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9.本音

「水中級魔法 霧隠(ハイド)


魔法によって俺らは霧に覆われ見えなくなる。


「こ、これ魔法⁉アンタ魔法なんて使えたの⁉」

レミィは目を大きく見開いている。


「はい。ある程度は…」

父さんと訓練したからな。

この程度ならばお茶の子さいさいだ。

まあ、父さんも町も救えない使えないものだけど。


「す、すごいな!これは外からは見えてないのか…?」

「はい。これは中級魔法の霧隠(ハイド)と言って水の反射を利用した魔法です。完全に見えなくなるわけではないですがほとんど認識はできないので今回に関しては問題ないと思います。」


まあぼやけて見えるみたいなものだ


「な、なるほどな…?よくわからんが要するに見えないってことだよな?」

「はい。そうです。」

「そうか…これならいけるかも…」

「それならよかったです。」


そう言ってレミィは安堵の表情を浮かべる。

「じゃあ行くか」

「はい」


そうして俺らは屋敷に入りターゲットの元まで進んだ。

魔法のおかげで道中は誰にもばれず進むことができた。

そして、隠れたまま俺らは町長をナイフで刺し殺した。


---

そうして無事任務は達成しそのまま屋敷を脱出し、そして俺らは帰路についた。

人を殺した罪悪感を抱えながら。


「人を殺すのってこんなに簡単なんですね。」

小屋まで帰る道中、俺はそう呟いていた。


「そんなもんだ。今回は少し難しかったけどね。」

レミィは真顔で返す。


「あの…なんでこんなことするんですか?」

俺はそう聞いた。

彼女のさっきの態度や今の表情からして、したくてしてることじゃないことくらいわかっていたからである。


「……」

レミィは無言で答える。


「したくてしてるわけじゃないことくらい俺でもわかります。」


俺は知りたくなっていた。

この数日一緒にいて、優しい人であること、真面目であることは分かっていた。

そんな人がこんな必死になって、なぜ嫌なことをするのか。

理由が気になってしまったのだ。


「教えてくれませんか?助けてもらったから、何かあるならちゃんと手伝いたいんです。」


レミィはそれでも無言で返す。

しかし俺は見つめる。

そうして少しの沈黙の後レミィはようやく口を開いた。


「大した理由じゃねえよ。」

「それでも」

「弟だ……」

「え?」

「俺には妹がいるんだ。俺に似てなくてかわいくてさあ……体も小さいし目もクリンクリンでおおきくてな……」


そうしてレミィは話し出す。

レミィはいつになく優しい顔をしていた。


「親は俺が小さなときに死んじまってよ。もともと路上暮らしだった俺らには金もねえし、寝床もねえしずっと必死で生きてたんだ。盗みとかしながらよ。でもそれも長くは続かなくて、盗みとか警戒された俺たちは町からも追い出されて、周りは魔物もう死ぬってとこまで言ってよ。」

「それは……大変ですね…」

「もう終わったって思ったよ。そんな時頭が俺らを助けてくれたんだよ。住むとこをくれて、飯をくれて、仕事をくれた。妹には孤児院も紹介してくれて、俺らは助かったんだ。だから、俺には頭に…みんなに大きな恩があるだから返さなきゃいけねえ。」

「そうだったんですね……」


すごい話だった。

確かに生活困窮者が多いのは町に行ったときに見ていた。

そしてそれをお偉いさんたちは無視していることも。

前世じゃあまり気にしてこなかった世界だった。

(そんな理由があったなんて……)


「それに、俺も最初は山賊なんて嫌だなって思ってた時もあった。でも知ったんだ。うちは他とやってること、目標が違うって。」

「そうなんですか?」

「ああ、俺らの最終的な目的は生活困窮者のいない子供たちが幸せな世界なんだ。」

「え?」


(どういうことだ?)


「俺らの集めた金……あれの使い道は孤児院や生活困窮者に寄付することだ。自分のためにしかお金を使わない奴からお金を奪いちゃんとした町長や孤児院に寄付している。そしてその過程で悪い権力者も始末して新しい人に変える。悪いことはしてるから賊って呼ばれてはいるけどその中でも義賊だと私は思ってる」


(なるほどな……)


「そんでこの行動が妹のしあわせ魔法 霧隠(ハイド)


