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18.真実

「くそっ…………!ぐあああああ」

「なんで。賊のくせに……なんでこんなにっ……ぐあああああぁ……!!」


ゾフたち山賊一家は城に乗り込んですぐに、城内の警備をしている兵士200人ほどにまた囲まれてしまったがゾフの一喝で気持ちを持ち直した山賊たちと、大暴れする幹部3人に全員倒され城内は一時静まり帰っていた。


「思ったより手ごたえがねえなぁ?」

「確かにね……兵士も数はいたけどみんな大したことなかったし……聞いてた話と違い過ぎるわね……」


兵士たちをあっけなく倒し山賊たちは全員拍子抜けした様子で話をしていた。


「油断してんじゃぁぁねえぇぞぉ?」

「そんなこと言ったってよ?実際弱かったしよ?」


レミィはゾフに余裕な表情でおちゃらけて見せる。


「あいつらぁは確かに雑魚だぁ。ただの警備の兵士だからなあ。でも、あいつらぁの役割は本隊……騎士どもがぁ来るまでの足止め要員だぁ。」

「騎士??」

「ああ、この国がぁ最強と言われる所以はぁ……騎士……選ばれ訓練されたぁ24人の騎士とぉ、その騎士たちを束ねる王騎士の三人……そして人類最強とぉ言われる騎士長……その全員がぁ遺物(アーティファクト)を持ち使いこなしているからだぁ。」

「「…………」」

「要するにぃ……まだ俺らはぁ国の戦力の1割も削れてねえってぇこったぁ。」


全員真剣に息をのみ聞いている。


「わかったらぁ……気合入れてぇ行くぞぉ……どうせあいつらはぁ……王の間扉の前……あの広いぃところでぇ待ってるはずだからなぁ……」


ゾフの言葉に全員うなずき、王の間を目指して全員で歩き始めた。


---

王の間の前


ゾフたちはあの後何事もなく王の間まで到着していた。

ゾフたちが到着して一番最初に目にしたものはまさに壮観な景色であった。

12人の騎士たちが綺麗に立ち並び、その全員が硬くて豪華そうな甲冑を身にまとい、素人目にも業物だとわかる武器を携えていたからである。


「あれが噂の騎士か……きつそうだねぇ……」

「ええ、見るからにただものじゃないすごみがあるもの……」

「…………」


全員騎士たちのすごみにひるみながらも、ここまでの戦闘で心を決めていた山賊たちはみな構え戦闘準備をとっていた。

しかし、ゾフだけは何とも言えない顔をして騎士たちを見ていた。


「お前らが賊か……王命にてお前たちを処刑する。情けはかけん。悪く思うな。……ん?」


しゃべり始めた騎士はふと話すのをやめ、ゾフをじっくり見だした。

そして何かに気付いたのか一人でうなずいた。


「なるほどなるほど……それなら納得だ。雑魚の兵士とはいえただの山賊にやられるほど雑魚じゃないはずだものな。うんうん。」


そう言って一人でうなずく騎士に山賊たちはみな理解できず首を傾げ聞いていた。


「おまえ相手なら荷が重いだろうな……【大戦車】ゾフ……ゾフ キャットリア。」

「…………」

「【大戦車】??なんだなんだ?どういうことだ??」

「知らないわよ……」


山賊一家は騎士の話に理解できず、みな困惑していた。


「なんだ?仲間には過去は話してなかったのか?」

「いらねぇ……ことだぁ……」

「やっと口開いたか。そのしゃべり方も変わらねえなぁ」


ゾフはいつにもなく、気まずそうにただただ相手の男を見つめた。


「なあ……ゾフさっきからなんなんだよ?知り合いなのかあいつと?」

「知らねえぇ…………」

「つれないこと言うなよ~!一緒に戦った仲だろ??」

「…………」


騎士の男はにやにやとしながらゾフに話しかけている。


「どういうことだよ??おいゾフっ!」

「……今は関係のないことだぁ……」

「関係あるわよ。今のままじゃ……みんなもやもやして集中して戦えない。」


山賊たちは、今まで見たことないゾフの姿と騎士の態度にひどく動揺していた。

それに対しマイルーンも声をかけるが、ゾフは気まずそうに沈黙を貫いた。


「…………」

「ゾフ!」


レミィも必死に呼びかけ。

しばらくの沈黙がつづいた後、やっと観念したかのようにゾフはレミィたちを見回した後ため息をつき、そしてしゃべり始めた。


「…………俺ぁ昔ぃ、王とお国のぉためにあいつらと一緒に戦ってたぁ……」

「騎士だったってこと……?」

「そうだぁ……」

「そんな……」


ゾフの告白にレミィたちはショックが隠せなかった。

誰も予想にもしていないことだったからであった。


「そうだ。俺らは昔仲間だった。国のために共に他国と戦争し、王に命をささげた最高の戦友だった……ゾフ、お前らが裏切るまではな……」


そう言って騎士はにやにやするのをやめ、ゾフをにらみつける。


「裏切り……」


山賊たちはいきなりの事実に理解が追い付かずもやもやしていた。


「昔のことだぁ……」

「そうだな。そんなことはどうでもいいことか。お前は賊で、俺は騎士。ただ処刑するだけだもんな。」


しかし、山賊たちのことなど知らないかのようにそう告げ、その騎士は剣を構えた。

それを見た他の騎士と山賊たちも追うように全員武器を構えた。


「覚悟しろよ?」

そう一言告げ、その騎士はゾフに向かって思いっきり剣を振り下ろした。


「おまえぇがなぁぁぁぁあ!!」

その剣に合わせるようにゾフも棍棒を振り上げた。

2人はお互い力ではじかれ少し吹き飛んだ。


「ちっ……もう、何がなんなんだよおおお……」

そう言ってレミィも騎士めがけて走り出した。


「くっそ!!総員戦闘開始!!」

レミィの突進を合図に、マイルーンも全員に指示を出しそして、本格的な戦闘が始まった。


---

(レミィと騎士の戦闘)

