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エスさん、ジーザ様からの話し、そして現地の者の情報。

先ほどの酒場の作り…


まだ確定はできないがここに町ができるのは間違いない、ワンダーが無くなってからも残るような町…


こんな北にあえて町をつくる意味…それを早い段階で掴まなくては。




先ほどの酒場での会話。

『エス、ハッカはどうしている』

『バラバラになったのは知ってるか』

『組み分けの件は聞いているが、一緒じゃないの』

『コルティックが一方的に分けたからね。お陰で愛する僕らも離れ離れなんだよ。そこのいい男ワインを注いでよ』

『フェイは私の。私が注いでやる』

『じゃあ、いいや』

『話しが進まないだろう、ほれ』

エスさんがワインを注ぐと上機嫌にジーザ様が飲み干す。そしてエスさんが注ぐ、そして飲み干す…


『僕を酔わせてどうする気だい』

自分で要求しておいてこの台詞…これが噂に聞くジーザ様か…ふと目が合う。

『そこの女に飽きたらいつでもおいで遊んであげるよ』



『殺す…』

『できるのかい…』

空気が重い、2人の間の空気がゆがむようだ…


『やめろ…悪ふざけが過ぎるぞ…2人とも…』


エスさんの一言で重い空気は霧散する。

自分のジンを4つのグラスに注ぎ配る。


『ハッカはいい奴等とグループになった、実力は劣るがきっといい経験になる』

『僕は納得していないけど、エスが言うから様子見だね』



『ならば、私が来ていることは秘密にしておいて欲しい』


『いいのか』

『ハッカの成長が大事』





その後何か情報が入ったときの連絡先を交換し私達は店を後にした…



『フェイ…ハッカの様子をそれとなく探ってほしい』

僕は無言で舞の肩を抱き寄せる…






トップグループの進みはおそらく中層を過ぎ、下層に届くのではないかと考えている、あくまで今までのワンダーの傾向からの推測に過ぎないけれど…


『う~ん、困ったわね…』

『主任、トップグループは予定以上に進行してるのに何が困るんです』


私は手元の自作資料をカノンに渡す…


『あ~どうします主任』

私も困ってるから「困ったわね」って言っているのに…

計画を前倒し…いくらなんでも早いわね……


中層までルートを先行させるしかないか…

『カノン、ルートを中層まで敷くわ。準備させて頂戴』

『いいんですか。いくらなんでも早いのでは』

『言われなくても理解しているわ。でもね、今から動き出さないと間に合わないのよ。グループ分けも中層までのルート完成と同時に自由化ね…』

『本社がなんていうか…』



頼むしかないか…


『ミラに説明してそっちは抑えてもらうわ。カネホリ達に説明も必要ね、一週間後に発表するから通知しておいて』

カノンは大慌てで部屋から出て行った。



気が重いわね…



『珍しいな、私に連絡とは…厄介事か』

妙に明るい声が嫌味な感じを増長させている……でも今は巻き込むしかない、そもそも現場指揮なんて私の専門外なのだから。開き直ると気が楽になった。


『資料を送るから見ておいてほしいのだけれど。ルートを中層まで敷くからそっちを押さえて頂戴、お願いね』

『ぐぅぅぅっ、胃が…胃が痛い…なぜそんなことになってるんだ…』

『資料見てくれれば解るから。トップ2グループが異常すぎるのよ…今からルートを準備しないと計画全体に支障が出るわ。と、言うわけだからそちらを黙らせて頂戴。お願いね』


さっさと通信を切る。良く考えたら丸投げすればいいだけの簡単なことだったわ。


さてと、カネホリ達への説明も遅いか早いかだから本当のことを言ってしまいましょう。





『これはどういうことだ。納得がいく説明はあるんだろうな』

顔を突き合わせての重役会議は久しぶりだな、どいつもこいつも強欲が顔の表面に溢れ出て卑しい豚のようだ…

豚どもの口から出るのは文句、不満、威嚇、そして…不安。


かわいそうな奴等に解りやすく説明するとしよう、理解できるまでにどれくらいかかるかはわからないがな…始めるか。


『この資料を見てほしい。開発部主任より送られてきた物だ』


現状を理解できた者は三分の一程度か…


『この2グループの動きを抑制すればいいではないか』

そんなにいいこと思いついたみたいな顔はいらっとするな。

『その2グループを抑制する方法は、カネホリ達に稼ぐなとでも言うつもりか』

ざわざわする中に「確かに理由がない」「やる気を削ぐのは下策だな」などの声が混じる。


知ったかぶりどもは滑稽だな、笑えないが…



ある程度ざわつきが収まったのを見計らって続ける。


『予想を大幅に超える今の現状に対しての提案が事前に知らせた中層までのルート構築になる』


『それに関してのメリットとデメリットは…』

『メリットは開発の促進、デメリットは今回の計画情報をある程度公表する必要があること』


『計画の公表は我々の利益を減らすことに繋がるのではないか』

まだ事態を解っていない約半数が喚きたてる…

残り半数は理解したが意見が無いのだろうか、静観しているな。



『このままでは最終的に計画実行段階で手間取る。ならば我々である程度コントロールできる今のタイミングを逃すことがどれほどの損失に繋がるか、考えてみてはどうか』


見回す面々は色々な状況をシュミレートしているのか難しい顔をしている。答えは1つしかないが、問題は納得させること。それだけ。



『次の地点に関してはどう進めていく。今回と同様ではまた同じことになるのではないか』

『我々だけでは難しい、他社を取り込まなくてはならないだろうな』


無能ばかりではないのが救いか…



『では、中層までのルート設置については異議なしとして会長に報告する。現場カネホリの処遇に関しては開発部主任に一任。ほかに意見はあるか。なければ終わりたいが』


会議は終了し殆どの者は急ぎ席を立って出て行く。




残った者の顔ぶれを確認する…




『では、会議を始めよう…』


実りを産む会議はこれからだ…


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