魔法によって俺らは霧に覆われ見えなくなる。


「こ、これ魔法⁉アンタ魔法なんて使えたの⁉」

レミィは目を大きく見開いている。


「はい。ある程度は…」

父さんと訓練したからな。

この程度ならばお茶の子さいさいだ。

まあ、父さんも町も救えない使えないものだけど。


「す、すごいな!これは外からは見えてないのか…?」

「はい。これは中級魔法の霧隠(ハイド)と言って水の反射を利用した魔法です。完全に見えなくなるわけではないですがほとんど認識はできないので今回に関しては問題ないと思います。」


まあぼやけて見えるみたいなものだ


「な、なるほどな…?よくわからんが要するに見えないってことだよな?」

「はい。そうです。」

「そうか…これならいけるかも…」

「それならよかったです。」


そう言ってレミィは安堵の表情を浮かべる。

「じゃあ行くか」

「はい」


そうして俺らは屋敷に入りターゲットの元まで進んだ。

魔法のおかげで道中は誰にもばれず進むことができた。

そして、隠れたまま俺らは町長をナイフで刺し殺した。


---

そうして無事任務は達成しそのまま屋敷を脱出し、そして俺らは帰路についた。

人を殺した罪悪感を抱えながら。


「人を殺すのってこんなに簡単なんですね。」

小屋まで帰る道中、俺はそう呟いていた。


「そんなもんだ。今回は少し難しかったけどね。」

レミィは真顔で返す。


「あの…なんでこんなことするんですか?」

俺はそう聞いた。

彼女のさっきの態度や今の表情からして、したくてしてることじゃないことくらいわかっていたからである。


「……」

レミィは無言で答える。


「したくてしてるわけじゃないことくらい俺でもわかります。」


俺は知りたくなっていた。

この数日一緒にいて、優しい人であること、真面目であることは分かっていた。

そんな人がこんな必死になって、なぜ嫌なことをするのか。

理由が気になってしまったのだ。


「教えてくれませんか?助けてもらったから、何かあるならちゃんと手伝いたいんです。」


レミィはそれでも無言で返す。

しかし俺は見つめる。

そうして少しの沈黙の後レミィはようやく口を開いた。


「大した理由じゃねえよ。」

「それでも」

「弟だ……」

「え?」

「俺には妹がいるんだ。俺に似てなくてかわいくてさあ……体も小さいし目もクリンクリンでおおきくてな……」


そうしてレミィは話し出す。

レミィはいつになく優しい顔をしていた。


「親は俺が小さなときに死んじまってよ。もともと路上暮らしだった俺らには金もねえし、寝床もねえしずっと必死で生きてたんだ。盗みとかしながらよ。でもそれも長くは続かなくて、盗みとか警戒された俺たちは町からも追い出されて、周りは魔物もう死ぬってとこまで言ってよ。」

「それは……大変ですね…」

「もう終わったって思ったよ。そんな時頭が俺らを助けてくれたんだよ。住むとこをくれて、飯をくれて、仕事をくれた。妹には孤児院も紹介してくれて、俺らは助かったんだ。だから、俺には頭に…みんなに大きな恩があるだから返さなきゃいけねえ。」

「そうだったんですね……」


すごい話だった。

確かに生活困窮者が多いのは町に行ったときに見ていた。

そしてそれをお偉いさんたちは無視していることも。

前世じゃあまり気にしてこなかった世界だった。

(そんな理由があったなんて……)


「それに、俺も最初は山賊なんて嫌だなって思ってた時もあった。でも知ったんだ。うちは他とやってること、目標が違うって。」

「そうなんですか?」

「ああ、俺らの最終的な目的は生活困窮者のいない子供たちが幸せな世界なんだ。」

「え?」


(どういうことだ?)


「俺らの集めた金……あれの使い道は孤児院や生活困窮者に寄付することだ。自分のためにしかお金を使わない奴からお金を奪いちゃんとした町長や孤児院に寄付している。そしてその過程で悪い権力者も始末して新しい人に変える。悪いことはしてるから賊って呼ばれてはいるけどその中でも義賊だと私は思ってる」


(なるほどな……)


「そんでこの行動が妹の幸せにもつながってると思うから……だから俺は嫌でもやるんだ。」

「でも……それでも殺しは……」

「……」


その後、小屋まではお互い無言で歩いた。

そして俺は考えた。

聞いた話のこと。今日のこと。そしてこれからどうしたいかを。


気づけば家についていた。

そして着いたとき俺は決心した。


「あの……」

「あ?」

「今度妹さんに会わせてくださいね。」

「は?なんだいきなり?気持ち悪い……」


ひどい言われようだ

でも

それでも

俺は……


「俺も手伝います。」


彼女に恩を返すと決めた。

そうするべきだと思った。

そうして、本格的に俺は山賊になった。




がんばりましたああ。

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