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3.魔法訓練初日

無詠唱魔法を使ってみると光がとどまらず暴発してしまった。果たして無事なのか。

気が付くと俺は知らない天井……

ではなく、俺の部屋の天井が目に入った。


「いててて……くそぉ……うまくいったと思ったんだけどな。」


無詠唱魔法は失敗した。

暴走し膨れ上がり光は爆散したのだ。

その光に驚き俺は倒れてしまったというわけだ。


「なんで失敗したんだろう……?漫画だとこれでいけたんだけどな……」


途中まではうまくいっていたし発動もしてるから、やり方自体が大きく違ったわけではなさそうだが……

これも検証していかなければいけないな。


暴発はしたが、発動速度を見ても詠唱より格段に早いし、威力の調節もできそうだ。

使えれば間違いなく強くなれる。

やる価値はありということだ。


部屋の外からドタドタと走ってくる足音が聞こえる。


「大丈夫かい!?」


父と母が急いで部屋に入ってきた。


「うん!大丈夫だよ!お父さん、お母さん!」


俺は何事もなかったかのようにそうやって言葉を返す

(さっきの光……そりゃ心配になって見に来るよな……やばい。)


「けがはない?怖かったよね。もう大丈夫だよ」

「さっきの光は一体……とにかく無事でよかったよ」

「う、うん!」


(よかった……一旦は大事にならなそうだ。こんなことでばれて終わったら洒落にならないからな……ははは。)


両親も俺の反応に安堵の表情を浮かべている。

しかし、父があるものを拾い空気が一変した。


「ん?これは……」


父が拾い上げたことで俺もそれに気づく。

(あ!ま、まずい……)


「ねえ、レオこれは何だい?」


父は俺がさっき読んだ初級魔法の教本を持ちながらそう言った。


「……魔法の本です。」

「そうだね。これはどうしたのかな。」

「お父さんの部屋から持ち出して読みました」

「読んだ……口に出してかい?」


俺はうなずいて返す。

父は無言で空を見上げる。

(これは怒られるよな……勝手に持ち出したし……怪しまれもするかも……5歳の子供が魔法を使うなんておかしいだろうし。でもとにかくここは素直に謝ろう。それが一番いい。)


「ごめんなさい……気になって、つい……本当にごめんなさい。」


父はまだ無言で天を見上げる

(そこまで怒っているのか……くそ、どうすりゃいいんだ)

すると父はいきなり口を開いた。


「天才だ」

「え?」

「レオ!すごいぞ!お前は天才だ!」


父は俺を持ち上げ今までにない大声で叫びだした。

(え?え?なんだなんだ!)


「5歳で魔法を発動させるなんて事例今まであったか!いやないはずだ!賢者ですらもっと後なはず……これは天才だよ!すごい!」

「ちょっとあなた落ち着いて!」

「落ち着いてなんてられないよサクラ!これはとんでもないことだよ!」


父は今まで見たことがないほど興奮している。


「すごいことなのは分かるけど、お願い一旦落ち着いて!レオが危なかったんだよ?まずはほんとに大丈夫かだけ確認しないとでしょ!」

「あ。確かに、そうだね。ごめんね、取り乱した。」


そうして母の一喝で父は正気を取り戻し、両親は医者を呼び俺は一度しっかりと検査をされたのだった。

(とにかく、あの反応だと悪くは思われてないようだし……助かった……)


そうして検査の後、両親に何があったか改めて質問された俺は魔法を使ってみたくて、勝手に本を持ち出し試してしまったことを伝えた。やっぱり怒られるかと思ったが、怒られず改めて両親は歓喜しこれから毎日少しずつ魔法を教えてもらえることになった。


---


そうして最初の魔法講義の時間がやってきた。

まあ最初の講義の日といっても、あの騒動の次の日なのだが……

まあとにかく、早いほうがいいということなのだろう。


「じゃあまず教える前にレオはどこまで魔法について知っているか教えてくれるかい?」

「はいお父さん!えっと……」


そんなこんなでまずは俺が自分で調べた知識を父に披露する。

それを聞いて父はまた驚いた顔をする。


「すごいな。本を読んだだけでそこまで理解できるなんて……」


と、俺はべた褒めをされる

いやあ、こんなに褒められないから実際褒められるとうれしいものである。

頑張って調べたしな。

まあ魔法に関しては漫画での予習があったから理解できたようなもんだけど……


「ここまで理解ができているなら、基礎の基礎は説明いらなそうだね。」

「じゃあ今日は何からやるの?」

「そうだね……詠唱について軽く教えたら、初級魔法を早速実践してみようか!」


詠唱と初級魔法の実践!

