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今回の依頼は鉱石の納品と情報の提供によってランクが上がりランクに応じてより奥への探索許可がでる。

例外は現時点のトップ2グループ。制限無しでどんどん奥へ進む事が可能、その情報を元にその他グループの進行許可を決めていくとのこと、報酬は鉱石納品分に加え、ランクによって生活費の支給がある、極端なことを言えばコテージで寝ていても生活は保障される。

報酬はグループ単位となるので分け前は各グループで相談をとのこと、なんか揉めそうな気もするが何かあれば個人的に担当者へ報告してよいらしいので一応監視の目はある様子。



エスさんとジーザさんはトップ2グループだからどんどん奥に行っちゃうんだろうな…





『キリさん、急いだ方がいいかもしれないです』

説明を終えて私はすぐに提案した。


『さっき着いたばかりだよ。何もそんなに慌てなくてもいいじゃないかい』

『何か、気になることでも…』



そういわれると、確かに考えすぎかもしれない…聞いてみてもらって決めてもらおう。チックスターでの事、エスさんとジーザさんの事を…




『一息着くのは一狩りしてからにするよ皆、とっとと準備しな』

『了解』

『たいへん、たいへん。着替えなきゃ』

『ハッカちゃんの知り合い刺激的にヤバイねー、絶対紹介してよねぇ』


『う、うん…』

色々話した結果、こうなった…




『31グループ入りたいけどいいかい』

『今のランクでは入ってすぐのロビーと呼ばれるドーム状の場所での仕事となります』


早口のマルさんが話してくれる。ちょっと気になって聞いてみる。

『あの、もう中に入っているグループはどれくらいありますか』

『トップの2グループですね』


思ったとおりだった、エスさんはより大きく稼ぐため…ジーザさんは…面白がってだろうな…


『ハッカ、言いだしっぺがぼやぼやしてんじゃないよ、置いてくよ』


マルさんに頭を下げて皆を追う。



『ハッカ、とりあえず私らのいつものスタイルでやるから見てな』


そう言うとキリさんはシェルちゃんに目で合図を送る、その合図を受けて1人先行していく…

キリさんはソニミオからライフルを取り出し、ガネさんは少し大きめのリボルバー、フローラさんは組み立て式の盾にデリンジャーを構えている。


ガネさん、フローラさんが前衛、キリさんが後衛、シェルちゃんが索敵か。


『キャアァァァァァァッツ、きもいキモイィィぃ』

『うぇッ』『…』『いやぁぁぁぁ』

軽く涙目のシェルちゃんが連れてきたのは…


カエルに獣の足が着いてる…うん、カエルに獣の足…うん…

鉱石は目と目の間か…


カチャ


パン、パシャパン、パシャパン、パシャ



ズザァァァァァァァァッ…ブクブク…





小さな水溜りになった場所から鉱石を拾い上げる、半透明…気持ち色が薄い位かな。皆で狩った規格外とは比べ物にならないけど…

『入り口付近でこのサイズは凄いですね』




『ハッカ、あんたさっきの見てそのリアクションは乙女としてどうよ…』

『気持ち悪いからこそ、さっさと殺ってしまおうかと…』

『ハッカちゃん、男前過ぎる…』

ガネさんもフローラさんも無言でうんうん頷いている。




最終的にシェルちゃんはあんなのがまだいるなら1人索敵は無理ぃぃぃぃぃぃって言うから私と2人で索敵、引き付けをする事になった、のだけど…



『ハッカちゃん、早い、早すぎるからぁ』

肩で大きく息をしながらシェルちゃんはちょっと涙目。

『早目だけど休憩にするよ』

フローラさんが簡単な食事の用意、残りの皆で周囲を確認する。いい香りのするスープパスタを啜りながら声をかけられる。


『ハッカ、あんた一体どんな狩りをしてきたんだよ』とキリさんが聞くので、


『エスさん…あの2グループの方ですけど、走りながら索敵、おびき寄せをして、ジーザさんはあの騒いでた人ですけど、走りながら遠距離で殲滅、私と後2人仲間がいるんですけど、援護と鉱石拾いを中層位まではノンストップで止まらずに…』

