看護学生でいるうちに……
看護学生でいるのも残り数ヵ月。その間に、よつ葉たちは何を学び何を経験していくのだろう。
看護学生になるまで、現代の医療で何でも治ると思っていた。現実はそうじゃなくて限界がある。
そんな中で、看護学生にできることは患者様の心に耳を傾け寄り添うことだけと担当教授に言われた。指導看護師に指導を受け知識や経験を積み重ねてきました。
綺麗事だけで済まないことも中にはありました。時には目を背けて渡っていかなくちゃいけないこともある。これが私たちがこれから進む道なのだと学びました。
ここで耐えきれず逃げ出した学友もいました。それだけ過酷な臨床現場だったのです。看護師になるなら乗り越えなくてはいけない壁でした。
そして長い間、病室の中で季節のない毎日を過ごす事が、どういうことか? 不安と戦いながら辛い治療を受けていても泣き言も言わず愚痴も溢さず身を委ねてくださる事を当たり前と思わず、初心を忘れず看護の道を歩むことを続けて行こうと思います。
これまで実習で出会った人達、そんな人達の想いを大切にしていきたい。私たち看護学生が患者様に教えていただいた看護の元になると思うから。
きっと[立派は看護師になれ]という気持ちが込もっていたと思います。それを忘れず想いを胸に前へ、ただ前だけを向いて歩んで行きたい。
8ヵ月後に迫った看護師国家試験合格に向け、みんなの思いを胸に看護学生でいられるうちに、学べることは貪欲に学び経験できることは全て経験して後悔の無いように残された看護学生としての時間を過ごしたいと思います。