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39/46

39回目 その頃、彼らは 6

 新たな者を加えて意気揚々と迷宮へと向かっていく。

 そんなヨシフサ達は、予定通りにいつもよりは控えめな場所に陣取る。

 新たに入った者達との調整を行う為だ。

 そこで自動車を止め、作戦を展開していく。



 やり方はそれほど突飛なものではない。

 罠というか障害を設置して、化け物を呼び込む香を焚く。

 これで敵を引きつけて倒していく。

 探索者が行う基本的な狩りのやり方だ。



 これを一箇所だけで行うのではない。

 複数の箇所で行う。

 そのため、別々の通路に分かれる。

 拠点となる場所は定めておいてから。

 そこから枝分かれする通路にそれぞれ布陣していく。



 これに加えて、人数に余裕があるので周辺の警戒も行っていく。

 化け物からの不意打ちを防ぐためである。

 迷宮は様々な方向につながっている。

 背後を完全に防ぐ手段はない。

 だから、事前の予防が必要不可欠になる。



 こういった準備をしてから化け物を呼び集める。

 その間に遭遇してしまう事もあるが。

 さすがに想定外の遭遇というのはなかなか発生しない。

 入り口付近に比べれば、徘徊する化け物も増えている。

 しかし、迷宮も広大なので、出会いがしらという事はなかなかない。

 稼ぐにはそれなりの事をせねばならない。



 そんな奥地で事を始めていく。

 その最前線にはヨシフサたちが陣取る。

 この旅団の最強戦力だ。

 そこに新規加入者の中でも有望株を加えている。



「来たぞ!」

 望遠鏡で警戒をしていた者が声をあげる。

 その言葉通り、迷宮の奥から化け物がやってくる。

 それらが接触してくれば戦闘開始だ。



「行くぞ」

 仕掛けた罠を超えて敵がやってくる。

 大勢集まってきたが、それらは上手く分散されている。

 罠によって進行が阻まれているおかげだ。

 その戦闘が到着してから、ヨシフサが動く。



 ヨシフサが使うのは諸岡流。

 広範囲攻撃が特徴の流派である。

 一度に相手にする数は減ってるが、それでもまだ多い。

 だからそれらをヨシフサが削っていく。



 乱れ飛ぶ刃は、迫る化け物を次々に切っていく。

 そのすべてが致命傷になるわけではない。

 だが、大多数は地面に倒れていく。

 技術も能力も高いヨシフサの一撃は、それだけの威力があった。





<< 機能情報 >>



『乱れ刃』


 移動しながら切りつけることで、広範囲を攻撃する。

 命中率・威力はその分下がる。



 攻撃範囲は『能力値×技術修正センチメートル/1秒』になる。




<< 以上、機能情報 >>





 現在のヨシフサならば、4メートルから5メートルの範囲をとらえることが出来る。

 その中にいる全ての敵が攻撃を受けていく。

 ここから外れた化け物が、ヨシフサを超えていこうとする。

 あえてヨシフサはそれを追いかけたりしない。



 化け物は次々と襲い掛かってきている。

 通過した敵を追いかけようとすれば、それらを放置する事になる。

 当然ながら、それらは目の前にいるヨシフサを攻撃する。

 だから、取りこぼした敵を追いかけることは出来ない。



 別に全部を倒す必要は無い。

 脇を固める他の者が処分してくれるのだから。

 むしろ、ヨシフサは前から来る敵を攻撃し続けた方がよい。

 その方が、結果として敵をより多く倒すことが出来る。



 こうしてまず、ヨシフサが敵を間引いていく。

 それを後方に控えた者達が倒していく事になる。

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