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いろづく空

作者: 遠山郁斗

処女作となります。

拙い文章ではありますがどうかあたたかい目で読んでやってください。

目を開けたら真っ白な空だった。

俺は最初は雲なのかと思って周りを見渡したんだ。

そこで気づいたんだ。

そこには色がなかったんだってことに。





俺は大学生というものをしていた。

一応学校に友達はいたし、サークルにもちょくちょく顔を出したりなんかして、それなりに充実な日々を過ごしていた。

2年に上がった春休みに車の免許をとって、いざ運転してみようって思って父さんの原動機付き自転車を引っ張り出した。

母さんは慣れないんだから練習してからにしたらって言ってたけどこの時の俺は免許もとったし大丈夫だって思ってたんだ。

今思えばこの時にちゃんと聞いとけばって思う、ありきたりだけど本当に後悔している。

それで俺は原付を運転して大通りまで出た、走ってた時は自分にぶつかる風が心地よくていつの間にかあたりは暗くなり始めていた。

そろそろ暗くなってきたしもう戻ったほうがいいだろう。そう思ってよっていたコンビニから出た。

だいぶ遠くまで来ていたから家の付近についた頃にはもうあたりが真っ暗になっていた。

次の曲がり角を曲がれば家が見える。曲がった次の瞬間俺の視界に入ったのはライトをつけていない真っ黒な乗用車だった。

そのあとのことはあまり覚えてない。多分ぶつかったんだろう。俺は気を失っていた。

意識がもどってきて聞こえた誰かの鳴き声と救急車の音。何事かと思ってそっと目を開いた。



見えたのは真っ白な空だった。



俺は救急車に運ばれて病院に連れて行かれた。

怪我は大したことではないらしい。一応俺も医者に話を聞いたところ脳にダメージが行ったことでなっているんじゃないかとのことで原因は不明らしい。

俺は様子を見るために入院することになった。



俺に割り当てられたのは二人べやで、医者は今はベットが空いていないから高校生の女の子と一緒の部屋になると申し訳なさそうに言っていた。正直俺よりもその女の子の方が心配だったが先方は了承済みらしい、なんとまぁ図太い女の子だ。

その部屋に着き女の子に挨拶をするその女の子は目にかかるほどの長い髪をうっとおしそうにしながらもこちらを向き、あんまり馴れ馴れしくしないで。と言ってきた。これからの入院生活やっていけるのかとちょっと不安になった。

医者が去り、ベットに座っていてもしょうがないのでこの時の俺は何をトチ狂ったのか同室の女の子と話をしてみようと思いついた。

最初の一日くらいはずっと無視だった。

次の日はあしらうように相槌を打つだけだった。

その次の日には女の子は文句を言ってきた、なんでも、馴れ馴れしくするなと言ったのになぜ話しかけてくるのか、だそうだ。そんなの決まっている。暇だからだ。そう答えたら女の子は呆れたような素振りをして黙ってしまった。

それから女の子はちゃんと話に付き合ってくれるようになった、あしらうのが面倒くさくなったらしい。どうせ話しかけてくるんならこちらも暇だし。そう言ってそっけなくはあるが話に付き合ってくれるようになった。

この数日間で俺の見舞いはきたが女の子の見舞いは来なかった。ある日そのことを聞いて見ることにした。

曰く女の子は生まれた時から目の色がおかしくて、学校では化け物扱いされているらしい。女の子はこちらを向き前髪を持ち上げて、ね、変な色でしょう。と聞いてきた。そう聞いてきた女の子に、綺麗な顔をしてるじゃないか、前髪で隠すのはもったいないよ。それに俺に色はわからないしね。と答えた。女の子は少し怒ったような顔でそっぽを向いてしまった。

その後女の子は色がわからないことについて聞いてきたので俺は事故で真っ白にしか見えないことを話した。女の子はちょっと気まずそうな顔をしたが、すぐに笑顔になり励ましてくれた。自分ではどうとも思ってないと思っていたが慰められてちょっと泣きそうになったのは秘密だ。



それから数日がたち女の子が退院する日となったその日までに俺たちは結構仲良くなった、メアドも交換したし自分の趣味なんかも話すようになった。女の子が俺の退院日はいつだ。と聞いてきたおれは明後日だ。と答えた。彼女は絶対にくるから一人で勝手に行くんじゃないぞと言って退院していった。最初の反応と比べたら天と地の差だなと笑った。彼女はふくれっ面をして帰っていった。


それからの二日間は静かに真っ白な空を眺めていた。


退院の日となり彼女が来た。彼女の髪は目にまでかかっていた前髪が切られすっきりとした髪型になっていた、どうしたのかと聞いたのだがイメチェンらしい、俺はそう言いながらそっぽを向く彼女が微笑ましく感じた。


そうして俺は退院した。

結局目は治らず原因も分からずじまいだった。彼女とは割と頻繁に連絡を取り合うようになった。

二人で遊んだりもしたし結構楽しく過ごしていた。

その日はたまたま彼女の学校に興味があって、名前だけは知っていたからすぐに調べがついた。俺は彼女を驚かせようと彼女の学校まで行ったんだ。


彼女の学校へ着くまでにどんなふうに驚かそうかとか、何かかって行ったほうがいいかとか考えたけど彼女の学校が見えてきてもう着いてしまったしいいかと自分の中で結論づけ、彼女の学校の門のところまで歩いて行った。

門の前についた時には何か揉め事が起こっているようだった、自分は関わりたくないと思いつつも彼女を探していた。

彼女はすぐに見つかった。

揉め事の中心で何か男子生徒たちに囲まれながら何か言われている。

彼女のその悔しそうな顔とそばにばらまかれた彼女の私物と思わしきものが散乱してるのを見て俺はいてもたってもいられなかった。



気がついたときには土の上に横になっていた。

どうやら後ろから頭を殴られたらしいなんとも情けない。

誰かが俺の顔を覗き込んでいるようで少しのあいだじっとしているとぽつんと俺の顔に雫がたれた、雨でも降ってきたかと思いそっと目を開いた。




「・・・なんだ、綺麗な空色じゃないか。」




俺の顔を覗き込んでいた彼女は最初驚いた顔をし次に頬に朱が差しうつむいてしまった。




その日は綺麗な青空だった。





いかがだったでしょうか。

この作品は短くても心にジーンと来るような作品が書いてみたくて書きました。このような作品を趣味を含めて初めて書くのでうまく書けていなかったりちょっと詰め込みすぎな感じもいたしますが処女作なので目をつむっていただけると幸いです。

最後に今作品を読んでくださった方々には多大なる感謝を

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― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして。先ほど感想を書いたのですが、うまく投稿されていなかったようなのでもう一度。もし、二重になってしまっていたらすみません。 処女作、面白かったです。 短くても心にジーンと来るよう…
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