『うえぇっ、もういいよ。よくわかったあんたも十分規格外ってことがね』


武義君以外には遠く遠く及ばないと思うけどな…


『でも、このままじゃ私らも困る。あの変なのに慣れないと先に進んだ時に足元すくわれるからね。ハッカの足を引っ張るようで悪いけど暫く索敵に専念してもらいたい』


少しでも早くあの人に近づきたい…でも、キリさんの目は真剣…私は頷く事しかできなかった。今は1人ではないのだから…



1人で索敵、牽制の一発を与えて引っ張ってくる。

キリさん達は落ち着いてさえいれば素晴らしいコンビネーションで異形のアルコ種を鉱石に変えていった。



『今日のところはこの辺にしておこうか』

『『『『はい』』』』


後半は何組かが狩りをしている姿を見かけることもあったがキリさん達のほうが実力はあるなと感じた、そもそも即席チームの方が圧倒的に多いのだから当然と言えば当然かな。

最後尾を担当しながら入り口に戻る。




『おーい、ハッカちゃん』

キリさんが窓口に行っている間にジーザさんが帰ってきたみたい。

『ジーザさん、早いですね』

『報告お願いね』

ジーザさんグループの人達は酷く疲れた顔で無言で窓口に向かっていく。


『グループの方達なにかあったんですか、とても疲れている様子ですけど』

『いやね、僕に向かって生意気だとか協調性とか言うもんだからさ。言ってやったんだよ。「僕に着いて来られるなら話しくらいは聞いてもいいよ」ってね』


トップクラスの人なら着いて行けるんじゃないかな…


『結構いいところまで着いてきたからさ、本気で走ってみたんだよ。そしたらね「わかった」って皆言うから帰ってきたの』


ジーザさんの本気………無理かも…


『ハッカ、私らに紹介は無しかい』

いつの間にか戻ってきたキリさんの言葉にハット気づく。


『ジーザさん、私の仲間のキリさん、ガネさん、フローラさん、シェルちゃんです』

『仲間………へー、ハッカちゃんと同等にやれるってことだよね…』

急に不機嫌な空気を撒き散らすジーザさん。

キリさん達は少し俯いて黙ってしまう…


『皆さんいい人ですし、腕前だっていいんです』

『ふーん、まあいいや。ハッカちゃんがいいって言うならね。僕には関係ない…』


それだけ言い残して、さっさと行ってしまった…




『怖かったです…』

フローラさんは涙目になっている。他の皆さんもどんよりした空気を纏っている。


『ここまで違うとはね、同じ人間とは思えないよ…』


『普段はあんな人じゃないんですよ。自分勝手ですけど優しいところもありますし』

『ハッカ、それはあいつがあんたを認めているからさ。それくらい私らとハッカの間に実力差があるってことだよ…悔しいけどあいつの言う事は的を得てると思うよ…』



私の周りはいつも私より凄い人達ばかりで、自分自身の実力とか考えないできた…私どうしたら…



『いやー皆さんさすがトップクラス見事な手際でしたよ』

『いやいや、エス君、君の作戦、索敵は素晴らしいよ。若いのにたいしたものだ。うちのチームに欲しいくらいだ』

『おっと、うちにだって欲しいな。抜け駆けは無しにしてもらおうか』

『まあまあ、今は儲けの事を優先すると言う事で、おっ、ハッカじゃないか』

『エス君の知り合いか、報告は我々でしておくから。ゆっくり話しでもするといい』

『いいんですか。すいません、簡単に纏めた資料持っていってください』

『すまんな、じゃあ後でな』

『なに、偉そうに仕切ってんだ』

『まあまあ、皆さんよろしくお願いします』


エスさんのグループの人たちは窓口に向かって歩いていった。


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