早速魔法使えるなんて楽しみだ。


「ではまず詠唱についてなんだけど、基本的に詠唱の文は前半が魔法のレベルと形の指定、後半が元素の指定で構成されるんだ。だから間違えるとうまく魔法が出来上がらないから注意するんだよ!」

「なるほど……」


やっぱり詠唱にもルールがあるんだな……

それで、それを破るとバグが起こる……

プログラミングみたいなものか


「まあ、やってみるのが一番早いだろうから、さっそく実践してみよう!」

「はい!わかりました」


さっそく魔法を使ってみるそうだ。

この前の失敗もあって不安な気持ちもあるが……

やるしかないし頑張るか。


「じゃあまずは、危なくない水魔法からやるよ。真似して詠唱してみて。」

「はい!」

「流れゆく水よ収束し球を成せ!【ウォーターボール】」


父の手にどんどんと水が集まり、そして水の塊が出来上がる。

(おお!すごい!よし俺も!)

意気込み父の真似をする。


「流れる水よ収束し球をなせ!【ウォーターボール】」


すると、父の時と同じように収束しやがて水の玉ができる

しかし父のよりいびつなものだ


「あれ?なんでだ?」

「それは詠唱ミスをしたからだね。『流れゆく』のところが『流れる』になっていたからね。そんな些細なミスでも失敗してしまうんだ。

「なるほど……」


意外と細かくて難しいものだな

適当な俺にはちとつらいものだ。


「まあ、最初はしょうがないさ。何回も使って行けば間違えなくなるよ」

「そうだね。ありがとう父さん」


そうだ。やるしかないからな。

こんなことでいちいちへこたれてはいられない。

気を引き締めて頑張ろう。


「うん!さあ次だ!どんどん教えるよ!」

「はい!お願いします!」


そうして全属性1つずつ初級魔法を教わり初日は終了した。


そしてこれからは教わったことを忘れないよう日記を書くことにした。

俺は部屋に戻るとペンとノートを取り出し早速書き始める。


ついでに初日に教わったのは

水球ウォーターボール

……水の玉を作り飛ばす


火球ファイアーボール

……火の玉を作り飛ばす


風切ウィンドカット

……風を刃状にして飛ばす


石球ストーンボール

……石の塊を飛ばす


電撃ショックボルト

……軽い電撃を飛ばす


この5つである。

初日にしてはだいぶ頑張ったのではなかろうか。

父もほめてくれたし……

この調子で頑張っていこう


そして今日で分かったことなのだが

俺はだいぶ才能があるらしいということだ。


どういうことかというとまず俺の魔力の量についてだ。

俺は常人よりも魔力の量が多いらしい。


というのも丸一日練習していたのに俺はあまり魔力が減った感じはしていなかったのだが、同じだけやった父は普通に魔力が枯渇しかけていたからそれに気づいたのだ。


そして俺には苦手な魔法があまりないということにも気づいた。

前世のおかげでスムーズにイメージできるのもあるのかもしれないが、俺はどの属性の魔法も問題なく発動することができた。

そしてそれはすごいことらしい。

父も驚いていた。


それにしてもこんなに才能マンだなんて俺らしくないことだ。

いやもちろんうれしいのだが俺がこんな才能マンのはずがないのだ。

頑張ってはいるとはいえ絶対に。

理由は俺だから。


だからこそこれも十中八九もらった能力とやらの一つだろう。

というかもらったのは技とかではなくこんな感じの才能なのかもしれない。

確かに才能なら努力次第で強くもなれるしな。うんうん。


と一旦初日はこんな感じであった。

この感じなら俺はどんどん強くなりそうだ。これからも頑張っていかないとな。


「レオ!ご飯だよ!おりてきなさい!」


と、日記を書き終えたタイミングで母に呼ばれた。


「はーい!今行きます」


そう返事をして日記を閉じ俺はリビングへと向かった。


---


そして、俺らは夕食を食べ始めた。


「レオ、今日はどうだった?」

「楽しかったよお母さん」

「それならよかった!」


笑顔で返すお母さん

相変わらずの天使である。


「いやほんとにすごいよ!レオはもう全属性仕えるんだ!」

「ほんと!それはすごいね!」

えへへと照れる俺。


「そうなんだ!だから早いけど明日はもうあそこで訓練しようと思う!」

「あそこで!はやくない?」

「はやいさ。でももう庭ではほかの魔法の訓練はできないしね」

「そうね…」

「大丈夫さ!僕が守るから!」


2人はそんなことを話している。


え?次は何だ?何をするんだ?

聞いてみるか。


「ねえ父さん?何の話?」

「ああ、そうだね。」

「明日の訓練なんだけどさ。」

「うん」


(な、なんだなんだ?)


「森に行ってみようと思う」

「もり?……」


そうして俺の森行きが決まった。



















遅くてすいません!頑張ります!

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