いが出てくるらしい。

中級以上はそれが顕著に出るため初級より苦戦するのは当たり前のことだそうだ。


ついでに、上級からは使えないい人も出てくるらしい。

使えないというか、実際は使えないこともないらしいが、実践で使えるものでもないしひどいと、自爆して死ぬこともあるらしいから結局才能はあるということだな。


まあ頑張るしかないな


そうして帰る準備が終わり帰ろうとした時だった。


(ん?なんか音がした?)

そう思い、音のほうを見た時にはもう遅かった。


「レオ!!」


俺は何かにぶつかり吹っ飛ばされた。


「ぐぁっ…………」


(い、いたいいたい!なんだ、いったい何が)

俺の元居たほうを見ると黒く大きなネズミが俺のほうを見ながらそこにいた。

(で、でかいねずみっ!なんだありゃ!こええ!!)


俺はいきなり吹き飛ばされた驚きと、初めて見る生物に足がすくみ動けなくなっていた。

しかしそんな俺とは対照的に大きなネズミは俺のほうめがけて全速力で走ってくる。


(や……やばい……くそっ!このままじゃ死ぬ……)


「うわああああああああああああ!」


俺は叫ぶ。

しかし大きなネズミはそれでも走ってくる。

(ああ、だめだ終わった。)


そう思った時だった。

「燃え盛る炎よ一筋の矢となり敵を穿て【ファイアーアロー】」


父の放った炎の矢によって大きなネズミは燃えそして動かなくなった。


(た、助かった……)

俺は危機一髪助かり胸をなでおろした。


「大丈夫かい⁉けがは!」


父はすぐさま俺に駆け寄りそういった。


「大丈夫。ありがとう!」


そんな俺を見て父は安心し胸をなでおろしていた。

「そうか……ならよかった……!」


「ねえ父さん、あれは何?」

「ああ、あれは『デビルラット』魔物だよ。他の動物よりも凶暴で危険なんだ。」

「そうなのか」


話を聞くとこの世界には魔力によって変化した生物である『魔物』がいるらしく、他の動物より強力で危ない生き物らしい。魔法を使うやつや話せるほど知能を持ったものもいるらしい。


「母さんはそれを心配していたんだよ。村の外は魔物がうじゃうじゃいるから危険だってね。」

「そうだったんだ……」

「実際今日も危なかったし。これからは気を付けて特訓しよう。」

「うん。」


そうしてすぐ家に帰り俺と父さんは母さんに「ほらいったー」と怒られながら就寝した。


そうして、魔物に気を付けながらその日からほぼ毎日森での魔法訓練が始まった。


---

そうして時は過ぎ俺は9歳になった。


あれからも毎日森での訓練を続けたことによって俺は中級の魔法も父が使えるのはすべて、上級も五つ使えるようになった。


魔物などはあの後からは遭遇せず、戦闘訓練などもできてないからどのくらい強くなったかはわからないが、俺の予想ではだいぶ強くなっただろうと思う。


父も驚いていたし

「ほんとに賢者様のようになれるかもな」なんて言ってくれた。

こんなに期待されるなんて前世じゃ考えられないことだ。


この九年間そうして期待されて育って俺はとてつもない幸福感を得ていた。

そして今も両親が俺の話を誇らしそうにしながら晩ご飯をたべていた。


「明日でとうとうレオも十歳かあ。早いなあ…」

「本当ね。ヘレンの時も早かったけどレオはヘレン以上に早かったわね」

「いい子だし、すごい子だからねえ。やることが多くてあっという間だったね」


そう俺は明日で十歳になる。

九年間だとか九歳だとか言っていたがそれももう終わりなのだ。


「そして明日は感職式か…適性は何なのだろうな…」

「これでヘレンと同じ戦闘適性なら、学校に入らなきゃいけないわね…」

「きっと戦闘適正だと思うよ。それにもう僕らじゃ教えられることもないし学校のほうがこの子のためになる」

「そうね…さみしくなるなあ」


感職式とは、この世界は十歳になると【天眼】といわれる未来の姿を見れる特殊な目を持つ巫女に、天職を見てもらう儀式がある。

見た未来の中で一番いい未来の職業を告げられその道を歩み成功するというそんな式だ。


未来がわかってるなら成功は約束されたようなものだからな。

だからこの国ではそれが義務になっていた。


ついでに姉のヘレンは五年前に感職式で騎士と告げれ、騎士の学校に行くことになり家を出た。

そこから五年仲は良かったが一回も会えていなかった。


俺も何になるのだろうか。

大魔法師?賢者?なんでもありそうだ。


そうして俺は楽しくその後も両親と話し、そして寝て次の日の朝になった。


そう、いよいよ感職式だ。


「どんなのか今からワクワクするねレオ」

「うん!お父さん!」

「まあ、レオはきっと大丈夫さ!」

「うん!」


そうして父と話しながら目的の巫女のいる宮殿がある隣の町まで歩き、そして到着した。


中に入ると神のいる場所かと疑うほど神々しく壮大な建物だった。

そしてその奥の玉座に美しい黒髪の女性が座っていた。

「き、きれいだ…」

「巫女様、本日息子が十になりましたので連れてまいりました」


父はそう説明する。

巫女はコクっとうなずき、手招きする。


「さあ行きなさい」

「うん」


そうして父に促され巫女の前まで俺は行った。

近くで見ても美人だ……

これは母以上…まさに女神王だ…


そんなことを考えていると巫女が何かを唱え始めた。

「天にまします神竜様、願わくは未来の姿をここに表し、我が国にさらなる繁栄を。」


唱え終わると俺の額に手をかざす。

すると、光が頭に降りてきてその光は巫女の手に吸い込まれそして消えた。


「天職が分かりました。あなたの天職は…」


そう言い巫女の顔がゆがむ


「な、何かの間違いでは…いやでも…」


明らかに焦りおびえている。


「ど、どうしました」


息をのみそして彼女は告げた。

俺の天職を


「あ、あなたの天職は【滅竜者】邪教徒です。





所々文がおかしいところもあり、スピードも速くてすいません!次はもっと詳しくやります!ここから変わるので!

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