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11.迷宮入り

俺たちは今迷宮に来ている。

頭に任された大仕事、遺物(アーティファクト)を発掘するためだ。

あの話の後、レミィにどういうことなのか詳しく聞いてみることにした。


「ああ?めんどくせえなあ……」

といつもより暗い表情でけだるそうだったが、ちゃんと説明をしてくれた。


まず遺物(アーティファクト)とは過去の時代の遺物であり、簡単に言えばすごい魔道具である。

そしてこれは、迷宮と呼ばれる場所……まーよくあるゲームとかのダンジョンのようなものからしか見つからないらしい。

迷宮の中は迷路のように複雑で、その上トラップに魔物も出現し、どの迷宮も攻略が難しくそのため処刑方法として迷宮に放り込むこともあるのだそうだ。そのことを迷宮入りというらしい。

(だからあの時、殺されるんだと思って暗い顔をしていたんだな……)


そして、そんな難しい遺物(アーティファクト)発掘を任せるのは決戦があるかららしく、レミィも詳しくは知らないらしいが、みんなが幸せな世の中を作るため貴族や王族に戦争を仕掛けるつもりで、そのためではないかということらしい。


ほんとにそんなことをするつもりなのだろうか……

さすがに国の相手なんて遺物(アーティファクト)があったとしても厳しいと思うが……

まあ何はともあれ、迷宮で死んだらそんな心配どころではない。

頑張らなきゃな……


「よし。行くぞ。」

そうして俺らは迷宮へと足を踏み入れた。


---

「お、思ったより暗いな……」

入ってすぐ俺は立ち止まりそういう。


「まあ、建造物のようではあるが自然発生したものだからなぁ。明かりとかはねぇのよぉ。」


俺の後ろからガタイのいい大きな男がそういってきた。


「ゾフさん。詳しいんですね。」

俺はその大きな男にそう返す。


(にしても、最初に見た時から思ってたけどほんとにすごいからだだな。)


ゾフさん、最初に俺をバディにするって言いに行ったときに頭と一緒にいたあの人。

レミィに昨日聞いた話によると、山賊一家の4人いる中の幹部の一人で、身長が230センチある斧使い。

パワーは一家の中で1番ですごく腕の立つ人なのだそうだ。


「まぁ、俺とリヒトはダンジョン探索の経験もあるしなぁ。」

「そうなんですね!」

「うんそうだよ!だからわからないことがあったらいつでも頼って!」

「はいありがとうございます!」


そしてこの山賊には見えない好青年はリヒトさんでこの人も幹部らしい。

頭がよく参謀も務めながら、剣の腕もすごいらしい。


「ところでリヒト。陣形はどうするんだ?」

レミィもやってきてリヒトに聞く。


「そうだね。タンクはゾフでアタッカーは僕。基本前衛は僕とゾフで先陣を切るよ。だからレミィとレオルドは……レオルドは魔法が使えるんだっけ?」

「ああ、はい。初級、中級はほとんど使えます。上級も何個かは……」

「そうかその年でそんなに……すごいね!」

そういいながらリヒトは頭を撫でてくる。


「なら、前衛はゾフとレミィでレミィに基本アタッカーをしてもらって、僕とレオルドは後衛で、レオルドは魔法でサポートを僕はオペレーターをしながらレオルドを守るよ!」


俺らは全員でうなずいた。


「わかったぁ。よしじゃー行くぞぉ」

そうして陣形も決まり迷宮探索が本格的にスタートした。


---

迷宮内は建造物というより入り組んだ大きな洞窟に近く、薄暗くそして一面岩であった。

暗いから事前に準備したライトを先頭のレミィが持ち、それに全員続く。

声や足音は響きそれしか聞こえない。

 

そうして10分ほど何もなくただただ歩いた。


「何もないですね。」

「そうだね……」


俺は何もないことに不安になりリヒトに聞いてみた。


「こんなもんですか?」

「まあ、何もないときはそりゃあるけど10分も歩いて何もないのは少し珍しいね……いつもならそろそろ魔物が出てもおかしくないが……」


そんなことを話していると前を歩いていたレミィが止まった。


「……出たよ。」


(出た?何が?)

そう思い前を向くと確かにそこには居たのだ。

でかい顔、太っていてゾフよりもでかい図体、硬そうな茶色い皮膚、手には棍棒を持っている。

こんな魔物を俺は前世で見たことがあった……

そうファンタジー物でよく登場するあの……


「トロール出現!全員戦闘態勢!!」


リヒトのかけ声で全員急いで武器を持ち構えた。


(やっぱりトロールか……)


「宝物庫でもないのに、なんでトロールが……」

リヒトは驚きながらそう呟く。


トロールは俺らが構えてすぐ、トロールもこっちめがけて走ってくる。

「くそ!来たぞ。ゾフ!レミィ!足を狙え!動きを止めろ!」


声と同時に2人はアイコンタクトをかわし、すごい勢いでためらうことなくトロールの足めがけて走っていく。

そしてトロールの後ろから足首を狙い攻撃をする。

トロールの動きは体重が重いからか遅く問題なく二は足に攻撃を続ける。


(す、すごい……あの巨体相手に攻撃できてる。)


「レオルド!お前は一番強い魔法を準備してくれ!」

「わ、わかりました」


って……指示がアバウトだなあ……

くそお、どうするか……

一番強い魔法……

密閉空間だから炎は怖いし、水は殺傷能力が低くて意味がない……

となると……風か……


精神を集中し、魔力を集め想像する。

よしできた……


「できました。打ちます。」

気づけば、レミィたちは足を攻撃しまくり動きを止めることに成功していた。

さすがだなぁ。

これなら狙いやすい。


「え?早くな……」

「【風大槍(ウインドランス)】」


唱えると同時にでかい風の槍は俺の手から飛び立ち瞬く間にとび、トロール腹に風穴を開けた。


「よしっ!やりましたね!」


俺は喜びはしゃいだ。

しかしほかのみんなは呆然としていた……

とうとう迷宮探索始まりました!

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