「おおおおおおおおおおお!!」


レミィは目の前にいる騎士にレミィは切りかかった。

しかしその攻撃はさらりと騎士にかわされる。

続けて何度も何度も切りかかるが、ことごとくを避けられてしまう。


「はあ、はあ。……くっそぉ……」


息切れをするレミィに騎士が話しかける。


「無駄ですよ。多少早いようですが、そんな攻撃かすりもしません。諦めて早く死になさい。」

「そんなのやってみないとわかんねえだろーが!!」


レミィは再度攻撃を試みる。

何度も何度も切りつけるがすべて見切られよけられてしまった。


「くっそおおお!なんで、当たんねえ!!」

「野蛮……単調なんですよ動きが。」

「くっそ!!」


それでも何度も何度も切りかかるが全部避けられ、そして避けたすきを狙われレミィは背中を切られてしまった。


「ぐうぅっ……!くっそ……!」


背中を切られた痛みでレミィは悶えうずくまってしまう。

騎士はその姿をみてため息をつきそして剣を振り上げる。


「この程度の力で反逆を企てるなど馬鹿としか言いようがないですね。せめて、苦しまないように殺して差し上げます。諦めておとなしく死になさい。」

「くっ…………」


騎士はレミィに向けて剣を振り下ろした。


---

(マイルーンと騎士の戦闘)


「くそ……予想以上に騎士達が強い……。騎士1人に対して10人以上で戦うようにしてはいるけど……」

マイルーンはあたりを見渡す。

まだ始まったばかりだが、戦況は一目瞭然明らかに山賊たちは遊ばれ、本気を出されれば一瞬でやられると思わされるほどであった。


(このままじゃ時間稼ぎにもならない……くそっ……アーティファクトがそろっていればやりようもあったのに……せめて停止時計(タイムストッパー)があれば……。)


そんなことを考えていると後ろから嫌な気配がしてとっさに前に倒れこむように避けた。

元居た場所を見ると騎士の一人が大きな斧を自分のいたところに突き刺していた。


「くっ。……っぶない。」

「考え事たぁ、余裕じゃねえの!嬢ちゃん!!」


そう言ってでかい茶色の甲冑を着た騎士はマイルーンに話しかける。


「全然、むしろどうしようかと焦っていたところよ。」

「正直だな!でも、そんな考え事してたら余計にどうしようもなくなっちまうぜ?」

「それもそうね。」


マイルーンはそう言って腰にある2本の短剣を手に取り構えた。

「まずは、あなたを倒してから考えることにするわ!」

「いいねえ!!そう来なくっちゃな!!」


騎士も斧を肩に乗せるように構える。

「はああああああああ!!」


マイルーンは騎士に突進していきそして戦闘が始まった。


---

(騎士とゾフの戦闘)


「ぐおおおおおおおおおおっっ!!!」

吹き飛んだあと、すぐに体制を立て直したゾフが騎士に向かって、突進をしていった。

ゾフは棍棒を振り下ろし、一歩体制を立て直すのが遅れた騎士は剣でそれを受け止めた。


「っぐううううう。相変わらずの馬鹿ぢからだなあ……ゾフ!!」


騎士は受け止めた棍棒を軟体動物のように流れるようにうまく流した。

ゾフの棍棒は地面に流され、そのすきを狙うように次は騎士が剣で切りかかる。


「ぐうう……ううううう……ぐああああああああああ!!」


騎士は雨のように何度も何度も早く切りつけ、ゾフは何とか防ぐ。

ゾフも攻撃をやめさせるために力いっぱい棍棒を振り回し、騎士は攻撃をやめそれを何とか後ろに飛び退けた。

タイプは違うがまさに互角……どちらも譲らず、それを2人も感じていた。


「やるなあ……ゾフ……」

「…………」


ゾフは無言で返した後、またも棍棒を振りかぶり次は遺物(アーティファクト)を発動させ攻撃した。

振り下ろしながら棍棒はどんどん大きくなっていく。


「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!巨大棍棒(ジャイアント)ォォォォォ!!」

「大技だな……それなら俺も……」


そう言って、それを見た騎士も剣を構えなおす。


遺物(アーティファクト)【魔剣 火柱(ひばしら)】」

唱えると同時に剣から炎が燃え上がった。

そしてそのまま、剣を振り上げそして衝突した。


ドゴオオオオオォォォン


二人の遺物(アーティファクト)の衝突により大きな音を立て爆発が起こった。


---

「始まった、みたいですね……」

「ああ、そうみたいだね………………。よし。あたいらも行こうか」

「……はい。」


レオルドと頭は魔法で身を隠し城へと乗り込んだ。


そうして革命は本格的に始まった。

革命編まだまだ続きそうです……。

お付き合いくださいませ。

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