入浴前の一時
久しぶりの投稿なので反応を見てから続きを書きます。
班決めの後、寝る前に色々考えた。そのせいか、頭が興奮している。今から、入浴後にすぐ寝ようと思ったのに、この様子では寝れなそうだと思った。
最悪だ。最悪だと思いながら、心のどこかでは楽しみにしている自分がいる。そう感じていた。
あの金髪の誰かさんもいい人かもしれない。厨二病でミリオタという痛いキャラの具現化のような人だけれども。
だけど、それも個性として認めるべきかもしれないな、と思いながら、先程電子レンジで温めたミルクを少し飲んだ。少し心が穏やかになった気がした。
濁流のように濁っていた心が、少しずつ浄化されていくのを感じた。小さい頃からの習慣でホットミルクを就寝前に飲んできたが、こんなに美味しいミルクは久しぶりだった。緊張の糸が解れてきたように感じた。ミルクの温かさに包まれ、体の力も抜けていく。
とても心地が良い。ここから時計針が動かなければどれほど幸せだろうか。そう明は思った。
だが、現実は残酷だ。温めたミルクもいつか冷たくなるように、体の心地良い火照りも消えていった。そして、時計の針は無慈悲に一定のリズムで淡々とと進んでいく。
心地良い世界から脱出するために体に力を入れた。
だが、体はなかなか持ち上がらない。重力に負けそうになっていた。重力が何十倍にもなっているみたいだ。正直なところ、自分自身も動きたいと思わないほどに心地よかった。ミルクのおいしさ、少し火照った体。眠気を誘う温度。この全てを享受したかった。ここで寝てしまえれば、どんなに幸せなことだろう。
しかし、明日のためにも、健康にためにも、そして何より青春のためにも、明は早く寝なければならなかった。
「よいしょ」と女の子のような、いや、女の子より可愛いらしい、小鳥のような声を出して、起きあがろうとした。体に力が入らない。妖麗な美しさというよりも、子犬のような、助けてあげたくなるような顔はもうすでに、ソファーの前にある机の上にのっかていた。その可愛い顔は、机の上で蕩けていた。小柄な体を頑張って動かしている姿はとても可愛らしかった。
眠気と戦っていた明は、眠気に勝っていた
そして起き上がり、自室にあるベットまで移動していた。だがそれは全部夢の中での出来事だった。
彼は、朝までずっとそこで寝ていた。
短い文章でしたが、読んでいただきありがとうございます。お陰で「我が心天に上る」を体現したような精神状態になりました。
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