表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を知らない神様  作者: ビター
神様の街編
10/113

復讐開始

 

  3年前。

  反魔道士組織である七つの大罪がその名で呼ばれる前の話だ。

  ある日1人の男によりSランク魔導師が皆殺しにされた。

  その日はSランク魔導師達で会議があった日だった。

  そのSランク魔導師の中にはアーサーの父も居た。

  そしてその日、同時に判明した事がある。

  皆殺しにした男こそが反魔道士組織のリーダーだった。

  男は魔導師協会の者に自身の名をラースと名乗った。

  その日から反魔道士組織は七つの大罪と呼ばれた。


  「いつも通りの日常だった、学校から帰ると父さんが死んだ事を聞かされた。あの日から俺は!!」

 

  そして現在。

  アーサーは父を殺した七つの大罪へ復讐心を抱き目の前にいるプライドを睨みつける。

  城内は焦げていて明かりもなく薄暗い。

  城の中央奥ではラトニーが椅子に座ってアーサーとプライドを眺めている。


  「魔導師は神の力を持った人間、お前が神でも魔法は効くはずだ」


  アーサーはそう言いながら右手に小さな太陽を創る。

  プライドは構わずアーサーに歩いて近づく。


  「舐めやがって」


  アーサーは太陽をソフトボールを投げるように投げるが プライドは姿を消す。

 

  「消えた?」

  「違う、物事を良く見ろ。もっと神経研ぎ澄ましてゲームをプレイしろ」


  アーサーが気付いた時にはプライドは後ろに居た。

  プライドは太陽とその光を死角にして素早く背後に回り込んだのだ。

 

  「ウェザー.ウィング!」


  アーサー天気魔法で風を起こすがプライドの髪や服だけが風を受けプライド自身は微動だにしない。

  そんなプライドを前にアーサーは表情を変えた。


  「ウェザー.サン!」

  「人間の子供にしては素早い動きだ、が」


  アーサーは手に太陽を創ったままプライドに当てようとするが手首を掴まれてしまう。

  だがそのままプライドの顔に向けて手から太陽を放つ。


  「なんだ、投げなくても放つ事ができるのか?投げたのは放つ事を隠す為か」


  プライドは間一髪アーサーの太陽を避けて腹に拳を入れる。


  「がァ!」

 

  アーサーはプライドの手を振り解き、両手に創った太陽を当てようとする。

  だが太陽を当てようと手を振るうことにプライドは避けて殴るを繰り返す。

  そして膝を落とすアーサーを何度も殴るとアーサーを担いで、


  「ラトニー、終わった」

  「天気の魔導師は最年少でSランク魔導師になった天才少年、それを一方的に···神は皆貴方みたいに強いの?」


  ラトニーは少し驚きながら温厚な口調で言う。

 

  「強い奴は強い。行くぞ」

  「お疲れ様」


  ラトニーがプライドの頭を撫でながら言うとプライドは嫌そうに、


  「子供扱いするな」

  「神ってだけで子供でしょ?」

  「ケッ。」


  2人はそう言いながらアーサーを連れて姿を消す。





  「タナトス、友達と仲直りするにはどうしたらいい?」


  そんな事を知らず僕は街にあるポムカフェと言う名前のカフェに居た。

  ポムカフェの名の由来のポムと言う手の平より小さく僕の髪と同じ白色の生き物がカウンター席の机の上で小さなコップに入ったココアをちみちみと飲んでいた。

  カウンター席の前にはタナトスと言う店の店主であり、元々死神であった僕とアマノの親みたいな執事みたいな人が居る。


  「直球ですね。諦めないで友達と向き合うしかありません」

  「向き合う···やってみる」

  「ジャック様がそんな事で悩むなんて···アマノ様が見たらビックリですね」

  「だけど、そうやって悩まないと成長出来ない」

  「ですね」


  僕はアイスココアを飲み干すとポムを髪の毛の中に入れてお金を払いカフェを出る。

 

  「はぁ、僕どうしたらいいんだ?アーサーは復讐って言う目的があってアリスはアーサーに勝つって言う目標がある。だけど···僕には目的も目標も無い、昔はアマノを守りアマノと共に生きる事が全てだった···街を守る、それだけじゃ何か物足りない気がして悲しくなる」


