表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を知らない神様  作者: ビター
魔道士大会編
26/113

女の戦い

 

  ユグドラ学園第6訓練所治療室。

  魔法で戦うには窮屈な部屋でアリスはラトニーを樹木で拘束していた。

  だがラトニーは両手から転移空間を出す。

  そして樹木を噛み砕くように転移空間を閉じる、開くを繰り返す。

  直ぐに樹木は粉々になってしまう。


  「転移空間を閉じる事で樹木を壊した···」


  アリスはすぐに新たに樹木を造り次々と樹木で拘束する。

  転移空間を自由に使わせないよう両手も樹木で拘束する。


  「いい判断···」

 

  ラトニーは地に落ちていたナイフを足で強く踏み中に浮かせ蹴り飛ばしアーサーに当てようとする。


  「やば!今から創った魔法じゃ間に合わない!」


  アリスはラトニーの拘束を解き、解いた樹木でナイフを受け止める。

  気付くととラトニーの姿はなくなっていた。


  「逃げた?いや違う!」


  アリスは後ろを振り返り手から出した長めで丈夫な木の棒を振るう。

 

  「強い」


  後ろにはラトニーが片手から転移空間を出して立っていた。

  アリスは木の棒を振り回した勢いで転移空間に入りそうになる。

  だが木の棒を樹木に変えて向こうの空間の地に突き刺す事により転移空間に入るのを回避する。


  「それに入ったら戻れない、危なかった」

  「次は地の無い空中に開かなくては」


  アリスは1歩下がりラトニーは転移空間を閉じる。

  アリスはアーサーを気にしながら呼吸を整えて部屋いっぱいに樹木を創る。

  樹木でぐちゃぐちゃになった隙にアーサーを抱えて樹木を操りながら出口に向かう。


  「樹木で出れない、この体制では転移空間を出すのも難しい」


  ラトニーは樹木により部屋から出ずらかった。


  「はぁはぁ」


  アリスは部屋から出ると遠くの床に樹木を突き刺し樹木に引っ張ってもらい大会会場の方へ向かう。


  「戦うことがこんなにも怖かったなんて···2人に頼っていた証拠、けど変わらないと」


  アリスは息を切らしながらアーサーを抱える。

  だが目の前に転移空間と共にラトニーが現れる。


  「逃げ切れない」

  「今ならその子と死ねる、1人よりマシだと思わない?」

 

  ラトニーは転移空間の盾を作り攻撃を受けないようにする。

  アリスはその盾の右側から樹木で攻撃する。

  だが転移空間で樹木を交わされる。


  「私の全方向に転移空間を造れる、だから攻撃は当たらない」

  「それは貴方の思い込みよ」


  アリスがそう言うとラトニーの足元から床を破って樹木が出てきて足を掴む。


  「何?どこから?」

  「さっきの部屋からよ」


  更にラトニーを樹木が引っ張りゆっくりとラトニーの体の骨を折りながら地に引きずり込む。


  「はぁはぁ、やも得ない」


  ラトニーの片足は樹木から外れるがもう片方はどんどん地に引きずり込まれる。

  両足は既に骨が折れちぎれかけていた。

  そして埋まっていた方の足を自ら引きちぎり脱出すると転移空間を出してどこかに逃げて行く。


  「に、逃げた?····はぁぁぁ」


  アリスはため息をつきながら座り込みアーサーと共に地に倒れ込む。


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


  大会会場ではグリードが軽く血を流して座り込みラースとエンヴィーが魔導師を圧していた。


  「まったく、世話の焼けるガキだ」

  「すみません」


  魔導師達はミハエル先生以外倒れていた。

  ほぼ全滅だ。


  「さすがに今回の奴らは強かった···だがもうこんなに強い奴らには会わないだろう」


  ラースはそう言ってミハエル先生に近く。

  傷は無いがボロボロのミハエル先生は呼吸を整えている。


  「お前はスロウスの毒で殺す、そしたら再生魔法は無意味だろ?」


  ラースがそう言うとラースの後ろ、エンヴィーのすぐ横に転移空間が現れそこから傷だらけのラトニーが現れ倒れ込む。


  「ラトニー?どうしたんだ?」


  エンヴィーはラトニーの体を片方で支えながら言う。

 

  「アリスと名乗る子供に···殺られました、アーサーは仕留めれませんでした···すみません、すみません」


  ラトニーは涙と血を流しながらエンヴィーの服を握りしめる。


  「エンヴィー、奴から目を離すな」


  ラースはミハエル先生から離れラトニーに寄り添う。


  「足が無い···けど大丈夫だ、ラスト達を呼ぶ事はできるか?」

  「はい」


  ラトニーは苦しそうにしながらも転移空間を開く。

  転移空間の向こうにはラストとスロウスが居た。

  そしてこちらに気付いたように転移空間から出てくる。


  「やったー!俺3ポイント!スロウスは1ポイントだろ?」

  「悔しいけどラストが居なかったら死んでいた、やっぱリアルじゃラストの方が上だね」


  ラストは余裕がありそうだがスロウスは傷だらけで息を切らしている。

  ラストの肩を借りないと歩けないくらい重症だ。


  「あ!リーダーヤバい!子供達には逃げられた!」

  「気にするな、それより帰るぞ」


  ラースがそう言うとラトニーの転移空間にグリード、スロウス、ラスト、エンヴィーの順で入っていく。


  「ミハエル、お前も来るんだ」


  ラースはそう言ってミハエル先生を手元に引き寄せ転移空間に入ろうとする。


  「光魔法!」


  だが何者かの光魔法によりラース、ラトニー、ミハエル先生は何も見えなくなる。

 

  「がァ!」


  そしてラースは空中に蹴りあげられ刀のような物で地に叩きつけられる。


  「誰だ?」

  「日本男子!日本の光であり日本の大和魂である竜介!今からそなたを成敗する!」


  光魔法を放ちラースを蹴り上げたのは竜介だった。

  光魔法によりラースは竜介の位置が分からない。


  「そなたの秘密分かった!見えなければ防げない事だ!」


  竜介は光の中でラースをあらゆる方向から刀で叩く。


  「位置が掴めない、移動しながら攻撃してるのか!?」

  「そなたの負けだ···竜介流!天光滅殺!」


  竜介は刀の鞘を抜きラースの首筋目掛け刀を振るう。


  「闇魔法!」


  だがそこに現れたエンヴィーにより刀を腕で止められてしまう。

  同時に闇魔法により光が無くなり皆の視界が戻る。


  「刀を腕で!?しかも見えない光の中正確にここまで来ただと!?」


  竜介は驚きながらもエンヴィーを蹴って後ろに下がる。

  エンヴィーは傷だらけで気絶してしまったラースを抱えて竜介を睨み、


  「無神論者のガキがッ」


  そして歩いて転移空間の近くに行き苦しそう傷を抑えるラトニーを抱えて、


  「良く頑張ったな」


  転移空間の中に去り、転移空間が閉じる。


  「確かに闇魔法、けど奴の腕は切れなかった···なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!」


  竜介はミハエル先生の周りをチョロチョロしながら不思議そうな顔をするが折れていた骨の痛みに気付き叫ぶ。


  「さっきまで歩けないって言ってたのに···無茶したな、けど助かった」


  ミハエル先生は竜介を見てクスクスと笑い、安心したように倒れ込む。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