  僕が悲しい気持ちに襲われると街に雨が降り始めた。

  まるで街自身が僕のようだ。

  そして僕は何か思い出したかのように雨の中を走り出す。


  「アマノ···」


  悲しくなるといつもアマノを思い出す。

  肉体は死んでても思い出として生きている。

 

  「あ!そう言えば!···今日はご馳走だったはず!」

 

  だが僕は今日のご馳走を思い出してお姉ちゃんの家に走って向かう。

 

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


  「ここは?」


  アーサーが目覚めると目の前には七つの大罪全員居た。

  先程戦った場所とは違う城内のようだった。

  そしてアーサーの体は闇魔法により拘束されていた。


  「少し調べた。お前の父は俺に殺されたらしいな···復讐者って訳か?」


  拘束されたアーサーを見下ろしながらラースが言う。


  「そうだ、今から皆殺しにしてやる」

  「無理だ。お前には今から選択してもらう···死ぬか、七つの大罪の一員になるか」

  「バカか?そんな事したらお前全員俺に殺されるぞ?それに俺が入れば八つの大罪になるぞ?」

  「別に八つの大罪でも良い。それにお前は俺と組む、そしたらお前は俺の仲間を殺せない···代わりに俺を殺すチャンスを常にやる」

  「·····良いだろう、メンバーに入ってやる」


  アーサーがそう言うと闇魔法の拘束が解ける。


  (このリーダーを殺したら1人ずつ暗殺してやる、プライドとか言う神も必ず)

 

  アーサーはそう思いながらゆっくりと立ち上がる。

 

  「皆解散、アーサー、それとラトニーとプライド、今回の件の報告をしに俺の部屋に来い」


  ラースはそう言って部屋に向かうが椅子に足を引っ掛けてしまい転けてしまう。


  「早く来い」


  そして何事も無かったように立ち上がり部屋に向かう。


  (今だけだ。のうのうと生きてられるのは···戦えば負けるが暗殺なら全員殺れる)


  アーサーはラース、ラトニー、プライドと共に部屋に入る。


  「メンバーに入る前に白髪を殺れ、そしたら俺を殺すチャンス、つまりメンバーに入れてやる」

  「白髪?あぁ、ジャックの事か」

  「白髪を殺すまでは学生として生きろ」


  ラースはそう言ってアーサーにナイフを渡してくる。

  どう見てもただのナイフだ。


  「なんのつもりだ?」

  「奴はプライドと同じ神だ、奴には人の武器が効かない···だからこの神器と呼ばれる神の武器で殺れ」

  「なるほどな、まさかジャックが神だと知っていたとは」

  「ジャック?そいつ、そいつが俺達に取って邪魔でしか無い」

  「分かった。何かあったらまた呼べ」


  アーサーはそう言うとラトニーの転移魔法により自分の街に送られる。


  「なぜ彼をメンバーに?」


  ラトニーはアーサーを転移させた後にラースに聞く。


  「奴はいつでも殺せる、ただ白髪は別だ。だから警戒されない奴に殺らせる」

  「なるほど、さすがリーダー」

  「だが、奴は恐らく白髪を殺らないで俺達を殺りにくる。そこでプライド、お前の出番だ」


  ラースがそう言うとプライドは不思議そうに、


  「何をしたらいい?」

  「アーサーや白髪にバレないように奴らを見張れ」

  「分かった」


  プライドはそう言って体を透明にして姿を消す。

  姿だけでは無く気配すらも無い。

  だが声だけはしっかりと聞こえた。


  「それが神で力?それなら見つからないな」

  「ラトニー、俺を飛ばせ」


  ラトニーの転移魔法でプライドはアーサーの居る街に転移される。

  ラースはプライドが転移されたのを見るとラトニーに、


  「で?プライドの力は測れたか?」

  「まだ底が見えません。魔法を使わずアーサーを圧倒しました」

  「そうか、取り敢えず白髪を殺ったらアーサーは生かすが···白髪を殺らずに俺の元に来たならば、殺すしかない」

 

  ラースはそう言ってジュースを飲む。


  「零さないで飲めましたね」

  「·····」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